むさし証券は、NTTデータエービックが提供するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービス「重要情報シート作成サポートサービス」の「重要情報シート作成サポート」を採用した。2022年1月に利用を開始する。NTTデータエービックが発表した。
8月に金融審議会「市場ワーキンググループ」が提言した「重要情報シート」は、各商品のリスクや手数料、利益相反などのさまざまな金融商品の情報を比較でき、消費者にとって分かりやすい情報提供フォームとして活用される。一方、同シートは商品ごとに作成・メンテナンスが必要となり、商品組成事業者や販売金融機関にかかる負担が増加するため、効率的な対応が必要となっている。
重要情報シート作成サポートでは、顧客本位の業務運営に必要不可欠な重要情報シートの作成業務をBPOサービスとして提供する。重要情報シートの投資信託の収益率は毎月NTTデータエービックが更新し、重要情報シートの標準テンプレートも同社が用意する。
重要情報シート作成サポートサービスは重要情報シート作成サポートのほか、「重要情報シート閲覧・電子交付」「業横断商品選定ツール」(企画中)で構成される。重要情報シート閲覧・電子交付では、重要情報シートをタブレット上で閲覧する機能と、これらのファイルを顧客にSMS(ショートメッセージサービス)で電子交付する機能、法定要件を満たすための閲覧サイトを提供する。
今回のBPOサービスの採用により、むさし証券は投資信託に関連する重要情報シートの作成・更新をNTTデータエービックに委託し、業務省力化を目指す。
重要情報シート作成サポートではワークフローツールで管理された作成フローを実施するため、商品組成事業者や販売金融機関での負担が大幅に軽減される。重要情報シートに記載する情報は、商品組成事業者と販売金融機関の設定個所を分け、商品組成事業者からの情報はNTTデータエービックが設定する。販売金融機関による設定個所の質問事例と回答例の作成サポートも実施する。
むさし証券は、別サービスとして提供されている投信情報サービス「Web Asset Manager」も利用する。これにより、重要情報シートに掲載する目論見書の更新はNTTデータエービックによって代行され、重要情報シートのWeb Asset Managerへの掲載も可能となる。