34年ぶりに日本で開催された国際デザイン会議の全容を掲載
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WDO世界デザイン会議東京2023事務局の代表団体である公益財団法人日本デザイン振興会(所在地:東京都港区)は、4月25日(木)に「WDO世界デザイン会議東京2023報告書」を公開しました。
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WDO世界デザイン会議東京2023(主催:World Design Organization)は、2023年10月27日(金)〜29日(日)の期間、「Design Beyond−あたらしい世界のためのデザイン」をテーマに開催しました。世界39の国と地域から延べ1,171名のデザイン関係者や、エコロジー・エンジニアリング・コミュニケーション・サイエンス・テクノロジーなど幅広い領域の前線を担う関係者が結集し、デザインの新たな役割や可能性について議論しました。
本報告書は、3日間にわたって行われた講演、研究発表、パネルディスカッションなどの様子を収録し、日本での開催は34年ぶりとなった同会議の内容を網羅した記録的な資料となっています。
また、2024年3月1日(金)に開催されたアフタートークイベントの様子や、田中一雄WDO世界デザイン会議東京2023実行委員長(株式会社GKデザイン機構代表取締役社長/CEO)による会議を総括した文章も掲載しており、同会議の意義を明らかにするとともに、デザインがこれからの社会において果たすべき役割を提起しています。
WDO世界デザイン会議東京2023・議事総括(抜粋)
実行委員長 田中一雄
3年余りに及んだコロナ禍を経て、日本で 34 年ぶりの開催となった「世界デザイン会議東京2023」は、極めて社会の変化を大きく映すものとなった。現在、地球温暖化に伴う気候変動はいよいよ顕著なものとなり、その克服への道は大変困難となりつつある。一方、コロナ禍で劇的に進行した社会のデジタル化は、私たちの生活を根底から変え、急速に普及する AI とその先にある AGI 社会は、人間の存在価値をも問い直すものとなった。
こうした状況にあって、既にデザインは文化・芸術「のみ」に立脚するものではなく(美と感動の創造)、また単に経済・産業に資するもの「だけ」(イノベーションとソリューションによるビジネス開発)ともいえなくなっている。今日のデザインは、社会・環境の課題に向き合い、より良い明日を拓くことを目指している。(SDGsとヒューマニズム)本会議においては、このような認識のうえに世界の叡智を集めて開催された。それゆえに、従来のデザイン概念では捉えにくい会議となったことも事実である。私たちは、この難解な課題を前にして、「Design Beyond 」のテーマのもと、「デザインに何ができるのか」を考え続けた。
<「WDO世界デザイン会議東京2023報告書」概要>
報告書公開サイト(公式ウェブサイト)URL: (リンク »)
ページ数 :全80ページ(PDF)
内容 :キーノートスピーチ、論文発表、トークセッション、実行委員長インタビュー、アフタートークイベント、議事総括、来場者アンケートなど
参考資料:World Design Organization(WDO)について
「デザインによる、よりよい社会の実現(Design for a Better World)」を目指して活動している国際的なデザイン組織。国連の経済社会理事会の特殊諮問機関として、持続可能な開発目標(SDGs)のデザインによる達成をミッションとして掲げています。1957年にインダストリアルデザインの重要性を喚起することを目的とした国際団体International Council of Societies of Industrial Designers (icsid) として設立され、2017年に名称をWorld Design Organization(WDO)に変更しました。現在、約40の国・地域から約180の団体や教育機関・企業等がメンバーとなっており、日本からは、日本デザイン振興会の他に、日本インダストリアルデザイン協会、千葉大学、武蔵野美術大学、多摩美術大学、国際デザインセンター、ヤマハが加盟しています。
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