【ロンドン2020年10月13日PR Newswire=共同通信JBN】
*Chromebookの前年比28.7%増の高いニーズが牽引
大手分析会社Omdiaの最新調査によると、2020年のノート型PCの出荷は前年比14.1%の増加となる1億9570万台に達する見込みだ。前年比で最大の増加はChromebookで、2020年は67%増の2220万台である。
Omdiaの予測では、市場は2億480万台に相当する4.7%の成長を遂げて2021年も成長が続き、それと共にChromebookへのニーズは2021年も高まり続けて2860万台、前年比で28.7%になる。
数字:世界のノート型PC/Chromebookの出荷と前年比の変化(2018-2024)
▽2021年のノート型PCニーズ増大の主な理由:
*ノート型PCの能力向上でデスクトップPCに取って代わること
*在宅学習のニーズが高まったことと政府からの助成金
Omdiaの上級主任アナリスト、Jeff Lin氏は「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックが2021年7月以降も続く場合、ソーシャルディスタンスは2021年にニューノーマル(新たな生活様式)になるだろう」とコメントした。
「このニューノーマルのトレンドの下、ノート型PCの出荷は増加を続けるだろう。それはデスクトップPCからの置き換え、そしてノート型PCユーザーの年代グループが急速に拡大するためだ」
▽ニューノーマルではデスクトップPCからノート型PCへの置き換えが増加:
COVID-19が2021年まで効果的に抑制できない場合、企業は2021年のデスクトップPC調達計画を変更し、ソーシャルディスタンスが2021年にニューノーマルになることから、従業員は特定の職場での就業に限定されなくなるだろう。
Omdiaの予測によると、仕事向けノート型PCのニーズは在宅勤務(WFH、work-from-home)を理由として2021年上期に再び増加しそうであり、企業も同時にノート型PCのプライバシーとセキュリティーの改善を加速させるだろう。
▽新たなGPU供給戦略に後押しされ、ベンダーは上位機種のノート型PCを販促:
新しいGPU(Graphics Processing Unit)供給戦略により、2021年にPCベンダーは上位機種のノート型PCを一層積極的に販売促進し、エントリーレベルや中級レベルのGPUチップを購入する前に、最初から一定量のハイエンドGPUチップ購入が発生する。この新供給戦略はファウンドリーの先端半導体処理において生産能力に余裕がなく、それがGPUチップのコストが上昇することに起因している。
Omdiaの予測によると、この新供給戦略はゲーム用ノートPC(プレミアムレベルのGPUチップを備えたノート型PC)の増加を加速するだけでなく、デスクトップPCにノート型PCが取って代わる新トレンドを刺激する。プレミアムレベルのGPUチップを備えたノート型PCの演算能力は、既存のデスクトップPCの3DやAI(人工知能)の演算要件をサポートできるほど十分に優れているからだ。
▽2020年以降、急速に拡大するノート型PCユーザーの年代グループ:
日本政府は2020年4月からの新しい教育方針を発表した。それはコンピュータープログラミングを全生徒・学生の必修科目にするというものである。日本政府はこの新方針を効果的に実施するため、Global and Innovation Gateway for All(GIGA)プログラムを通して全ての小学生と中学生がモバイルPCデバイス1台を購入する助成金を支給する。Omdiaの予想では、GIGAプログラムのデバイスへのニーズの60%以上はChromebookで、急速に増加しているChromebookの出荷もノート型PCユーザーの年代グループ拡大を加速する。
▽政府助成金:
COVID-19のパンデミックが2021年7月以降も予想される場合、Omdiaは在宅学習(LFH)のニーズが2021年上期に先進国と開発途上国の両方で再び発生すると予想する。
英国政府は2021年の教育向けにノート型PCの助成金プログラム策定を開始している。同プログラムはデバイスごとに200から300英ポンドを助成するものだ。助成金額の制限(英国政府からの200から300英国ポンド)のため、ニーズのほとんどはChromebookに向けられるとOmdiaは予想する。
▽Omdiaについて
Omdiaは世界的なテクノロジーリサーチの大手企業で、Informa Techのリサーチ部門(Ovum、Heavy Reading、Tractica)と買収したIHS Markitのテクノロジーリサーチ・ポートフォリオ(注)が合併して設立された。当社は全てのテクノロジー領域にわたる400人超のアナリストの専門知識を一体化して150の市場を分析、3000のリサーチソリューションを発表し、1万4000以上のサブスクライバーを擁し、数千におよぶテクノロジー、メディアと通信の企業を網羅している。
徹底的なインテリジェンスとテクノロジーの深い専門知識により、当社は常に進歩する現在のテクノロジー環境の中で当社の顧客が点を結んで全体像を得ることに寄与する実行可能なインサイトを明らかにし、今日、そして明日の顧客のビジネスを改善して顧客を支援する。
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(注)IHS Markitのテクノロジーリサーチ製品とソリューションの過半数は2019年8月、Informaに買収され、現在はOmdiaの一部である。
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ソース:Omdia
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