5.アプリケーションのプロトタイピングとテスト
新しいアプリケーションのプロトタイプをモデル化したり、作ろうとしているアプリケーションのテストを行おうとする際に、ユーザー(およびさまざまなIT専門家)の意見を都合よく聞けるとは限らない。ソーシャルメディアのフォーラムを通じてネットワークづくりをすれば、彼らはネットワーク上にコメントやテスト結果を載せてくれるし、誰もがそれを見て行動することができる。このテクニックを使うことで、IT部門の誰かが常に管理をしなくても、新しいアプリケーションに対する全方向的なチェックや承認を得られる。
6.共通のIT課題について他の会社と共同で取り組む
企業は最終製品やサービスでは競争しているかもしれないが、社内のIT部門は多くの共通の課題を抱えている。それらの問題には、企業向け製品のコードで新しい規制に対処する方法や、ITの「グリーン化」や持続可能性基準への対応方法について理解することも含まれる。ソーシャルネットワーキングは、多くの組織のIT関係者が、組織間の情報交換や委員会活動を通じて、共通の課題を解決するために大いに役に立つ。
7.公開フォーラムを技術的な問題解決に活用する
技術的なリソースとソーシャルネットワーキングサイトの組み合わせは非常に便利で、多くのIT技術スタッフ(特にネットワーク管理などの分野の人たち)は、まずそれらのフォーラムに行き、他では解決しにくい技術的な問題への解決策を見つけている。多くのベンダーでは、電話によるヘルプサービスが利用しにくいようになっていたり、時にはまったく役に立たなかったりするのが現状であり、公開フォーラムの利用は非常に効果的だ。
8.インスタントメッセージングおよび緊急ミーティング
ソーシャルネットワーキングの考え方を取り入れ、インスタントメッセージなどの技術はインスタントミーティングへと成長した。インターネットを使ったアプリケーションや最近のモバイル通信がもともと備えている柔軟性のおかげで、さまざまな分野のIT専門家をリアルタイムで集め、リアルタイムで問題解決を行うことが可能になった。
9.世界中のオフィスを連携した24時間稼働
多くの企業が、IT専門家を地理的に分散した場所に配置することで、ある施設での生産上の問題を解決するのに、特定のオフィスの営業時間が始まるのを待たなくてはならないという古くからある問題を解決しようとしている。企業は、ただITスタッフを分散配置しているだけではない。彼らはソーシャルネットワーキングの原理を使って、問題に関するデータ、作業内容、やりとりの内容をすべてソーシャルネットワークの作業空間に文書化しておき、ある場所の通常の営業時間内に問題が解決できない場合、次のシフトの別のタイムゾーンにいるITスタッフがその問題を引き継げるようにしている。この戦略は、問題解決のスピードを上げる。
10.共通データリポジトリおよび文書保存領域
企業のソーシャルネットワークに、プロジェクトや問題、その他のIT関連の事柄ごとに共通のデータリポジトリを作っておき、スタッフがいつどこからでもそのリポジトリにアクセスし、貢献できるようにしておけば、全員が同じデータのセットに基づいて作業できるため、混乱や情報の行き違いを避けることができる。通常、こういったソーシャルネットワーキング上の情報リポジトリは、会社のイントラネットや、インターネット越しにクラウドサービスプロバイダー上に作られることが多い。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。