新たな保証プログラムで投資保護のあり方が変わる
新たに開始されるDell EMC Future-Proof Storage Loyalty Programは、ユーザーが導入したストレージアレイのライフサイクル全体を通して保証と価値を提供するためのプログラムである。UnityとSCシリーズを導入したユーザーに高度な保証を提供するだけでなく、コスト削減や投資保護での支援も行う。具体的な内容は以下のとおりだ。
- 3年間の満足保証
- 製品が公表しているスペック通りに動作することを3年間保証
- 4:1オールフラッシュ・ストレージ効率保証
- 購入時の物理容量の4倍の論理ストレージ容量の利用を保証
- 安心なデータ移行
- 常時オンライン、無停止で実施可能なビルトイン型のデータ移行機能により、新しいDell EMCストレージへシームレスなデータ移行が可能
- ハードウェアへの投資を保護
- Dell EMCポートフォリオのすべての新製品購入に際して、旧製品等の柔軟な下取りクレジットを用意
- オールインクルーシブ・ソフトウェア
- Dell EMCのミッドレンジ・ストレージ製品は、データの保存、管理、保護に必要なコンポーネントとともに提供され、追加ライセンスの購入や維持は必要ない。
なお、直販でもパートナー経由の購入でも、新しいUnityまたはSC シリーズ製品を購入したユーザーで有効な保守契約がある場合は、追加費用なしで同プログラムを利用できる。
スケールアップが容易なUnityの機能強化で
オールフラッシュのメリットを最大化
SAN-NASの統合環境をサポートし、シンプルで導入やスケールアップを容易にできるDell EMC Unityでは、オールフラッシュ対応の強化に向けてOS がバージョン4.3にアップデートされている。主な強化点は以下の3点である。
インラインデータの大幅削減を実現
1つは、フラッシュに書き込む前にメモリ内のデータを削減することによって記録容量を大幅に節約する「インラインデータ削減」機能であり、コスト削減に大きく寄与する。これは、データを書き込む前に、まずゼロデータの検出・重複排除を行う。これらに当てはまらなかったデータの圧縮を行うことにより、論理データの大幅な削減を実現する。
オールフラッシュ・モデルおよびハイブリッド・モデルのSSDのみで構成されたオールフラッシュプールに対応する。重複排除に関しては、パターンマッチングの手法を使っており、Dell EMCが準備したパターンを使って効率的な重複排除を実現する。前述したFuture-Proof Storage Loyalty Programでもこの技術を活用することで、購入時の物理容量の4倍(4:1)の論理ストレージ容量の利用を保証している。
オンライン・アップグレードのサポート
もう1つ重要なのが、「オンライン・アップグレード」機能である。
インテル® Xeon® プロセッサーを搭載したUnityは、コントローラが冗長構成になっており、コントローラを片方ずつ交換することにより、システムを稼働させたままで上位モデルへとスケールアップすることが可能になっている。アップグレード作業は簡単で、パートナーやユーザー自身でも簡単に行うことができる。これにより、ユーザーはローエンドのモデルを導入して最小限のコストでスタートし、事業の拡大に応じてスケールアップすることができる。現時点では、アップグレードによって、最大16PBの大容量ストレージ・システムを構成することが可能となっている。なお、Unityにはオールフラッシュとハイブリッドの2つのファミリーがあり、オンライン アップグレードはそれぞれのファミリー内でのみ有効だ。
同期ファイル・レプリケーションのサポート

EMCジャパン
プライマリストレージ事業本部
シニア システムエンジニア
古舘良則氏
3つ目は、都市圏レベルの距離(100km程度)のミラーサイトとの間でファイルのレプリケーションを遅延5ms環境であれば同期させることができる機能である。これにより、いずれのサイトでファイルの障害が発生しても、データの損失をゼロにすることができる。
Unity OS バージョン4.3の新機能のメリットについて、EMCジャパンのプライマリストレージ事業本部でシニア システムエンジニアを務める古舘良則氏は、「今回の機能強化は、オールフラッシュ・ストレージ製品を、お客様に、より低いコストで導入・拡張してもらうことを目的に行った」と力説している。