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【成都(中国)2020年2月5日新華社=共同通信JBN】桐梓林地区は、30以上の国・地域からの約4300人の外国人が集まる、最も外国人が集中したコミュニティーの1つである。トーマス・デショール氏(26)は、桐梓林地区で感染症の流行状況の調査に参加している国際ボランティアの1人だ。
デショール氏は1月31日に、中国南西部の四川省の省都である成都にある居住地コミュニティーへの「立ち寄り」訪問を開始した。同氏はすでに作業手順を習得している。まず、住民の健康状態を尋ね、体温を測る。次に、彼らが最近どこへ行ったのか、特に中国中央部の湖北省の省都で新型コロナウイルス大流行の中心でもある武漢に行ったかどうか尋ねる。最後に、これも重要なことだが、ウイルス対策に関する知識を共有し、彼らの悩みを聞く。
デショール氏は「外国人は外国人の顔を見るとより安心できるのだと思う」と述べた。コミュニティーには英語で外国人とコミュニケーションを取れるスタッフが不足している。そのため、ここに住む多くの外国人がコミュニティーの作業員を手伝うと申し出た。
コミュニティー代表のチャン・ジアロン氏によると、国際的な住民らにサービスを提供するプラットフォームであるTongzilin International Community Center(桐梓林国際コミュニティーセンター)は2018年9月に設立され、コミュニティーにいる外国人がコミュニティー運営に参加できるようセンターの下に国際ボランティア連盟も設立された。
2019年末までに、同連盟には様々な国出身の50人を超えるボランティアが集まった。感染症の広がりとの闘いが続く中、同連盟はボランティアに手を貸すよう呼びかけた。
1月26日、あるオンラインの投稿が成都にいる多くの外国人の注目を集めた。そこには「感染症まん延対策ボランティア急募。最近の感染症大流行の動向に応え、コミュニティーは外国人住民に向けて感染症まん延対策についてのやり取りを行うため英語を話せるボランティアを募集する」と書かれていた。
Tongzilin Community International Volunteer Service Team(桐梓林コミュニティー国際ボランティア・サービスチーム)のボランティアで、ボランティア採用を担当するレン・リジュアン氏は、オンラインの投稿が公開された夜に約160人の応募があり、その内の半数近くは外国人で、多くは新たに参加する人だったと述べた。1月27日の午後、コミュニティーは立ち寄り訪問を始めた。
レン氏は「訪問の前には選ばれた中国人および外国人ボランティアにトレーニングを実施し、マスクと使い捨て手袋を支給した。特に、ボランティアをする人はまず自分の身を守り、住民とある程度の距離を保つべきであると強調した」と述べた。
1月27日から29日まで、ボランティアの人々はコミュニティーの外国人住民の大半を網羅した調査の実施に協力した。
四川航空のエクアドル人パイロット、マリオ・ロドリゲス氏は、妻と3人の子供と共に木曜日にハルビンから成都へ帰ってきた。
ロドリゲス氏は「今のところ全て順調だ。予防策を取っている」と述べ、自身と家族は家の中に留まっており十分な食料があると付け加えた。マスクを購入することは難しいが、友人や会社が支援の手を差し伸べている。
最近、成都ハイテク区と錦江区にある外国人の集中した多くのコミュニティーで同様の立ち寄り訪問が行われている。コミュニティーワーカーやボランティアは、外国人のマスク、消毒剤、その他の必需品に対する需要を聞き入れ、手助けのため最善を尽くしている。
成都ハイテク区の天華コミュニティー住民委員会のチェン・リロン委員長は「中国人も外国人も、われわれは皆一丸となっている。健康を守ると同時に外国の友人達に温かさを届けられることを願っている」と述べた。
ソース:Tongzilin Residential Community
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