人材価値を高めるための取り組みに前向きな経営層の7割が 「取り組みが自社の業績に好影響」と回答

Great Place to Work (R) Insititute Japan

From: 共同通信PRワイヤー

2021-10-22 16:00

<一般社員・経営層1,039名を対象に、コロナ禍における企業の「人的資本経営」に関する調査を実施>

2021年7月6日
Great Place to Work® Institute Japan (リンク »)
(株式会社働きがいのある会社研究所) (リンク »)

「働きがいのある会社」に関する調査・分析を行うGreat Place to Work® Institute Japan(株式会社働きがいのある会社研究所、本社:東京都品川区、代表取締役社長:荒川陽子、以下GPTWジャパン)は、2021年6月、企業の一般社員と経営層1,039名を対象に、コロナ禍における企業の「人的資本経営」に関する調査を実施しました。
新型コロナウイルスをきっかけに企業の経営環境において不透明・不確実性が増す中、持続的な企業価値向上のための「人的資本経営」が注目されています。コロナ禍において、従業員が会社に対して感じている期待や不安、経営層が「人的資本経営」に対して抱えている課題について調査を行いましたので以下に報告いたします。

コロナ禍における企業の 「人的資本経営」に関する調査データサマリー
一般社員
・コロナ禍で会社への帰属意識が高まった理由として最も多かったのは「テレワーク中でも働きやすい環境や制度 の充実」。一方で下がった理由として多かったの は「コミュニケーションの頻度減少」と「連帯感の喪失」
・コロナ禍において、従業員の経営層への信頼を最も左右したのは「従業員への尊重」
・会社への帰属意識・経営層への信頼が高まった人ほど、今後の会社に対して「新しいことに挑戦する機会の提供」を求めている

経営層
・コロナ禍における人的資本への投資は「コロナ禍以前よりも増額して投資した」が23.1%、一方で「コロナ禍以前も、現在もほとんど投資していない」が26.1%
・人材の価値を高めるための投資において課題があると回答した経営層は6割以上。コロナ禍以前よりも人的資本への投資を増額した経営層ほど、人材の価値を高めるための投資において課題を感じている
・ 人的資本経営における課題の1位は「生産性の低さ」、3位に「人材育成・キャリアサポート」
・ テレワーク下において組織を活性化させるため、従業員に対し具体的な取り組みを「実施している/実施を検討中」の経営層は約7割
・ 「実施している/実施を検討中」と回答した経営層 の具体的な取り組みとして、最も多かったのが「従業員のワークライフバランスの実現支援」。次いで「従業員同士・上司とのコミュニケーション機会の提供」と「新しいことに挑戦する機会の提供」
 ・ 具体的な取り組みを「実施している/実施を検討中」と回答した 経営層のうち7割以上が、取り組みが自社の業績に好影響であると考えている
・今後、人的資本経営を進める上で強化したいこととして、人的資本への投資を増額した経営層ほど、「従業員同士・上司とのコミュニケーション機会の提供」や「新しいことに挑戦する機会の提供」を重視している

一般社員・経営層
・一般社員も経営層も新型コロナ収束後(例えば、自身のワクチン接種後など) の、テレワーク実施の意向は週2,3回 程度の「ハイブリッド型」

調査概要
調査名 :コロナ禍における企業の「人的資本経営」に関する調査
期間 :2021年6月7日(月)~2021年6月9日(水)
方法 :インターネットリサーチ
対象 :全国の企業に正社員として勤める25-64歳の男女1,039名
(一般社員771名、経営者・役員268名)

調査結果
1. テレワーク経験後における、現在勤めている会社に対する帰属意識は 「高まった/やや高まった」が20.5%に対し、「下がった/やや下がった」が12.0%
一般社員を対象にテレワーク経験後における、現在勤めている会社に対する帰属意識の変化について聞いたところ、「高まった/やや高まった」と回答したのは合わせて20.5%。「下がった/やや下がった」と回答した12.0%より8.5ポイント高い結果となった。

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2. コロナ禍で会社への帰属意識が高まった理由として最も多かったの は「テレワーク中でも働きやすい環境や制度の充実」。一方で下がった理由として多かったのは「コミュニケーションの頻度減少」と「連帯感の喪失」
1.で「高まった/やや高まった」と回答した人に帰属意識が高まった理由を聞いたところ、1位「テレワーク中でも会社が働きやすい環境や制度を整えているから」(57.0%)、2位「コミュニケーションが活発で人間関係が良好だから」(29.7%)、3位「テレワーク下でも組織の連帯感を感じているから」(24.1%)という結果に。
一方で、「下がった/やや下がった」と回答した人に帰属意識が下がった理由を聞いたところ、1位「コミュニケーションの頻度が減り、従業員とのつながりが薄れたから」(54.8%)、2位「テレワーク下で組織の連帯感が感じられなくなったから」(41.9%)、3位「会社の将来性を感じられなくなったから」(25.8%)となった。
これらの結果から、テレワーク中でも働きやすい環境や制度をいかに整備するか、従業員間のコミュニケーション機会や組織の連帯感をいかに担保するかという点が、帰属意識に大きく影響することがわかった。

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3. コロナ禍における、経営層への信頼は「上がった/やや上がった」が15.8%、一方で「下がった/やや下がった」が17.4%
コロナ禍における、経営層への信頼について一般社員に聞いたところ、「上がった/やや上がった」が合わせて15.8%。一方で「下がった/やや下がった」は17.4%。

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4. コロナ禍において、従業員の経営層への信頼を最も左右したのは「従業員への尊重」
3.で「上がった/やや上がった」と回答した人に経営層への信頼が上がった理由を聞いたところ、1位「従業員を尊重してくれていると思うから」(66.4%)、2位「事業が維持・成長しているから」(40.2%)、3位「経営層から重要な事柄・変化についての発信があり安心できたから」(37.7%)という結果に。
一方で、「下がった/やや下がった」と回答した人に経営層への信頼が下がった理由を聞いたところ、1位「従業員を尊重していないと思うから」(48.5%)、2位「経営層の言行が一致しておらず信頼できないから」(38.1%)、3位「従業員を公正に扱っていないと思うから」(35.1%)となった。
これらの結果から、従業員への尊重の姿勢が経営層への信頼を左右する傾向にあることがわかった 。

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5. 会社への帰属意識・経営層への信頼が高まった人ほど、今後の会社に対して「新しいことに挑戦する機会の提供」を求めている(帰属意識の変化・経営層への信頼の変化別)
テレワークを経験して、今後の会社に期待することについて聞いたところ、帰属意識が「高まった/やや高まった」と回答した人と、経営層への信頼が「上がった/やや上がった」と回答した人ほど、「新しいことに挑戦する機会の提供」を求めている傾向にあることがわかった。
一方で、帰属意識が「下がった/やや下がった」と回答した人と、経営層への信頼が「下がった/やや下がった」と回答した人ほど、「評価の納得感」を求めている傾向にあり、単に働きやすさや組織の連帯感を求めているのではなく、 評価の適正化を求めていると言える。
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6. コロナ禍における人的資本への投資は「コロナ禍以前よりも増額して投資した」が23.1%、一方で「コロナ禍以前も、現在もほとんど投資していない」が26.1%
コロナ禍における人的資本への投資について経営層を対象に聞いたところ、「コロナ禍以前よりも増額して投資した」が23.1%と、コロナ禍でも人的資本への投資に積極的である経営層が2割以上いたのに対し、「コロナ禍以前はほとんど投資しておらず、現在もほとんど投資していない」が26.1%と、人的資本への投資に消極的な経営層が約3割いることがわかった。

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7. 人材の価値を高めるための投資において課題があると回答した経営層は6割以上。コロナ禍以前よりも人的資本への投資を増額した経営層ほど、人材の価値を高めるための投資において課題を感じている(人的資本への投資の変化別)
続いて、人材の価値を高めるための投資において課題に感じていることはあるかどうか聞いたところ、「ある」と回答した人が65.3%。また、6.の人的資本への投資の変化別で比較すると、コロナ禍以前よりも人的資本への投資を増額した経営層ほど、人材の価値を高めるための投資において課題を感じていることがわかった 。

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8. 人的資本経営における課題の1位は「生産性の低さ」、3位に「人材育成・キャリアサポート」
7.で「ある」と回答した人に、人的資本経営における課題について聞いたところ、最も多かったのが「生産性の低さ」(42.9%)。次いで「メンバーの健康維持」(30.3%)、「人材育成・キャリアサポート」(29.7%)となった。

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9. テレワーク下において組織を活性化させるため、 従業員に対し具体的な取り組みを「実施している/実施を検討中」の経営層は約7割
 続いて、テレワーク下において組織を活性化させるため、従業員への取り組みを実施しているか聞いたところ、「実施している/実施を検討中」が合わせて69.8%と、約7割の経営層がテレワーク下でも組織の活性化に向けた、従業員への働きかけに意欲的であることがわかった。
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10. 「実施している/実施を検討中」と回答した経営層の具体的な取り組みとして、最も多かったのが「従業員のワークライフバランスの実現支援」。次いで「従業員同士・上司とのコミュニケーション機会の提供」と「新しいことに挑戦する機会の提供」
9.で「実施している/実施を検討中」と回答した人に、具体的な取り組みについて聞いたところ、最も多かったのが「従業員のワークライフバランスの実現支援」(45.5%)。次いで「従業員同士・上司とのコミュニケーション機会の提供」 (37.4%)、「新しいことに挑戦する機会の提供」(28.3%)となった。働きやすい環境の整備だけでなく、社内のコミュニケーションの活性化や新たな挑戦・成長の機会の提供などに取り組んでいることがわかった。

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11. 具体的な取り組みを「実施している/実施を検討中」と回答した 経営層のうち7割以上が、取り組みが自社の業績に好影響であると考えている

9.で「実施している/実施を検討中」と回答した人に、取り組みが自社の業績に好影響を与えていると思うかどうか聞いたところ、「そう思う/どちらかと言えばそう思う」が合わせて72.2%。従業員への取り組みに前向きな経営層のうち7割以上が、取り組みが自社の業績に好影響であると考えているという結果となった。

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12. 今後、人的資本経営を進める上で強化したいこととして、人的資本への投資を増額した経営層ほど、「従業員同士・上司とのコミュニケーション機会の提供」や「新しいことに挑戦する機会の提供」を重視している(人的資本への投資の変化別)
今後、人的資本経営を進める上で強化したいことについて聞いたところ、全体として最も多かったのが「従業員のワークライフバランスの実現支援」(29.9%)。次いで「新しいことに挑戦する機会の提供」(28.4%)、「従業員同士・上司とのコミュニケーション機会の提供」(28.0%)となった。
また、6.の人的資本への投資の変化別で比較すると、コロナ禍以前よりも増額して投資した人ほど、「従業員同士・上司とのコミュニケーション機会の提供」や「新しいことに挑戦する機会の提供」を重視していることがわかった。一方で、コロナ禍以前はほとんど投資をしておらず、現在もほとんどしてない人ほど、「ITツールの活用」や「心身の健康管理」を重視しているという結果に。
人的資本への投資に前向きな経営層は、従業員のモチベーション向上や成長につながる取り組みを挙げているのに対し、投資に消極的な経営層は、働きやすい環境の整備などの取り組みを挙げていることが明らかとなった。

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13. 一般社員も経営層も新型コロナ収束後(例えば、自身のワクチン接種後など) の、テレワーク実施の意向は週2,3回 程度の「ハイブリッド型」
新型コロナウイルス感染症の感染リスクが大幅に改善した後(例えば、ワクチン接種など)のテレワーク実施意向について、一般社員と経営層を対象に聞いたところ、どちらも約3割が「週に2,3 回程度実施したい」と回答。一般社員も経営層もアフターコロナはテレワークと出社を組み合わせた「ハイブリッド型」による働き方を求めていることがわかった。

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昨年のコロナ危機から日本企業は様々な変化に直面しています。こうした予測できない変化に対しても、常に強い組織であり続けるためには、テレワーク下においても経営層と従業員の信頼関係を構築することが重要です。GPTWジャパンは、働き方の変化に柔軟に適応しながら 、アフターコロナ社会にも通用する「働きがい」という概念のさらなる浸透と向上を目指し、活動してまいります。

 
GPTWジャパン 代表コメント
コロナから1年以上経過し、テレワークによる働き方に加えて様々な働き方の変化に直面しています。こうした変化にともない、従業員同士や上司との対面のコミュニケーションの機会が減り、会社に対する帰属意識や信頼が変わりつつあります。実際にテレワーク下で、会社に対する帰属意識を左右する要素として、「働きやすい環境や制度」が一番に挙がり、続いて「コミュニケーションの頻度」、「連帯感」が続き、働きやすさだけでなく、社内でのコミュニケーション量や連帯感を感じられるかが帰属意識に影響を与える要素であることわかりました。また、従業員の経営層への信頼を左右する要素として「従業員への尊重」が重要であるという結果が出ており、従業員と経営層との信頼関係を築くためには、「尊重」に基づいたマネジメントが欠かせません。

また、最近ではSDGsの目標達成に向けたESG投資への意識も高まりを見せ、企業価値判断の指標として「非財務指標」が注目されています。非財務指標の中でも人的資本への投資により、人材の価値を高めるための取り組み(従業員への働きかけ)が、持続的な企業価値の向上に向けて重要であると私たちは考えています。今回の調査では、テレワークで組織を活性化させるための取り組みを実施している/実施を検討中と回答した経営層のうち、7割以上が従業員への働きかけが自社の業績に好影響があると考えていることがわかりました。すなわち、人的資本への投資によって様々なチャレンジが促され、新しいアイディアの実現や、仲間と一体になって目標達成への意欲が湧くような環境が生まれ、これらが業績向上につながっていると想定しています。これからの日本において、人的資本への投資を通じて人材の価値を高めるためのキーワードは、「やりがい」を高めることを軸とした「働きがい」の向上にあると私たちは考えています。

引き続きGPTWジャパンは、企業における従業員の「働きがい」向上支援 を通じて、持続可能な企業経営・組織づくりをサポートいたします。

*本ニュースリリースに含まれる調査結果をご掲載いただく際は、以下のクレジットを明記してください。
クレジット: Great Place to Work® Institute調べ
*小数点第二位以下は四捨五入しているため、比率の合計が100%にならない場合があります。

Great Place to Work® Institute Japanについて
「働きがい」に関する調査・分析を行い、一定の水準に達していると認められた会社や組織を「働きがいのある会社」ランキングとして発表する活動を世界約60カ国で実施している専門機関。米国では、1998年より「FORTUNE」誌を通じてランキングを発表しており、ここに名を連ねることが一流企業の証とされている。日本においては、株式会社働きがいのある会社研究所がGreat Place to Work® Instituteよりライセンスを受け、GPTWジャパンを運営。2007年より日本における「働きがいのある会社」ランキングを発表しており、2021年で15回目の発表。

会社概要
社名     : 株式会社働きがいのある会社研究所
会社設立   : 2009年4月1日
資本金    : 75,000千円
代表者    : 代表取締役社長 荒川 陽子
本社所在地  : 東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティ大崎 ウエストタワー7階
事業内容   : 「働きがいのある会社(Great Place to Work ®)」ランキングの発表、アンケート調
査結果を分析・活用した働きがい向上支援施策の提供
URL     :  (リンク »)



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