2013年5月28日火曜日に大阪、30日木曜日に東京の日程で「オラクル ミドルウェア フォーラム 2013」が開催される。今回のテーマは、「クラウド、モバイルのための先進テクノロジーと新しいアプリ開発のカタチ」だ。本稿では、その見逃せないポイントをガイドしていきたい。

日本オラクル 清水照久氏
(Fusion Middleware事業統括本部ビジネス推進本部 部長)
「ミドルウェアを活用し、ビジネスアプリケーションを「再構築」する。これを実践し、すでにさまざまなチャレンジを行っている先行企業の事例を多数紹介します。さらには、これから新しいビジネス展開やサービス提供をされようとしているお客様に対し、Oracleから最新ソリューションの提案も行います。」
日本オラクルFusion Middleware事業統括本部ビジネス推進本部 シニアディレクターの清水照久氏は、オラクルのミドルウェアを活用することで既存アプリケーションを再構築し、新たなIT活用を実現できると言う。それにより、企業はビジネスへの新たなチャレンジが可能となる。すでに、これらを実践している事例の紹介、そしてそのための最新テクノロジーについて解説するのが今回のセミナーだ。(申し込みは右の公式サイトより可能だ。大阪会場/東京会場)
新たなチャレンジのたびにまったく新しいITの仕組みを導入していたのでは、迅速さにも欠けコストも増大してしまう。オープンな標準技術を駆使し、既存IT資産を上手く組み合わせ「再構築」する。それにより、急激なビジネス変化にも素早く対応できる。今回のセミナーは、変化とチャレンジを求められているIT担当者には必見だ。
基調講演には、すでにミドルウェアを活用し、新たなチャレンジを行っている2社が登場する。大阪ではサントリーグループの世界市場での成長を支えるグローバルIT戦略について、そして東京はベネッセコーポレーションのビジネスの成長と拡大を支えるためにITの課題解決をどう実践したかの講演が行われる。「ビジネスの新たなチャレンジにITがどう関わり貢献するのかという貴重な話が聞けると思います」と清水氏。既存のIT資産に加えインターネットやクラウド、モバイルを活用して新たなビジネスイノベーションを起こしたい。そんな企業にとっては、おおいに参考となるはずだ。
また、大阪ではベネッセコーポレーションが変化の激しい同社のビジネスでSOAをどう活用するか、実践を通じて自社で行きついたベストプラクティスを詳細にわたり紹介する。東京では、基調講演後のセッションは2つのトラックに分かれる。Aトラックは最新のミドルウェア技術が新たなビジネスチャレンジにどう活用できるか、Bトラックは新しいアプリケーション開発の方策や今後拡大が予測されるクラウド統合基盤をどう捉えればいいかが紹介される。以下、その見どころを順に解説しておこう。
Aトラック/最新のミドルウェア技術を、どのようにビジネスで活用するのか
A-1:HTML5とWebSocketをどのように業務に活用するのか
具体的な業務への適用例とそのメリットを三菱UFJインフォメーションテクノロジーの取組みを通じて紹介する。HTML5と最新のパケット処理技術で、ネットワーク効率を改善し負荷を軽減。金融だけでなくあらゆる業種、業態でも参考となる話題だ。
A-2:ビッグデータ時代の最新ミドルウェア活用
国内外の先行企業が注目するM2M, Internet of Things。大量に発生するデータを溜め込んでから処理するのではなく、どのようにリアルタイムに捉えてビジネス価値につなげるか。先行企業の狙いや重視する技術的なポイントを解説する。
A-3:本田技術研究所のiPadを活用したナレッジ管理の仕組み
業務現場での情報の集約・共有、モバイル端末を活用した新たなナレッジ生成システムをどのように実現しようとしているか。次世代の自動車設計・開発のイノベーションに挑戦するHONDAの取組みを紹介する。
Bトラック/ビジネスを変革するこれからのIT活用
B-1:現場担当者の声をアプリ開発に活かす新しいBPM
ユーザー部門がシステム開発プロセスにより積極的に参加することで、短期間で効率的にビジネスプロセスの可視化とシステム実装への橋渡しを行う。このオラクルが提唱する「ユーザー協業型開発」による新たなアプリ開発手法を紹介する。
B-2:グローバルWeb統合と製品データベース構築(PIM)の成功事例
光電子増倍管で世界トップシェアを誇る浜松ホトニクスが、グローバルサイトの統合をどのように実現したのか。製品情報DBの一元管理による運用効率の向上と、地域ごとに最適化したコンテンツをタイムリーに提供する仕組みを紹介する。
B-3:クラウドとオンプレミス環境をどう連携、融合し活用するか
今後クラウドの活用を視野に入れている人に必見のセッション。セキュリティやシステムのガバナンスの問題、さらにはハイブリッド環境の運用管理など、今後のクラウド環境の活用、統合のために何を考えどう実践していけばいいかを事例をもとに解説する。
いかがだろうか。ITからビジネスに貢献したいと考えている人、あるいは自分のビジネスを成長させるために最新のIT技術がどう活用できるのかと考えている人は、今回のオラクル ミドルウェア フォーラムに是非参加していただきたい。