近畿大学(大阪府東大阪市)は、株式会社CAMPFIRE(東京都渋谷区)と提携し、平成29年(2017年)5月23日(火)から、医学部ゲノム生物学教室(大阪狭山市)教授 西尾和人ら研究チームが、がん患者にがんの遺伝子解析を無償で提供するための資金調達を目的としたクラウドファンディングを開始する。
【本件のポイント】
●クラウドファンディングで大学の研究・検査資金を調達するプロジェクトの第3弾
●近大医学部が誇る最先端の技術でがん患者一人ひとりに治療法の無償提供を目指す
●クラウドファンディングで遺伝子解析研究費用を調達する国内初の試み
【本件の概要】
従来のがん治療では、抗がん剤ごとに検査が必要であり、かつ検査時間も1カ月以上かかっていた。しかし、近畿大学医学部が行う「近大クリニカルシーケンス」では、検査も数回で済み、約14日で検査結果を提供することができる。
今回、その遺伝子解析を無償で提供することを目的にしたプロジェクトを開始する。本プロジェクトが成功すれば、特に若年層(15歳~29歳)や、稀ながんで標準的治療が定められていない対象者へ、約200件(予定)の遺伝子解析を無償提供することができる。
今やがんは、国民の2人に1人が罹患すると言われ、死亡率第1位と大きな社会問題となっている。一方、早期発見・早期治療を行えば治る可能性がある病気とも言われている。本プロジェクトを通して、がん患者を支援するとともに、解析で得た情報を活用して、より精度の高い最適な治療法を提供する研究が可能になる。
■プロジェクト名: がん患者さんのための遺伝子解析「近大クリニカルシーケンス」を無料で提供したい!
URL: (リンク »)
■目 標 金 額: 4,000,000円
■募 集 期 間: 平成29年(2017年)5月23日(火)~8月10日(木)(80日間)
【本件の背景】
近畿大学は「実学教育」を理念に掲げ、近大マグロのように研究成果によって社会に貢献するための教育・研究を行っており、その資金調達の手段としてクラウドファンディングを活用している。医学部ゲノム生物学教室教授 西尾和人ら研究チームでは、平成25年(2013年)8月から、がんの遺伝子解析について研究し、その治療経過が良好であることを示す研究を行い、その論文が英文雑誌(Annals of Oncology, IF 9.3 論文名 Clinical application of amplicon-based next-generation sequencing to therapeutic decision-making in lung cancer)に掲載されるなど、大きな成果を残してきた。
これまでは、公的研究資金の提供を受け、遺伝子解析を無償で提供してきたが、平成29年(2017年)3月に資金提供が終了することになった。今後も一人でも多くのがん患者に、がんの遺伝子解析を無償で提供し、最適な治療法の発見をしたいという思いから、本プロジェクトに挑戦することにした。
【近大クリニカルシーケンスとは】
がん患者にとって最も効果が高く副作用が少ない抗がん剤を素早く選び出す技術。物質のわずかな重さを見分ける質量分析装置を使用することで検査の手間を大幅に省き、がんに強く関わる約130個の遺伝子の塩基配列から、変化している遺伝子を高速で読むことで、より素早く治療方法を導き出す。これにより、検査にかかる時間も1カ月以上かかっていたものが、約14日で結果を出すことができる。
近畿大学医学部はクリニカルシーケンスを実施できる国内の数少ない施設であり、全国に先駆けて実施してきた。現在までに1,000人以上のがん患者の遺伝子解析を実施し、この解析数は国内で有数の実績を誇る。
【クラウドファンディングのリターン】
■ 3,000円・・・(1)サンクスレター
■ 5,000円・・・(1)サンクスレター
(2)研究報告レポート送付
■ 10,000円・・・(1)サンクスレター
(2)研究報告レポート送付
(3)ゲノム生物学教室公式サイトへお名前掲載
■ 15,000円・・・(1)サンクスレター
(2)研究報告レポート送付
(3)ゲノム生物学教室公式サイトへお名前掲載
(4)オリジナルピンバッジ(小)
■ 30,000円・・・(1)サンクスレター
(2)研究報告レポート送付
(3)ゲノム生物学教室公式サイトへお名前掲載
(4)オリジナルピンバッジ(大)
■100,000円・・・(1)サンクスレター
(2)研究報告レポート送付
(3)ゲノム生物学教室公式サイトへお名前掲載
(4)オリジナルピンバッジ(大)
(5)近大病院広報誌にてインタビュー紹介 A41/4ページ掲載
■300,000円・・・(1)サンクスレター
(2)研究報告レポート送付
(3)ゲノム生物学教室公式サイトへお名前掲載
(4)オリジナルピンバッジ(大)
(5)近大病院広報誌にてインタビュー紹介 A41/4ページ掲載
(6)研究者と食事付き講演会
■500,000円・・・(1)サンクスレター
(2)研究報告レポート送付
(3)ゲノム生物学教室公式サイトへお名前掲載
(4)オリジナルピンバッジ(大)
(5)近大病院広報誌にてインタビュー紹介 A41/4ページ掲載
(6)研究者と食事付き講演会
(7)プライベートラボツアー(2名様まで)
※(4)オリジナルピンバッジは、クリニカルシーケンス解析時に使用したパネルを加工したものになります。
※(5)(6)(7)上記特典は近畿大学医学部(大阪狭山市)または食事会場(大阪市内又は大阪狭山市を予定)まで実費でお越しいただける方とさせて頂きます
※支援者の方へ
・本研究は近畿大学医学部倫理委員会の承認を得て実施されるものです。
・本プロジェクトを通じて近畿大学医学部・附属病院が利益を得る事はありません。
(検査の実施に係る設備、作業費用等はすべて近畿大学医学部が負担します。)
・本研究は、クリニカルシーケンスの結果を今後の治療の治療選択に役立てることを主目的とし、個々の検査結果を対象者以外の方に開示する事はありません。
・本研究を通じた検査は、現在保険承認されておりません。したがって確実な検査結果を保障するものではありません。
・検査の対象となるがん種が決められています。また、原則、文書により同意を得ている方が対象となります。対象者の選定は、計画書に基づいて、研究事務局が判断します。したがって該当しない対象者の遺伝子の解析を実施することはできません。
【近畿大学医学部ゲノム生物学教室】
私たちは、ゲノム生物学教室でゲノム生物学を活用したがんの治療法を見つけるために日々研究しているチームです。
患者さんの遺伝子を調べて診断・治療に役立てる事をクリニカルシーケンスと言いますが、私たちは全国に先駆けてがん患者さんの為に「近大クリニカルシーケンス」を実施してきました。既に1,000人以上にがん患者さんの遺伝子解析を実施した実績を有し、がん治療に革命を起こすべく最先端の医療を追究しています。
【関連リンク】
医学部医学科 教授 西尾 和人(ニシオ カズト)
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▼本件に関する問い合わせ先
近畿大学 総務部広報室
TEL: 06-4307-3007
FAX: 06-6727-5288
【リリース発信元】 大学プレスセンター (リンク »)
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