「ユーザーの思いを瞬時にカタチにできる“魔法使い”のようなIT部門になりたい。」-ミサワホームのクラウド全面移行プロジェクト

「すべてをクラウド化」すべき理由

 ミサワホームにおける社内システムの「クラウドへの全面移行」は、文字どおりERPを含むあらゆるシステムが対象となっている。実際には、10以上のプロジェクトが同時並行で進められているという。一部には「適用分野を広げすぎでは?」との声もあったというが、宮本氏は「すべてを同時にやってしまう必要があった」という。

 「これらの取り組みは、すべて一連の流れだと考えていました。ITコストと業務のムダを最大限に削減するため、情報系と基幹系を融合し、各システムのID管理を一元化していくことを目指しました。そのため、すべてのシステムを見直し、再構築したうえでクラウド環境上で稼動させることを決断したのです。もし、一部でもオンプレミスを残せば、今後もその業務が残ります。もう貴重な人材をサーバー管理には割きたくありませんでした。」(宮本氏)

 宮本氏の中には、今後のビジネスに貢献できるITシステムというビジョンが明確にあった。だからこそ、膨大な作業量といくつかの壁に直面しながらも、このクラウド全面移行のプロジェクトを推進し続けることができたのである。さらに、宮本氏は「クラウド移行後」に訪れる、情報システム部門の役割の変化についても期待しているという。


 「クラウドやパッケージを導入すると、ITプロフェッショナルの知識が不要になるかといえばそんなことはありません。むしろ、専門家ならではの腕の見せ所があるはずです。従来のシステム部門は新システムを構築する際、ユーザーに対して事前に仕様確定と厳密なサイジングを要求せざるを得ませんでした。しかしユーザー側にしてみれば、やってみなければわからない、全てを確定してから着手するのでは対応が遅過ぎる、というのが本音ではないでしょうか。クラウドを上手く使えば、手早く試行用のシステムを準備したり、稼動後に規模を拡大、縮小することが可能になります。いくらでも試行錯誤にお付き合いしますから、一緒に業績に貢献できるシステムを作りましょう、そう言える体制をつくることが私の目標です。ユーザーの思いを瞬時に実現できる、いわば『魔法使い』のような存在にIT部門がなることができれば素晴らしいと思っています。クラウドはそのための強力な武器のひとつです。」(宮本氏)

 ミサワホームが現在進行形で取り組んでいる「企業システムの全面クラウド移行プロジェクト」については、NTTデータビズインテグラルが9月18日に開催するイベント「Biz∫ 5th Evolution」のセッションにおいて、宮本氏自身の口から、その全容が語られる。この講演では、基幹系を含む業務システムのクラウド移行を検討している担当者にとって有意義な「先達の知恵」が披露される予定だ。

 「クラウドの採用にあたって、社内の同意を得るのが難しい」「セキュリティやサービスレベルの観点でクラウドが十分な信頼性を持っているのかどうか分からない」といった悩みを抱えている担当者は、ぜひ会場に足を運び、同様の課題に向き合いながら、実際に移行を進めてきた宮本氏の「実体験」からヒントを得てみてはどうだろうか。

提供:株式会社 NTTデータ ビズインテグラル
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2013年10月5日
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