■プロジェクト開発の背景・「未来の教室」採択の経緯
「エシカルハッカー発掘・育成プロジェクト」は、通信制・工科高校に通う生徒が高校卒業後に情報セキュリティ人材として活躍するための実践型キャリアプロジェクトです。
現在、少子化により高校数は減少傾向にある中で、広域通信制高校は増加傾向にあります(※2)。現在、約20万人が広域通信制高校で学んでいますが、進路未決定のまま卒業する生徒が4割近くに及ぶなど、卒業後の進路に不安を抱えている若者が多く存在しています。一方で、こうしたデジタルネイティブ世代の若者はICT領域、特に情報セキュリティ分野に親和性が高い者も多いため、本プログラムの参加者は、情報セキュリティ人材が19万人以上不足しているという現状(※3)を解決するための貴重な人材となることが期待されます。
ハッシャダイソーシャルは、全国150校以上の高校にキャリアプログラムを届ける中で、学校によっては高校卒業後に「ホワイトカラー」と呼ばれる事務系やIT系の職業への進路選択を行いづらい現状があることに課題意識を持ちました。そこで高校生に「エシカルハッカー」を選択肢の一つとして届けることできる本事業の共同開発に至りました。
デジタルハーツは、ソフトウェアテストやセキュリティなど様々なITサービスを提供しております。なかでもセキュリティ分野においては、同社に登録する約8,000名のテスターの中からセキュリティエキスパートを育成する独自の教育プログラム「デジタルハーツ・サイバーブートキャンプ(DH-CBC)」を通じて、日本における情報セキュリティ人材不足の解消に努めています。また、昨年度よりデジタル機器に慣れ親しんだ「デジタルネイティブ」といえる若年層の可能性に着目し、高校生のうちから情報セキュリティ人材と接点を持つことのできる本事業の共同開発を行ってきました。
本プロジェクトは、経済産業省の目指す「未来の教室」実現に向けた3つの柱の1つである「学びの自立化・個別最適化」と親和性が高いことから、昨年度に続き2021年度「未来の教室」実証事業に採択されました。
「未来の教室」実証事業は、政府が進める「GIGAスクール構想」に基づき1人1台端末とEdtech(エドテック)を活用した新しい学びを実証するプロジェクトです。コロナ禍で世界的にオンライン授業などの新しい学び方が普及していく中で日本も例外ではなく、実証事業を通じて得られた知見を全国の学校に発信し、横展開していく試みが行われています。
■プログラムの詳細
今回のプロジェクトでは、昨年度の成果を踏まえ、エシカルハッカーとしての実践的なスキルやマインドを身につけるために、オンラインとオフラインで5種類のプログラムを実施します(※4)。
<オンライン>
(1)現役のエシカルハッカーによる講演会
(2)オンラインコミュニティでの継続的な伴走支援
<オフライン>
(3)実践的なスキル・マインド習得を行うワークショップ
(4)講師や生徒間の交流を通じたマインド醸成を主たる目的としたゲーム形式の講座
(5)デジタルハーツ社でのインターンシップ
また、国士舘大学・一般社団法人スクール・トゥ・ワークに所属する研究員等による学術的な検証を行い、今回の成果を可視化し、更なるプログラムの改善に繋げます。
■今後の展開
デジタルハーツとハッシャダイソーシャルは、今年度のプロジェクトの知見を活かし、より多くの学校や自治体への提供、エシカルハッカーの就労に繋がる仕組みの構築など更なる事業の継続・拡大を目指し、一人でも多くの若者の可能性を広げるきっかけづくりを行います。
※1 高い倫理観と道徳心を兼ね備え、コンピュータやネットワークに関する高度な技術や知識を用いて悪意を持つハッカー(クラッカー)からの攻撃を防ぐ活動等を行う技術者を指す。
※2 参照:2021年1月19日 通信制高等学校の質の確保・向上に関する調査研究協力者会議(第6回)会議資料
(リンク »)
※3 参照:総務省 平成30年度「我が国のサイバーセキュリティ人材の現状について」 (リンク »)
※4 新型コロナウイルスの状況を鑑み、学校によってオフライン・オンラインの実施体制を変更する場合があります。詳しくは、r.kimura@hassyadai.com(ハッシャダイソーシャル広報・木村)までお問い合わせください。
■プロジェクト概要
事業名:エシカルハッカー発掘・育成プロジェクト
内容:高校生がエシカルハッカーの仕事を学び、実践するキャリアプログラム
●オンライン:(1)キャリア講演 (2)オンラインコミュニティでの伴走支援
●オフライン:(3)実践型ワークショップ (4)ゲーム形式講座 (5)就労体験(インターンシップ)
参加校:豊田工科高等学校 約120名(電子機械科・電子工学科)、クラーク記念国際高等学校 約40名(CLARK NEXT Tokyo/主にゲーム・アプリコース)、明蓬館高等学校 約40名(SNEC/CONEC)、ルネサンス高等学校 約40名(eスポーツコース)
運営会社:デジタルハーツ、ハッシャダイソーシャル
監修:インクルージョン研究者,博士(障害科学),国士舘大学非常勤講師・野口晃菜、一般社団法人スクール・トゥ・ワーク代表理事・古屋星斗
実施期間:2021年7月~2022年1月
■昨年度のようす(授業風景)
■昨年度のようす(生徒の声)
詳細:「未来の教室」HP「未来の教室実証事業成果報告2020」
(リンク »)
■運営会社紹介
・株式会社デジタルハーツ
設立:2001年4月
代表者:代表取締役社長 二宮 康真
本社:東京都新宿区西新宿3-20-2東京オペラシティビル41階
株式会社デジタルハーツは、ソフトウェアの不具合を検出するデバッグ及びシステムテストサービスを中心に、その周辺事業であるシステム開発やセキュリティサービスなど幅広いサービスを提供することで、IT人材不足に課題を持つ企業のソフトウェア開発、テスト、保守・運用を総合的に支援しております。デジタルハーツには、多種多様なバックグラウンドを持つ約8,000名の登録テスターが在籍しており、個々の能力や志向に合わせた独自の教育プログラムを整備することで、テストエンジニアやセキュリティ人材などの発掘・育成に努めています。
URL: (リンク »)
・一般社団法人HASSYADAI social
設立:2020年3月
代表者:代表理事 勝山 恵一
本社:東京都港区六本木3丁目2-1 住友不動産六本木グランドタワー24階
一般社団法人HASSYADAI socialは、全国の高校・少年院・児童養護施設など、毎年140校以上でキャリア教育を提供する団体です。「生まれ育った環境にかかわらず、自分の人生を自分で選択できる社会」を実現するために、全国の高校生向けの授業や独自の教育機関で効果測定などの活動を行っています。「ヤンキーインターン」など、中卒高卒の若者のキャリア支援事業を行う株式会社ハッシャダイから、教育機関向け事業をスピンオフしました。
URL: (リンク »)
※本件へのお問い合わせは下記まで
担当:デジタルハーツ 広報部 高橋 E-mail:ir_info@digitalhearts.com
ハッシャダイソーシャル広報PR 木村 E-mail:r.kimura@hassyadai.com
【株式会社デジタルハーツホールディングス概要】
デジタルハーツホールディングスHP: (リンク »)
設立:2013年10月1日
代表取締役社長 CEO:二宮 康真
本社所在地:東京都新宿区西新宿三丁目20番2号
グループ会社の事業内容:システムテスト、システム開発、セキュリティサービス等
(※) 各社の会社名、サービス・製品名は各社の商標または登録商標です。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。