東京農業大学大学院 醸造学専攻 博士後期課程 修了の柳原 尚之さん(現:近茶流宗家・柳原料理教室)、坂元醸造株式会社、東京農業大学 応用生物科学部 醸造科学科の前橋 健二 教授らによる共同研究チームは、江戸期書物に記載されている米酢製造法を再現して得られた酢が、現代の酢とどのように違っているのかについて検証しました。
江戸期の書物に記載されている米酢製造法は、米と米麹に対する水の割合が非常に少ないことが特徴です。そのため、江戸期までの製法によっては酢酸発酵が起らず乳酸発酵の酢となることを研究チームはこれまでに報告してきました。
今回は、江戸期書物「本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)」記載の製法によって製造された乳酸発酵酢の香味成分を詳細に分析し、さらに官能評価を行ってその調味特性を調べました。
研究成果のポイント
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今回の研究成果は、江戸期までの料理の味付けの理解に繋がるだけでなく、日本での酢製造の歴史、寿司文化の形成にも大きなインパクトを与えることが予想されます。
また、今回の研究成果はオンライン科学誌Heliyon(2024年6月15日付)に掲載されました。
論文名:Flavor assessment of a lactic fermented vinegar described in Japanese books from the Edo period (1603–1867)
著者名:Naoyuki Yanagihara, Maeda Mayumi, Jun Yoshikawa, Sayuri Akuzawa, Akira Fujii, Masanobu Nagano, Yukimichi Koizumi, Kenji Maehashi
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