2024年4月 スマートフォン2台持ち利用実態調査

株式会社ICT総研

2024-04-19 10:00

株式会社 ICT総研 (東京都中央区)は4月19日、スマートフォン2台持ち利用実態調査の結果をまとめた。
 総務省によると、日本の携帯電話契約数は2023年12月末時点で2億1,873万契約。2022年度に2億契約を突破した後も、微増を続けている。この契約数には法人契約も含まれているが、個人でスマートフォンを2台所有することも珍しくない状況にある。
 今回の調査では、個人契約でスマートフォンを2台持ちしているユーザーの利用実態を把握することを目的とした。調査はWebアンケート形式である。

■ 日常的に、携帯・スマホを2台以上利用しているユーザーは10.4%。

 20代以上の男女にアンケート調査をした結果、個人契約の携帯電話・スマートフォンを日常的に「2台以上」利用しているユーザーは、10.4%となった。日常的に「1台」利用が84.7%と大多数を占めている。タブレット端末や法人名義の端末は除外しており、これらを含めると日常的に利用している端末はさらに増える可能性がある。
 また、携帯電話端末の内訳は97%がスマートフォンであり、iPhoneがAndroidスマートフォンよりもやや多い結果となった。
 
■ 楽天モバイルやMVNOは、1台目スマホより2台目での利用率が高い。

 個人契約でスマートフォンを2台持ちしているユーザーに、その通信キャリア(通信事業者)を尋ねたところ、1台目スマートフォンの通信キャリアは、NTTドコモ 47.2%、au 15.8%、ソフトバンク 20.2%、楽天モイバル 7.4%、MVNO 9.4%であった。一方、2台目のスマートフォンの通信キャリアは、NTTドコモ 40.7%、au 16.8%、ソフトバンク 13.8%、楽天モバイル 14.1%、MVNO 14.6%である。 1台目のメイン利用のスマートフォンとしては、楽天モバイルやMVNOは10%に満たない利用率に留まっているが、2台目のスマートフォンでは1台目よりも利用率が高い結果となっている。
 これを通信キャリアごとに見ると、1台目のスマートフォンと同じ通信キャリアを2台目も利用しているケースが50%前後見られる。これは、通信キャリアを同一にすることにより、家族割引やセット割引を受けられる金銭的メリットや、請求をまとめること、ポイント経済圏内で消費行動をすることによる利便性等が要因であると考えられる。中でも、1台目にNTTドコモのスマートフォンを利用しているユーザーが2台目もNTTドコモを利用している比率が68.1%と、他の通信キャリアと比べても特に高い。
 法人契約では、大規模な通信障害等の有事に備え、通信キャリアを分散させるような動きも見られるが、個人契約では、まだまだ通信キャリアを同一にするメリットの方が優るものと想定される。一方で、1台目に楽天モバイルやMVNOのスマートフォンを利用しているユーザーの2台目の通信キャリアは、比較的ばらけている傾向にある。
 今後、個人でスマートフォンを2台以上持つユーザーは、さらに増えることが想定される。ICT総研では今後も、携帯電話やスマートフォンの「利用実態」、「料金」、「つながりやすさ」、「通信速度」など、ユーザーにとって参考・指標となる調査データを定期的に発信していく方針である。

このプレスリリースの付帯情報

表1. 携帯電話・スマートフォンの利用台数

用語解説

* 本資料における全ての文章、数値、表、データは、アンケート調査実施時点のものである。
* Webアンケートの回収数は4,564件。2024年4月9日~16日に実施した。
* 本資料に記載された文章、グラフ等を報道、各種ホワイトペーパー、セミナー資料、学術研究資料等
に転載する場合は、「ICT総研調べ」「出典:ICT総研」などの表記を加えて下さい。

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