Upadacitinibが関節リウマチにおける2つ目の第Ⅲ相試験で主要評価項目および副次的評価項目を達成

アッヴィ合同会社

From: 共同通信PRワイヤー

2017-09-25 13:00

2017年9月25日

アッヴィ合同会社

アッヴィが開発中のUpadacitinib(ABT-494)が、関節リウマチに対する2つ目の第III相試験においてすべての主要評価項目および重要な副次的評価項目を達成

●大規模なSELECTプログラムの2つ目の試験、SELECT-BEYOND試験において良好な結果が得られ、治療抵抗性の関節リウマチの患者さん(半数以上が2種類以上の生物学的製剤による治療経験あり)において、1日1回15 mgおよび30 mg投与の両用量群で主要評価項目を達成(1)
●両用量群において、12週時点で40%超、24週時点で50%超の患者さんにおいて低疾患活動性(LDA)を達成(1)
●Upadacitinibの安全性プロファイルは、これまでに報告した試験と一致し、新たな安全性シグナルは検出されず(1-4)
●Upadacitinibは、アッヴィが開発した1日1回投与の経口薬で、JAK1を選択的に阻害する。SELECTプログラムでは関節リウマチ治療薬として、また、その他の免疫関連疾患の治療薬としても開発中(5,6,7-12)

イリノイ州ノースシカゴ、2017年9月11日―グローバルなバイオ医薬品研究開発企業であるアッヴィは、開発中である経口の選択的JAK1阻害薬upadacitinib(ABT-494)についての第III相SELECT-BEYOND試験の主要な結果を発表しました(1)。対象は、生物学的製剤(biologic DMARDs: bDMARDs)で十分な効果が認められなかった、またはbDMARDsに不耐性の中等度から重度の関節リウマチ(RA)患者さんです。本試験において、upadacitinibの2用量群(15 mgおよび30 mg 1日1回投与)で、12週間投与後に主要評価項目であるACR20*の改善および低疾患活動性**が達成されました(1)。 すべての重要な副次的評価項目も両用量群で達成されました(1)。Upadacitinibは規制当局の承認を取得しておらず、安全性および有効性は確立されていません。

アッヴィの研究開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高科学責任者のマイケル・セヴェリーノ医学博士(M.D.)は、次のように述べています。「私たちは、SELECT-BEYOND試験で良好な結果が得られたことを大変喜ばしく思います。特筆すべきは、生物学的製剤による治療で十分な効果が得られなかった患者さんを対象としたにもかかわらず、12週および24週までに臨床的寛解に達した患者さんの割合が多かったことです。これまでにSELECT-NEXT試験から報告された結果と併せて考えると、本試験のデータはupadacitinibが関節リウマチの患者さんにとって有意義な治療選択肢となることがさらに裏付けられます。私たちは、幅広い免疫関連疾患においてupadacitinibの開発プログラムを進めることで、引き続き免疫分野におけるリーダーシップを構築していきたいと考えています」

関節リウマチは慢性の疾患であり、世界全体での罹患している患者さんは2,370万人と推定されます(13)。関節リウマチの治療は進歩しているにもかかわらず、多くの患者さんは、寛解または低疾患活動性の目標を達成できていません(14)。

スタンフォード大学の免疫・リウマチ学教授兼治験責任医師であるマーク・ジェノヴェーゼ医学博士(M.D.)は次のように述べています。「本試験は生物学的製剤による治療で十分な効果が得られなかった患者さんに対して行われた過去のupadacitinibの試験の結果を裏付けるものです。このような患者さんは治療選択肢が限られているため、高いアンメットメディカルニーズがあります。Upadacitinibの投与を受けた患者さんの半数以上が、24週までに低疾患活動性を達成しました。治療抵抗性の患者さんにおけるこのような結果によって、upadacitinibが関節リウマチにおける重要な新しい治療選択肢となる可能性がさらに示されたことになります」

12週時点の結果によると、15 mgまたは30 mgのupadacitinibを1日1回経口投与した患者さんのうち、ACR20/50/70*に達した患者さんの割合は、15 mg群でそれぞれ65/34/12%、30 mg群で56/36/23%であり、プラセボ群では28/12/7%でした(1)。15 mg群のACR70を除いて、各用量群の達成率はすべてプラセボと比較して統計学的に有意でした(p<0.001)(1)。

また、upadacitinibの両用量群では12週時点で、プラセボ群と比較し有意に多くの患者さんが、低疾患活動性および臨床的寛解を達成しました(p<0.001)(1)。 低疾患活動性の達成率は、15 mg群および30 mg群でそれぞれ43%および42%であり、プラセボ群では14%でした(1)。 臨床的寛解の達成率は、15 mg群および30 mg群でそれぞれ29%および24%であり、プラセボ群では10%でした(1)。

これらの結果は24週まで持続しました(1)。本試験への組み入れ時からupadacitinibを投与した患者さんのうち、24週時点でACR20/50/70*に達した患者さんの割合は、15 mg群で62/43/22%、30 mg群で59/43/24%でした(1)。低疾患活動性の達成率は、両用量群で52%でした(1)。臨床的寛解の達成率は、15 mg群および30 mg群でそれぞれ32%および35%でした(1)。プラセボ群のすべての患者さんに12週時点からupadacitinib 15 mgまたは30 mgを投与したため、24週時点でプラセボとの比較は行っていません(1)。

【画像: (リンク ») 】

本試験において、upadacitinibの安全性プロファイルは、過去に報告した第II相試験および第III相SELECT-NEXT試験と一致しました(1-4)。新たな安全性シグナルは検出されませんでした(1)。プラセボ対照期間中に重篤な有害事象が発現した患者は、15 mg/30 mg/プラセボ群でそれぞれ5/7/0%でした(1)。本試験中に2例の死亡が報告されました(1)。1例は15 mg群の患者さんで、死因は不明でした(1)。2例目は30 mg群の患者さんで、発熱および下痢を発現し、その後入院期間中に心不全および肺塞栓症と推定されました(1)。プラセボ対照期間中に上記症例を含めて合計2例の肺塞栓症(PE)が認められ、深部静脈血栓症(DVT)は報告されませんでした。以前に報告した第III相SELECT-NEXT試験では、DVTまたはPEの症例は認められませんでした(15)。SELECT 関節リウマチプログラム全体を通じて、プラセボ対照期間および延長期間のいずれにおいても、DVTおよびPEの発現率は関節リウマチ患者さんにおける背景率(バックグラウンド率)と一致しています(1,4,15-16)。

SELECT RA臨床試験プログラムに含まれる6試験のうち2つ目であるSELECT-BEYOND試験の詳細な結果は、今後開催される学会およびピアレビュー論文で発表される予定です。

アッヴィは、複数の免疫関連疾患に対するupadacitinib適応の可能性について検討を続けています。関節症性乾癬を対象としたupadacitinibの第III相試験が進行中であり、さらに、クローン病、潰瘍性大腸炎、強直性脊椎炎、アトピー性皮膚炎の治療薬としての開発も進められています(7-12)。

SELECT-BEYOND試験について(1)
SELECT-BEYOND試験は、2用量(15 mgおよび30 mg 1日1回投与)のupadacitinibの安全性および有効性を評価するためにデザインされた第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験です。対象はbDMARDで十分な効果が認められなかった、またはbDMARDに不耐性であり、一定用量の従来型合成DMARD(csDMARD)を服用している中等度から重度の成人関節リウマチの患者さんです。主要評価項目は12週間投与後のACR20改善率 および低疾患活動性(LDA)達成率でした。副次的評価項目は12週時点のACR50改善率およびACR70改善率でした。この試験に関する詳しい情報はwww.clinicaltrials.gov http://(NCT02706847)で閲覧可能です。

SELECT試験プログラムについて
大規模なSELECT第III相RAプログラムでは、6試験において、4,000名以上の中等度から重度の関節リウマチ患者さんを評価します。これらの試験では、さまざまな関節リウマチ患者さんにおける有効性、安全性および忍容性の評価が行われています。ACR改善率、 疾患活動性およびX線画像上の骨・関節破壊進行抑制などが、重要な有効性の評価項目として設定されています。この試験に関する詳しい情報はwww.clinicaltrials.gov http://(NCT02706847、NCT03086343、NCT02629159、NCT02706873、NCT02706951、NCT02675426)で閲覧可能です。

Upadacitinibについて
アッヴィが発見し開発したupadacitinibは、関節リウマチおよびその他の免疫関連炎症性疾患の病態生理に重要な役割を果たすJAK1を選択的に阻害する経口薬として臨床試験が進められています(5,6)。関節症性乾癬を対象としたupadacitinibの第III相試験が進行中であり、さらに、クローン病、潰瘍性大腸炎、強直性脊椎炎、アトピー性皮膚炎の治療薬としての開発も進められています(7-12)。

Upadacitinibは開発中の経口薬であり、規制当局の承認を取得していません。本剤の安全性および有効性は確立されていません。

◇アッヴィについて
アッヴィは、世界で最も複雑かつ深刻な疾患に対する革新的な先進治療薬の開発に努める研究開発型のグローバルなバイオ医薬品企業です。その専門知識、献身的な社員、イノベーション実現に向けた独自の手法を通じて、自己免疫疾患、オンコロジー、ウイルス感染症およびニューロサイエンスの4つの主要治療領域での治療を大きく向上させることをミッションに掲げています。世界中の人々が持つ健康上の課題への解決策を進歩させるため、75ヵ国以上の国でアッヴィ社員が日々取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com http:// をご覧ください。
よろしければTwitterアカウント@abbVieもフォローください。また、人材情報はFacebookやLinkedInページをご参照ください。

◇アッヴィ 今後の見通しに関する陳述
本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する陳述」が含まれています。「確信」「期待」「予測」「計画」という言葉およびそれに類する表現は、一般に将来予想に関する陳述となります。当社からの注意喚起として、このような将来予想に関する陳述はリスクおよび不確実性による影響を受け、実際の結果と将来予想に関する陳述での予測との間に大幅な相違が生じる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性には、知的財産に対する脅威、他社製品との競合、研究および開発プロセスに特有の困難、敵対的訴訟または政府による介入、業界に関連する法律および規制の変更などがあります。

アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府、科学技術およびその他の要因については、Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に提出済みのアッヴィの2016年度アニュアルレポート(10-K書式)の1A項「リスク要因」に記載しています。アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に発生した出来事または変化によって、今後の見通しに関する陳述を更新する義務を負わないものとします。

(1)  AbbVie. Data on File, ABVRRTI64730.
(2)  Kremer JM, Emery P, Camp HS, et al. A Phase 2b study of ABT-494, a selective JAK1 inhibitor, in patients with rheumatoid arthritis and an inadequate response to anti-TNF therapy. Arthritis Rheumatol 2016; (doi:10.1002/art.39801):July 7 [Epub aheadof print].
(3)  Genovese MC, Smolen JS, Weinblatt ME, et al. A randomized Phase 2b study of ABT-494, a selective JAK1 inhibitor in patients with rheumatoid arthritis and an inadequate response to methotrexate. Arthritis Rheumatol 2016;(doi: 10.1002/art.39808):July 7 [Epub ahead of print].
(4)  AbbVie. Data on File, ABVRRTI64466.
(5)  Voss, J, et al; Pharmacodynamics Of a Novel Jak1 Selective Inhibitor In Rat Arthritis and Anemia Models and In Healthy Human Subjects. [abstract]. Arthritis Rheum 2013;65 Suppl 10 :2374. DOI: 10.1002/art.2013.65.issue-s10
(6)  Pipeline – Our Science | AbbVie. AbbVie. 2017. Available at: (リンク ») Accessed September 7, 2017.
(7)  A Study Comparing ABT-494 to Placebo in Subjects With Rheumatoid Arthritis on a Stable Dose of Conventional Synthetic Disease-Modifying Antirheumatic Drugs (csDMARDs) Who Have an Inadequate Response to csDMARDs Alone (SELECT-NEXT) - Full Text View - ClinicalTrials.gov. Clinicaltrialsgov. 2017. Available at: (リンク ») Accessed on July 11, 2017.
(8)  A Study Comparing ABT-494 to Placebo and to Adalimumab in Participants With Psoriatic Arthritis Who Have an Inadequate Response to at Least One Non-Biologic Disease Modifying Anti-Rheumatic Drug (SELECT - PsA 1). Clinicaltrialsgov. 2017. Available at: (リンク ») Accessed on July 11, 2017.
(9)  A Multicenter, Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study of ABT-494 for the Induction of Symptomatic and Endoscopic Remission in Subjects With Moderately to Severely Active Crohn's Disease Who Have Inadequately Responded to or Are Intolerant to Immunomodulators or Anti-TNF Therapy - Full Text View - ClinicalTrials.gov. Clinicaltrialsgov. 2017. Available at: (リンク ») Accessed on July 11, 2017.
(10)  A Study to Evaluate the Safety and Efficacy of ABT-494 for Induction and Maintenance Therapy in Subjects With Moderately to Severely Active Ulcerative Colitis. Clinicaltrialsgov. 2017. Available at: (リンク ») Accessed on July 11, 2017.
(11)  A Study Evaluating the Safety and Efficacy of Upadacitinib in Subjects With Active Ankylosing Spondylitis (SELECT Axis 1). 2017. Available at: (リンク ») Accessed on July 19, 2017.
(12)  A Study to Evaluate ABT-494 in Adult Subjects With Moderate to Severe Atopic Dermatitis. Clinicaltrialsgov. 2017. Available at: (リンク ») Accessed on July 11, 2017.
(13)  World Health Organization. The Global Burden of Disease, 2004 Update. Available at: (リンク ») Accessed on July 24, 2017.
(14)  Curtis JR, Singh JA. The Use of Biologics in Rheumatoid Arthritis: Current and Emerging Paradigms of Care. Clin Ther. 2011 June ; 33(6): 679–707. doi:10.1016/j.clinthera.2011.05.044.
(15)  AbbVie. Data on File, ABVRRTI64959.
(16)  Kim SC. Risk of Venous Thromboembolism in Patients with Rheumatoid Arthritis. Arthritis Care & Research. Vol. 65, No. 10, October 2013, pp 1600–1607.






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