全薬工業株式会社
報道関係者各位
新規アトピー性皮膚炎治療薬に関するライセンス契約締結について
全薬工業株式会社 (本社:東京都文京区 代表取締役社長 橋本弘一 以下、全薬工業)とASLAN Pharmaceuticals Pte. Ltd.(本社:シンガポール 最高経営責任者 Carl Firth 以下、アスラン)はこのたび、アトピー性皮膚炎の治療薬としてファーストインクラスの可能性を有する抗IL-13受容体α1サブユニット(以下、IL-13Rα1)ヒト型モノクローナル抗体エブラサキマブ(開発コード:ASLAN004)の日本国内におけるヒト疾患領域での開発・販売を目的とする独占的なライセンス契約を締結しましたのでお知らせいたします。
アトピー性皮膚炎は痒みのある湿疹を主病変とし、増悪と寛解を繰り返す慢性炎症性皮膚疾患で、患者さんのQOLに大きな影響を及ぼします。アトピー性皮膚炎の治療では、まずは痒みや炎症を速やかに軽減するステロイド外用剤などの抗炎症外用剤による寛解導入療法が実施されますが、寛解導入が困難な中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者さんが存在します。しかしながら、このような患者さんに対して有効かつ長期的に安全に使用できる治療選択肢は限られています。
全薬工業はアトピー性皮膚炎に悩む患者さんに新たな治療選択肢としていち早くエブラサキマブをお届けするために、日本国内における臨床開発を進めてまいります。
≪エブラサキマブについて≫
エブラサキマブはアレルギー性炎症性疾患を引き起こす重要な経路である2型受容体のIL-13Rα1を標的とするヒト型モノクローナル抗体で、IL-13Rα1との結合によりIL-13Rα1/IL-4Rαのヘテロ二量体形成を阻害することで2型受容体を遮断し、アトピー性皮膚炎の炎症の主要因子であるIL-4及びIL-13の両方を介したシグナル伝達を阻止することが示されています。海外第Ib相反復投与試験では、中等症から重症のアトピー性皮膚炎に対する良好な結果が得られています。現在、アスランは生物学的製剤の使用経験のない中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者を対象とした海外第IIb相試験を実施しており、トップラインデータは2023年7月初旬に発表される予定です。また、アスランは、デュピルマブ治療経験のある中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者を対象とした海外第II相試験を実施しており、2024年第1四半期にデータが得られる予定です。
≪ASLAN Pharmaceuticals Pte. Ltd.について≫
アスラン(Nasdaq: ASLN)は、免疫学に特化したバイオ医薬品企業で、患者さんの生活を変える革新的な治療法を開発しています。現在、前述のエブラサキマブのほか、円形脱毛症のファーストインクラスの治療薬となりうるジヒドロオロト酸デヒドロゲナーゼの強力な経口阻害剤ファルドスタットの海外第II相試験を実施しており、2024年第1四半期に中間解析結果の公表を予定しています。アスランは、シンガポールに本社を構え、米国カリフォルニア州に支社を置いています。詳細については、www.aslanpharma.com (リンク ») をご覧ください。
≪全薬グループについて≫
全薬グループは、全薬工業株式会社が創業して以来掲げている、「模倣せず、一歩前進した医薬品を創生し、効きめを創り、効きめで奉仕する」の創薬理念のもと、独創的な医薬品の開発に不断の努力を重ねてまいりました。それを基盤として地域の保健衛生の向上を目指し、全国のお取引店様とともに医薬品の適切な使い方や健康づくりの啓発を推進しています。総合感冒薬「ジキニン」シリーズ、敏感肌用スキンケア「アルージェ」シリーズをはじめ、お客様の健康ニーズに応える製品を提供しています。医療用医薬品分野においては、患者さんに希望を持っていただけるように、そして笑顔になれる医薬品の創生をテーマに取り組んでいます。
商号:全薬工業株式会社
本社:東京都文京区大塚5-6-15
代 表:代表取締役社長 橋本弘一
創 業:1950年7月19日
事業内容:医薬品、医薬部外品、基礎化粧品、健康食品などの研究、開発、製造、販売
ホームページ: (リンク »)
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