東京都市大学は1月24日、二子玉川夢キャンパス(東京都世田谷区)で、第3回大学教育再生加速プログラム(AP)シンポジウム「キャリア形成と主体的学修を基盤とした卒業時の質保証」を開催した。これは、文部科学省平成28年度大学教育再生加速プログラムのテーマV「卒業時における質保証の取組の強化」に採択された同大の取り組みの一環で、これまでの成果報告やパネルディスカッションが行われた。
1月24日(金)に、東京都市大学二子玉川夢キャンパスで、第3回大学教育再生加速プログラム(AP)シンポジウム「キャリア形成と主体的学修を基盤とした卒業時の質保証」が開催された。
今回のシンポジウムは、AP事業の最終年度にあたって、学生が成長を実感できる大学教育の実現に向けて同事業を通じて進めてきた4年間の教育改革における事例、成果や課題を、教学マネジメントの確立に向けた観点も踏まえて広く共有することを目的に開催されたもの。
前半には、同大皆川勝副学長・教育開発機構長がカリキュラムの再整備や学生の主体的学修と多様性を重視した教育システムの改善など、APの取り組みで加速させてきた教育目標に則った全学的な教育改革について、永江総宜同機構副機構長がテーマVにおける「学生が身に付けるべき資質・能力と社会との関係の明確化と、それを踏まえた学生のキャリア形成等に資するための取組」と「卒業時における学生の学修成果の客観的提示方法の開発」という2つの観点から、ディプロマ・サプリメントとeポートフォリオの開発・運用を通じたキャリア形成と主体的学修支援について、それぞれ取り組みの成果を報告した。
続いて、教育開発機構の各担当者が「初年次教育から卒業までの学修をつなぐ段階的な能力育成」と題して、「卒業研究用ルーブリックの実質化」と「全学共通科目SD PBL(Sustainable Development Project organized Problem Based Learning)」の2つの取り組みを紹介した。
後半は、共愛学園前橋国際大学学長の大森昭生氏、桜美林大学常務理事の大越孝氏をパネリストに迎え、住田曉弘学生支援部部長の進行により「学修成果に基づく学生の成長とそれを実現する教学マネジメント」をテーマにパネルディスカッションが行われた。
その中では、教学マネジメントにおける一番のポイントは学修成果の可視化であること、学修目標の達成状況を学生自らが説明できるように教職員が学生に伴走して自律的な学修者に育てることが重要といった意見や、教学マネジメントを確立していく上での教職協働の考え方、eポートフォリオに蓄積されたデータの分析等を通じた在学生に対するキャリア形成支援の充実、高校における改革の方向性を十分に踏まえた高大接続等の必要性についても意見が述べられ、パネルディスカッションの最後は「学生のために教学マネジメントがある」と結ばれた。
東京都市大学では、AP事業を通じて得られたノウハウや成果を活かして今後も取り組みを継続し、さらに発展させていく計画としている。
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