遠隔で"掴む"といった操作を行う場合、手前か奥か、遠近感が自然に読み取れないと作業スピードが落ちます。そのため、立体視(3D)映像を用いることで遠隔作業の効率化を図ることが必要です。この支援デバイスが「ReHawk3D(リホークスリーディー)」です。林業機械では、樹木の幹を掴まなければいけないため遠近感が重要で、油圧ショベル(バックホウ)の先端に取り付けるグラップルやプロセッサー、ハーベスタの遠隔操作が増えると考えます。他業種に比べ死傷者年千人率が全産業の12倍である林業では、危険な労働環境の改善策として機械遠隔化を進めており、携帯電話が繋がらない山間部における通信環境構築も課題です。今回の試験では個人向け衛星インターネットサービスのStarlink通信を経由して立体視(3D)映像のリアルタイム配信が可能かテストを実施しました。
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2023年6月11日、静岡県富士市 - 合同会社ビスペル(代表社員:馬渡純)は、開発パートナーである長野県南佐久郡の林業コンサルティング事業者、株式会社北相木森水舎(代表取締役:野本浩幸)との協力のもと、衛星インターネットサービスStarlinkを経由したリアルタイム3D映像配信に「ReHawk3D(リホークスリーディー)」が成功しました。
ビスペルは遠隔操作システムインテグレーターで、映像を見ながら遠隔操作する時の遠近感問題を解決する「ReHawk3D」を開発・販売しています。ReHawk3Dは、4500万画素のカメラ2台を使って水平視野角190度の立体視映像をネットワーク配信し、“掴む”などの作業で必要な手前・奥の自然な遠近感体験を可能にします。特に注目すべきは、独自の高圧縮技術によって、通信環境の脆弱な場所でも低遅延立体視映像が視聴できるようにしている点です。
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画像:ReHawk3Dの立体視視聴のイメージ図とステレオカメラ
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画像:ReHawk3D製品ロゴ
今回の試験では、長野県北相木木材センターにて、携帯電話回線が届かないような山間部における林業機械の遠隔操作を実現することを想定し、衛星インターネットサービスを経由したリアルタイム立体視(3D)映像の通信テストを実施しました。
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画像:試験会場
山間部のインターネット通信環境を開通させるために用いたのがStarlinkです。Starlinkは、SpaceXが運営する衛星インターネットサービスで、世界中どこでもインターネット接続が可能です。
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画像:設置されたStarlinkアンテナの様子
映像データの経路は、ReHawk3Dの映像配信機器からStarlinkアンテナによって宇宙の人工衛星に運ばれ、地上の地上局に戻されます。地上局はインターネットと接続しており、視聴するARグラスはau(povo1.0)回線でインターネットに接続して映像データの受信や制御信号の送信をするという経路です。
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画像:映像データ経路説明図
試験当日のStarlink通信速度を計測すると、アップロード10Mbps、ダウンロード90Mbpsでした。
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この成功を受けて、ビスペルでは今後、脆弱な通信環境においてさらに安定した低遅延立体視映像配信ができるよう、新しいアルゴリズムを実装する予定です。また、建設機械の作業時間を短縮するため建設機械に搭乗する際に聞こえる油圧作動音のフィードバックなど支援機能の開発も計画しています。
合同会社ビスペル、そして株式会社北相木森水舎は、先端技術をいち早く現場に取り入れ、現場目線で作業効率化、安全化を実現し新しい林業を推進して参ります。
「ReHawk3D」は随時デモンストレーションを行っておりますので、予約や不明点については合同会社ビスペルの馬渡(代表:0545-67-1233 info@vispell.com)までお問い合わせください。
会社概要
合同会社ビスペル
所在地:静岡県富士市川成島658-1
代表社員:馬渡純
事業内容:遠隔操作システムインテグレーター、支援機能の開発、販売
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株式会社北相木森水舎
所在地:長野県南佐久郡北相木村222-1
代表取締役:野本浩幸
事業内容:林業技術・経営に関するコンサルティング、林業事業
プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
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