事例--IP-KVMスイッチと総合管理ソフトウェアで業務効率化を実現
それではここで、実際にATENジャパンの製品群を使った導入事例を2つほど見ていこう。
東京都町田市に約61万平方メートルの広大なキャンパスを有する玉川学園は、幼稚園から大学院まで一貫性の高い教育を実践している総合学園だ。早期から最先端ITによる学内運営を実施しており、授業用のシステムに加えて生徒・教師・保護者が使う学内グループウェア、教師用のメールシステムや成績管理システムなど、24時間365日の常時稼働が求められるシステムが多数存在している。
しかし同学園では、これらのシステムを管理する上でいくつかの課題を抱えていた。少数のシステム担当者による保守とユーザーサポートの効率化、障害発生時におけるサーバ状態の的確な把握と迅速な対応、WindowsとMacが混在する環境でのスムーズなアクセスである。他社製のリモートアクセスソフトウェアを導入してみたものの、こちらはOS起動前の状態が把握できないため、サーバトラブルでリモートアクセスが使えなくなると結局現場に行かざるを得なくなる。これらの課題を解決するべく導入したのが、ローカル1ユーザー/リモート1ユーザーが16台のサーバを操作できるマルチOS対応のIP-KVMスイッチ「KN1116v」および、USBインターフェースのPCと接続するためのバーチャルメディア対応関連モジュール「KA7175」だ。
玉川学園では、BIOSレベルからの操作が可能なKN1116vを複数台導入した結果、通常時のメンテナンスやシステム状況の確認、さらにはサーバトラブルが発生した際の復旧作業まで、どこからでもリモートで行うことが可能になった。これにより少人数体制のままでも効率的な保守管理に加え、ダウンタイムの最小化が実現したという。
その後、玉川学園ではIP-KVMスイッチや他社製PDUを含むIT機器の統合管理を図るべく、新たに総合管理ソフトウェアのCC2000を導入。1回のログインでさまざまなIT機器に接続できる効率的なアクセスインターフェースを、低コストで実現したのである。また、少人数で多様な業務をこなしている管理チームにとって、ネットワーク経由で適切な情報判断と大半の作業が行える利便性は大きい。緊急出動の回数が減れば、それだけ業務効率もアップするわけだ。
玉川学園における統合管理ソフトウェア「CC2000」とIP-KVMスイッチの活用例
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要件に応じて柔軟にカスタマイズできるPDU製品群で課題解決
インターネットサービス事業者のさくらインターネットでは、レンタルサーバやハウジングサービスに加えて、専用サーバ、VPS(Virtual Private Server:仮想専用サーバ)、クラウドサービスまで幅広く提供している。2011年11月には、東京ドームの約1.1倍の敷地を有する郊外型大規模データセンター「石狩データセンター」を建設し、より多くのニーズに応えてきた。
しかし敷地が広大ゆえに、障害が発生している機器にたどり着くまでの時間と作業コストがかかってしまう点が大きな課題だった。また、さくらインターネットが提供するリモートハウジングサービスでは顧客が好きな機器を設置できる自由度を保ちつつ、入局やサーバ設置など物理的な作業を代行するサービスを提供しているが、顧客から機器を預かっているためどうしても電力使用量の予測が難しくなる。そこで、接続機器の電源負荷が超過した際に全機器が停止してしまう可能性を極力減らす必要があった。そのほか、従来は万が一のトラブルを防ぐため電源コネクタ部分に抜け止めバンドを取り付けていたが、個別に対応するとなるとかなりの工数と時間がかかってしまうことから、より容易かつ効率的な抜け防止を模索していたという。
こうした課題を解決するべく、さくらインターネットではATENジャパンのEcoPDUシリーズ「PE8121KJ」「PE8208B」「PE8108」を導入。シンプルで分かりやすいUIで誰でも簡単にリモート電源管理を行えるようになった。また、ユーザーの要望に応じてアウトレット数の変更や抜け止め機構の追加、ファームウェアまでをDC事業者の要望に合わせカスタマイズできるのもポイントのひとつだ。同社では差し込むだけで機能する抜け止めタップをカスタマイズ導入し、作業工数の大幅な低減を実現、さらにバンクごとの合計電流が設定上限を超えた際、最後に接続した機器のアウトレットのみをブロックして他の機器を保護する「POP機能」を応用し、停止の優先順位設定を追加した「CAP機能」も大いに役立っているという。
さくらインターネットにおけるPDU導入前後の比較イメージ
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このように、ATENジャパンの製品群はデータセンターやサーバルームが抱えるさまざまな課題を解決してくれる。6月11日~13日にかけて幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2014」の展示会では、同社のブースで各種製品のデモを体験できる。興味がある方はぜひ訪れていただきたい。