シボレス認証を利用したシングルサインオンには、学術認証フェデレーション【※1】参加機関(大学等)が構築する「IdP(ID Provider)」と、学内のWebサービス側サーバ「SP(Service Provider)」との連携が必要であるところ、従来はSPの設定が技術的に容易ではありませんでした。そのため例えば大学でIdPを構築しても、学内のWebサービスとの連携を実現するには技術者による開発が必要でした。
nginx / Apache対応「シボレス認証」機能は、KUSANAGI Business Edition環境上にWebサービスをマイグレーションすることで利用可能となります。シボレス認証機能に関する設定を行うことでシボレス認証によるシングルサインオンが実現します。
また従来よりシボレス認証を実現する際のWebサーバとして一般的なApacheに加えて、現在世界的にシェアを拡大しているnginxでも、シボレス認証が容易に実現できます。
◆利用者のメリット
外部環境として、クラウドつまり外部のWebサービスの業務利用が普及しシングルサインオンの需要が上昇しつつあるという状況があります。
例えば大学の場合、現在日本に存在する大学約780校(国公立・私立)のうち約20%が学認に参加しIdPを構築しています【※2】。学認への参加は毎年増加傾向にあります。さらに各大学には電子ジャーナルやE-ラーニングほかさまざまなWebサービスが存在し増加傾向にあります。
nginx / Apache対応「シボレス認証」機能を用いたシボレス認証の容易な実現により、大学内の統合認証システムの構築や学内システム・Webサービス等のシングルサインオン化が加速することが予測されます。
結果として学内のセキュリティレベルが向上し、Webサービス管理者および利用者のユーザー体験が改善するものと考えられます。
用語解説
【※1】学術認証フェデレーションとは
「学術認証フェデレーションとは、学術e-リソースを利用する大学、学術e-リソースを提供する機関・出版社等から構成された連合体のことです。
各機関はフェデレーションが定めた規程(ポリシー)を信頼しあうことで、相互に認証連携を実現することが可能となります。
認証連携を実現することができれば、学内でのシングルサインオン(一つのID・パスワードであらゆるシステムが利用可能であること)を実現することが可能になるとともに、他大学や商用のサービスにおいても1つのパスワードを利用し、かつID・パスワードの再入力を行わずに利用できる環境を実現することができます。」
以上『学術認証フェデレーション「学認」(英語表記:GakuNin)とは』より引用。
【※2】
学認「IdP・SP一覧」、文部科学省「学校基本調査-平成30年度結果の概要-」より。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。