クラウドで創造する新たな事業価値--自ら実証のNEC

クラウドを通じて、お客さまとともに新たな事業価値を創造

─企業向けクラウド事業の今後の展開は?

富山 クラウド活用による新たな事業価値の創造を、お客さまとともに進めていきます。これは、大きく3つの方向性で取り組んでいます。

 1つ目は、『業界・業際クラウド』への取り組みです。業務プロセスの標準化や仮想化・ネットワーク技術の進展に伴い、ひとつの企業グループのみならず業界全体で共通の仕組みをクラウドによって利用することが可能になります。

 たとえば、住宅関連事業者向けのクラウドサービス「JHOP(http://jhop.jp)」では、工務店、設計事務所、建築資材・住宅設備メーカなど住宅建築の関連事業者を対象に、プラン作成CADや電子カタログなどのさまざまな住宅建築関連アプリケーション、予算・販売管理などの業務システムをクラウド上から提供しています。住宅業界のお客さまのノウハウとNECの業種・業務ノウハウ、これをクラウドサービス関連の技術・実績と組み合わせることで、住宅事業に関わる今までにない新しいビジネスモデルを開発することができました。これにより、住宅関連事業者の業務効率化を進めるとともに、新しいIT環境を活用した新たな事業創造によって業界の活性化に貢献しています。

 さらに、異なる業界クラウドを連携させてエンドユーザの利便性を向上させたり、新しいユーザインタフェースを提供するような「業際クラウド」も、新たな事業価値を生み出します。これまでNECは、幅広い業界へ数多くのソリューションを提供してきました。そこで蓄積された豊富な業種・業務ノウハウを、NECはクラウドを活用して効果的に結びつけ、新たなサービスとして提供していきます。たとえば、医療業界とホテル業界の連携を考えてみましょう。医療サービスに、クラウドを活用してホテルの業務サービスやノウハウを取り入れることで、ひとりひとりのニーズや嗜好に合った患者サービスや、より高いホスピタリティを早期にかつ低コストで提供できるようになります。付加価値の高いサービス提供によって、患者さんが安らいだ時間を過ごせることは、QOL(Quality of Life)の向上になります。このように、業界を越えたサービス・ノウハウを結びつけることによってエンドユーザの満足度が高まることで、高い事業価値が生まれ、市場における優位性の獲得につながります。

 またNECでは、自動車メーカ、商社などと連携しながら、電気自動車(EV)普及によって低炭素社会の早期実現を目指す取り組みも始めています。EVユーザが、いつでもどこでも快適に使える充電環境を実現するため、充電機器のネットワーク、充電会員認証・管理・決済など、ユーザの利便性向上を図りながら環境に貢献にする、クラウドを活用した全く新しいサービスの検討がいま進んでいます。コスト削減や業務効率化のみならず、ビジネスの発展や新しい事業創造にクラウドを積極的に役立てる取り組みを、NECはこれからもますます発展させていきます。

NECが取り組むクラウドサービス展開

─NECグループの総合力はクラウドでどのように活かされる?

富山 2つ目の方向は、『新技術を適用したクラウド』です。NECグループには、センサ、デバイス、電池技術、またネットワーク技術、ソリューションノウハウなど、総合技術力があります。それらの技術をPC、携帯電話、スマートフォン、デジタルサイネージなどのユビキタスデバイスと融合させることで、新たな価値を持ったサービスを提供することができます。

 そのひとつに、RFIDの読み取り機能を搭載した携帯電話端末とクラウド基盤を組み合わせた「モバイルクラウドサービス」があります。通信キャリア様と共同開発したこのサービスは、RFIDマルチリーダライタ搭載の携帯電話を商品などに付けられたRFIDタグに「かざす」だけで、営業マンや保守員など利用者の方が各種アプリケーションサービスを、簡単かつ安心・安全に活用できるようになりました。

 また昨年、小惑星探査機「はやぶさ」が、無事地球に帰還したことで大きな反響を呼びましたが、NECが持つ宇宙事業の強みをもとに、衛星を活用したクラウドビジネスなど、地球規模の貢献に発展させていきたいですね。

 3つ目の方向は、『中堅・中小の企業や団体のお客さまへのサービス提供』です。基幹業務パッケージをベースとした「EXPLANNER for SaaS」を中核に、NECは50種類ものアプリケーションサービスメニューを揃えています。ITリソースを自前で「所有」するのではなく、必要な部分だけ「利用」できるというメリットによって、中堅・中小企業においても今後クラウドサービスの利用が拡大する、確かな手ごたえを感じています。中堅・中小企業や団体のお客さまに安心して導入、お使いいただくために、販売パートナー向けの「SasSビジネスパートナープログラム」も 現在展開中です。NECとNECネクサソリューションズの約200名のスタッフが推進するこのプログラムでは、販売パートナー各社にサービス運用全般に関する教育やコンサルティング、営業ツールやヘルプデスクサービスの提供などを行ない、クラウドビジネスの早期立ち上げなどをサポートしています。

5極のクラウド指向データセンターを核に、各地の有力企業と連携したビジネスを展開

─クラウド事業におけるNECのグローバル展開は?

NEC 取締役 執行役員常務 富山 卓二氏 NEC 取締役 執行役員常務
富山 卓二氏

富山 クラウド指向データセンター(CODC)は日本をはじめ、中華圏、北米、中南米、欧州、アジア太平洋のグローバル5極に立ち上げる予定です。グローバルなサービスネットワークで結ばれたCODCでは、地域を問わず均一なサービス提供が可能になり、日系企業や多国籍企業がグローバルな事業展開を行なう際など非常に高い利便性を発揮します。また、世界各地の有力企業や機関との新たな取り組みも次々に始まっています。米国最高位の学術研究病院とは、病理画像診断支援システムの臨床実験を共同で行なっており、今後このシステムをクラウドサービスとして提供することで、病理データを医師間で共有するチーム医療の向上や、遠隔医療の普及にも貢献していきます。また米SomaLogic社とは、クラウドサービスを活用した新しいヘルスケア事業で協業し、同社の高度なタンパク質解析技術とNECのIT技術を連携させた次世代血液検査サービスを提供する予定です。さらに、スペインの通信キャリアとは、クラウドを通じた新たなビジネスモデルを創造するなど、世界各地へビジネス展開を進めています。

 NECグループは、長年にわたって培ってきたITとネットワークの技術力をベースに、「C&Cクラウド戦略」を推進しています。

 この「C&Cクラウド戦略」にもとづき、お客さまのイノベーションパートナーとして新たな事業価値を創造するとともに、より高度な社会基盤としてのITシステム構築、サービス提供など、人と地球にやさしい 情報社会の実現に貢献していきます。

インフォメーション

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お問い合わせ

NEC ITサービス企画本部
E-mail:red@bbs.jp.nec.com

これまでの「ザ・プロに聞く」シリーズや各種事例詳細は、下記のサイトからご覧いただけます。
http://www.nec.co.jp/solution/cloud/

提供:日本電気株式会社
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