衝撃に備えよ

Fashion Institute of Technology

From: 共同通信PRワイヤー

2017-06-16 16:23

衝撃に備えよ

AsiaNet 68972 (0907)

【ニューヨーク2017年6月16日PR Newswire=共同通信JBN】
*Millennial Retail Survey(ミレニアル小売り調査)とブランド・リサーチの未来:ブランドは将来どのようにして生き残れるか
*FIT(ファッション工科大学)コスメティック&フレグランス・マーケティング・アンド・マネジメント大学院課程の2017年Capstone

1つの革命が起きつつあるが、それは政治的な種類のものではない。ブランドへの忠誠心は過去のものであり、小売店のドアは異常な速さで閉まりつつあり、権力や影響力はいまやブランドや小売業者を140文字以内で引きずりおろす能力を持つ消費者の手に移った。

「われわれは、消費者がブランドを頼りに情報を得ていた状況から、実際にブランドに対して何を期待し、求めているかを告げ、果てはブランドの方向性をも提供するようにシフトしているというルネサンスを経験しつつある」-ファッション工科大学(Fashion Institute of Technology、FIT)のコスメティック&フレグランス・マーケティング・アンド・マネジメントのプロフェッショナルスタディー修士課程のビューティー業界専門家らは、6月13日にニューヨーク市で開かれたShiseido Americas後援の同課程年次Capstone Research Presentationでこう語った。

消費者リサーチ調査と主な結果

FIT 2017 Millennial Consumer Expectation and Brand Perception Survey(2017年FITミレニアル消費者期待とブランド認識調査)では、ミレニアル世代が実際にブランド製品を購入する動機となるのは情緒的なつながりであることが明らかになった。

調査によると:
ブランドに知っている人がいる場合、48%がブランドから購入する可能性が高い
47%がブランドに対し過ちの責任を取るよう求めている
47%がブランドに対し自分たちのフィードバック(反応)を考慮するように求めている

換言すれば、ミレニアル世代はブランドと彼らの間の信頼の絆、つまり調査担当者らによって「Trust Loop(信頼の輪)」と定義された、透明性、経験、コミュニティーのコンビネーションを求めている。

大学院生らはさらに、(1)ブランド表現(Brand Expression)-ブランドのDNA(2)ブランド体験(Brand Experience)-小売店でのブランドの提示のされ方―の2つの命題に絞って、データを検討し、広範囲にわたるグローバルな調査を実施し、業界幹部へのインタビューを行った。

以下は、その調査の結果、理論、予測、業界の課題の主な要点である。

ブランド表現:ブランドはこれまで品質証明マークだったが、今日の不安定な世界では信頼、目的、つながり、コミュニティーがミレニアル世代の消費者が重視する重要なブランド属性となっている。院生の調査によると「未来のブランドはハートとマインド、そして今や最も重要となった消費者の信頼を勝ち取らなければならない」

問題は「どうやってなのか」である。その答えは院生らが考案した新しい理論「Brand Humanization Theory(ブランド人間化理論)」に見出すことができる。この理論は以下の3つの要素とそれに対応するビジネス提案で構成されている。

*Brand Actualization(ブランドの実現化):(1)ブランドの使命声明を超えた存在であるための識別可能な目的を開発する。していることをしている理由である。(2)小さく考え、大きく行動する。小は新たな大となる。(3)強力なブランド・コミュニティーを育成する
*Personalization of Scale(規模のパーソナライゼーション):(1)各々の顧客を1つの市場として扱う。そのよい例はNetflixとSpotifyである。(2)ターゲット顧客でない顧客と関わる。(3)顧客データを顧客の生活向上と利便性提供のために利用する。
*Inside Out Organization(組織内部):(1)従業員関係管理を強調する。(2)あらゆるレベルの従業員間でアイデアが自由に流通する職場環境を育成する。(3)より信頼のおける方法で消費者に到達できるように、外部のインフルエンサーを雇用するよりも従業員が内部のインフルエンサーになるよう従業員を力づける。

ブランド人間化理論は、採用されれば、調査者らが「Community Fluidity(コミュニティー流動性)」と呼んでいるもの、すなわちブランドを活力ある機動的なものにし、同時にその中核DNAにとっても正しいブランドとそのコミュニティーの共生関係を創造することになろう。

ブランド体験:小売りは転換期にある。eコマース(電子商取引)の台頭は、消費者がブランドと接触し、ブランドを体験するやり方を根本的に変えた。さらにモール交通量が13%減少し、年初来3000の小売店が閉鎖し、9つの小売業者が破産を宣言した。それでも米国ではほかの主要なグローバル市場に比べ、小売店舗が依然過剰な状態となっている。

さらに調査では、消費者は小売業者より速いペースで進化しているため、研究が Consumer Experience Gap(消費者体験ギャップ)と定義する現象が起こっていることが明らかになった。最も適応力のある小売業者だけが生き残ることから学生はダーウィンの進化論のVISTA(V:変異、I:遺伝、S:選択、T:時間、A:適応)にヒントを得、小売業の5つの必須要件をまとめた。

変異:店舗の立地と形式に一層大きな柔軟性を示す。より関連性があり独特でローカライズされた買い物体験を提供するために変異する必要がある。すべての店舗が似通ったものになる必要はないし、またそうなってはならない。

遺伝:研修や権限移譲により小売店従業員の役割の自由度を高め、顧客とのつながりとサービスを改善するためにブランドのDNAを伝えられるようにする。

選択:消費者を消費行為より優先し、没入型のブランド体験、社交スペース、総合的なライフスタイル拠点を通じて取引を越えた体験を提供する。

時間:未来の買い物客にとって、まもなく時間が第1通貨となることを認識する。

適応:消費者は探求者に進化し、充足感につながる新たな体験の発見を追及する。消費者の期待を予想することが将来の成功と生存の究極の指標となる。

この研究は小売業者が消費より消費者体験を優先すべきだとの異議を申し立て、そして今回の調査はこの結論を支持している。米国の消費者の57%が、単なる商品の販売以上の高い機能を商店に求めると答えている。

将来のブランドは単なる製品を超えたものであるため、小売業者とブランドは既存の枠組みを越えて考える必要がある。

このイベントの動画、白書ならびにThe Future of Brands研究のインフォグラフィックスは (リンク ») に掲載。高解像度写真のダウンロードは下記より。 (リンク »)

▽ファッション工科大学(Fashion Institute of Technology、FIT)について
ファッション工科大学の7つの大学院課程の1つであるコスメティック&フレグランス・マーケティング・アンド・マネジメント(CFMM)プログラムのプロフェッショナルスタディー修士課程(MPS)は、傑出した中堅幹部向けのリーダーシップ開発プログラムとして業界との協力で発展した。シャネル、資生堂、エスティローダー、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンなどの高級ブランド企業およびコティ、ロレアル、ユニリーバなどの世界的な日用品企業が気鋭の経営幹部を推挙しこの2年間のプログラムに参加させている。CFMMプログラムはビューティー業界が評価するシンクタンクとなり、毎年高水準の研究を生み出し、業界の企業幹部や組織ならびに学会および業界双方の特別パネル、シンポジウム、フォーラムで報告される。より詳しい情報はwww.fitnyc.edu/cfmm を参照。

ニューヨーク州立ファッション工科大学はニューヨーク州立大学の一部で、70年以上にわたりアート、デザイン、ビジネス、技術分野のキャリア教育をリードしてきた。同校は実地教育、実際的知識、教室学習、さらにしっかりとした一般教養の素養をミックスしたユニークなカリキュラムを持ち、手頃でしかも今日の激動する産業に則した優れたプログラムを幅広く提供している。同校は50科目近くの学科を提供し、さらに応用科学準学士(AAS)、美術学士(BFA)、理学士(BS)、修士(MA)、美術学修士(MFA)、公共経営修士(MPS)などの学位を授与、学生が世界市場でリーダーシップを発揮し、成功できるよう教育している。詳細はwww.fitnyc.edu を参照。

▽Shiseido Americas Corporationについて
Shiseido Americas Corporationは東京に本社を置く資生堂(TSE:4911)の子会社で、大手グローバル・ビューティー企業である。マーク・レイ社長兼最高経営責任者(CEO)が率いるShiseido Americasのポートフォリオは、資生堂、ナーズ、クレ・ド・ポー ボーテ、ベアミネラルなどのプレステージ・ビューティーブランドの他、イッセイ ミヤケ、ナルシソ ロドリゲス、ドルチェ&ガッバーナなど権威ある香水ブランドを含む。Shiseido Americasはニューヨークに本社を構え、米国、カナダおよび中南米諸国で5000人超の従業員を雇用している。Shiseido Americasは2016年、Laura Mercier Cosmetics とReVive Skincareの2ブランドを買収し、同社のビューティー業界の大手としての地位を一層強化した。2017年初め、Shiseido Americasはテクノロジー企業のMatchCoとクリエーティブ・エージェンシーのJWALKを買収した。

▽問い合わせ先
Cheri Fein
Executive Director of Public and Media Relations
+1 212 217.4700
press@fitnyc.edu

ソース:Fashion Institute of Technology


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