地域活性化を導き、持続可能な日常を作るデザイン
【ソウル(韓国)2023年1月10日PR Newswire】現代社会は高度な発展を成し遂げたが、環境汚染や不平等などの問題はさらに深刻化している。解決策としてデザイン的思考が浮上し、多くのデザイナーが社会問題解決に参加している。特に社会発展と市民生活の質に影響を及ぼす公共分野ではデザインの社会的役割が大きく発揮される。今や公共デザインは単純に都市環境をきれいに整えることにとどまらず、地域住民と共に力を合わせより良いサービスを提供することで、地域の成長と活性化を成し遂げる土台となる。
デザインで地域活性化を成し遂げた例として、奄美大島内の奄美市北部笠利町と近隣にある古い伝統家屋を改造した宿泊施設「伝泊ホテル」が挙げられる。2016年、海辺付近に捨てられた古民家2軒を奄美の伝統スタイルの宿泊施設に変えたのを皮切りに、現在、多様な客室タイプの宿泊施設を運営する地域活性化プロジェクトの一環だ。
「伝統建築物に泊まる」という意味の名前だが、伝泊ホテルは伝統奄美家屋を改造したヴィラ型を含め、計4種類の宿泊施設で構成されている。市内中心のスーパーマーケットを改修したホテル型のまーぐん広場は、ホテルのアンカー施設として町の福祉施設や観光案内所として、別棟のドミトリー型客室「伝泊フレンドリー」の1階は食堂や商店を通じて住民や観光客が交流する公共スペースとしての役割を果たし、地域コミュニティを強固にする拠点としても活用される。高級リゾート型「伝泊ビーチフロント」は奄美市と住民が高い収益を上げるのに一助する。ここのレストランは、地域で採れた野菜や海産物を食材に使うことで、地域農業や漁業の活性化をサポートする。
奄美市の古民家を現代スタイルに改修した建築家は、建築とデザインを通じてこれまで忘れられた伝統家屋の美しさと地域の伝統文化を新たに見出し、奄美市を魅力的な観光地に変えた。このようにデザイン的思考を通じて地域伝統文化に新しい役割を付与した伝泊ホテルプロジェクトは、2022年3月、ソウルで開かれた第3回ヒューマン・シティ・デザインアワード(Human City Design Award)でHonorable Mention部門を受賞しその価値が認められた。
ヒューマン・シティ・デザインアワードの審査員らは伝泊ホテルを「地域の空き家問題を解決し、経済的に持続可能な観光と社会サービスモデルのプロトタイプを提示した」とし、「現地住宅を改修してホテルを作るケースはよくあるが、伝泊ホテルのように地域住民の日常としっかり結合させたプロジェクトは珍しい」と評価した。実際、伝泊ホテルは、地域住民が主導する多様な体験プログラムを提供することで、現地人と観光客間の疎通を可能にし、追加所得を創出した。また、町ごとにそれぞれ異なり、独特な伝統文化を次の世代に伝授するという目標まで成し遂げている。
このように優れたデザインは問題点を解決するだけでなく、人々の日常を持続可能にする。現在、全世界が直面している多様な問題を解決できるデザインの力を広く知らせるためには、優れたデザイン事例を共有することが重要だ。2023年の公募を控え、ヒューマン・シティ・デザインアワードから名称を変えたソウルデザインアワードは、世界中の人々が抱えている日常の問題を解決したデザインを探し、効果的な結果を出したプロジェクトに賞を授与することで、未来のデザインとデザイナーの役割を強調する。「人、社会、環境が調和し皆が日常を持続できるデザイン」という、より高くなった価値を追求するために5つの核心価値を再確立した。これを土台にソウルデザインアワードは、公共分野で創意的で革新的な方法で問題を解決し、デザイナーとその問題に直面している市民が共に協力して多くの人にインスピレーションを与えるデザインプロジェクトに授賞する計画だ。
新たなスタートを迎えたソウルデザインアワードは、2023年3月14日から6月28日まで公式ホームページ(seouldesignaward.or.kr)でデザインプロジェクトの受付が可能だ。革新的なアイデアで、デザインとデザイナーの社会的役割を提示し、インスピレーションを与える25チームを選別し授賞する予定だ。詳しい情報は、ホームページで確認できる。
(日本語リリース:クライアント提供)
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