探求!IoT/ビッグデータで「ビジネス効果」を生む秘訣 「デル×SAP HANA」がもたらすIT革新のインパクトとは

ROIの"見えにくさ"もスモールスタートで解消

 もちろん、IoT/ビッグデータの取り組みは、多くのユーザー企業にとって依然、挑戦的な試みであり、「それによって、どのような成果・実利が得られるか」が読みづらく、いきなり大規模な投資の判断を下すのが難しいという側面がある。

 また、IoT/ビッグデータの利活用を巡っては、それを成功に導くための企業内の組織体制やアプローチがどうあるべきかといった問題もある。

 草野氏は今回、この辺りの問題についても、馬場氏、大本氏の両氏に回答を求めた。

 その問いに対して、馬場氏はまず、「IoTやビッグデータ・アナリティクスについては、ROI(投資対効果)が見えづらいのは確かです」としたうえで、次のような見解を示す。

 「この問題を解決する一つの手だては、スモールスタートで取り組みに着手することです。実際、インテルのケースでも、小さなセンサーを少しずつ増やしていき、データ分析の精度を上げていったようです。要は、小さく始めて、試行錯誤をスピーディに繰り返していくことが、成功の早道と言えるのではないでしょうか」

 一方の大本氏は、「ビジョンの明確化が重要」と語り、こう続ける。

 「IoTやビッグデータ・アナリティクスで成果を上げられないとすれば、それはプロジェクトの途上で方向感を見失ってしまうからだと考えます。ですから、ビジョンを明確にし、価値創造のためのプランニングをしっかりと立てることが大切です」

 また、IoT/ビッグデータ・プロジェクトを推進する際の組織・アプローチのあり方については、「(この種のプロジェクトでは)データのサイロ化がおこりがちです。ですので、システムのオープン性を担保し、他とつながる状態にまでもっていくことが肝心です」と、馬場氏は指摘する。

 さらに大本氏は、こう説く。

 「データはあるけれど何をしよう、という段階で、ITと、さまざまなビジネスの現場が一体となり、ゼロベースで利活用のあり方を考えていくことが重要です。要は、現場による試行錯誤の繰り返しの中で、ゴールに早めにたどり着けるような体制・アプローチをとることが、ビジネス効果を創出するうえでは大切だということです」

エンジニアドソリューションの効用

 上述したパネルディスカッションでは、デルとSAPの新技術や具体的なソリューションについても話が及んだが、なかでも来場者の関心をさそったのが、デルのエンジニアドソリューション──つまり、「Dell Engineered Solutions for SAP HANA」である(図3)。

図3:デルのSAP HANAソリューション 図3:デルのSAP HANAソリューション
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 SAP Forum Tokyoの展示会場でも紹介されていた同ソリューションは、事前定義された検証済みのアプライアンスとして提供されるもので、デルのサーバ「PowerEdge R930」をベースにしている。モデルとしては、「シングルノード構成」と、16ノード構成で最大24TBメモリまで拡張できる「スケールアウト構成」の2タイプが用意されている。

 デルの菅谷篤志氏(エンタープライズソリューション & アライアンス エンタープライズテクノロジストAPJ)は、ビッグデータ分析に最適なインテル® Xeon® プロセッサー E7 v3ファミリーを搭載したSAP HANAソリューション「Dell Engineered Solutions for SAP HANA」のメリットをこう話す。

 「事前検証済みのアプライアンスですので、セットアップが容易で、すぐにIoT/ビッグデータの取り組みを始動させられます。しかも、柔軟にスケールすることが可能なので、スモールスタートで始め、取り組みの進捗に合わせて、システムの規模を拡大していくのも簡単なのです」

 こうした「柔軟な拡張」を可能にしているのが、PowerEdge R930のシステムだ。同システムでは、1つ筐体に最大24台のディスクドライブ(SSD/HDD)が内蔵可能で、さまざまなワークロードを稼働させることができる。

 また、Dell Engineered Solutions for SAP HANAは、デルが提唱しているIoT/ビッグデータのフレームワークに基づいて提供されている。このフレームワークは、センサーからデータ収集に始まり、IoTゲートウェイでのデータ処理、ビッグデータ基盤へのデータ投入・管理、さらには分析までをエンドツーエンドでカバーするものだ(図4)。

 このフレームワークにより、Dell Engineered Solutions for SAP HANAを、「ビッグデータ・アナリティクスを"超高速"で回す基盤」として用いながら、IoTによる「モノ・人の動きの可視化」をトータルに支援していくことができるという。

 さらに、デルでは、東日本支社内の「Dell Solution Center」に「Bigdata/IoTラボ」を新たに設けている(図5)。このラボを通じて、デルの顧客は、Dell Engineered Solutions for SAP HANAを利用したIoTシステムやデータ分析の検証を行い、「自社が描いたシナリオが、しっかりと機能しうるかどうか」や、「分析の有効性」などを確認することが可能だ。

図5:デル「Bigdata/IoTラボ」の機能 図5:デル「Bigdata/IoTラボ」の機能
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 IoT/ビッグデータの取り組みで、ビジネス効果を創出するのはそう簡単なことではない。だが一方で、多くの先進企業がIoT/ビッグデータの利活用で成果を上げ、そこで得られた知見・ノウハウを活用しやすくなってきたことも確かだ。また、技術の標準化・洗練化が進み、システムのコストパフォーマンスも劇的に高まっている。SAP HANAを利用したデルのIoT/ビッグデータソリューションはその象徴とも言え、このソリューションを用いれば、スモールスタートでIoT/ビッグデータの取り組みに早期に着手し、試行錯誤を高速に回しながら、ビジネス効果を高めていくことができる。

 IoT/ビッグデータによるデジタル・イノベーションの波に乗じたい──そう考えるならば、一度、デルの門を叩いてみてはいかがだろうか。

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