製造現場から生まれるデータを活用し 国際市場で戦う力を身に付ける

データ処理の時間を大幅に削減
人的な分析や検討に多くの時間を割ける

 大量のデータを蓄積して高速に処理できるということは、それまで要していた時間と労力を、より重要な状況分析や生産計画などのシミュレーション、工程・業務改善の検討に充てることができるということだ。

 図3は、TISが手がけたOracle Engineered Systemsを活用した情報活用基盤の導入事例の1つにおいて、その効果を図式化したものである。分析のためのデータ収集やレポート作成の時間を大幅に削減し、"すばやく""正確に"品質不良の状況把握、傾向分析や品質向上のための仮説・検証を行うことにより、品質向上に向けた迅速な経営判断にかける時間を最大化できた点がポイントだ。


図3:Oracle Engineered Systemsを導入したことにより、データ収集やレポート作成にかかる時間を大幅に削減し、人的な分析や考察に大きな時間を割けるようになった

 この製造企業では、1年間に数TB、数十億件にものぼる品質検査のデータを蓄積し、工場別・ライン別に品質検査結果が不合格であった数十万件のデータを抽出・検索していた。この処理には従来のシステムでは20分以上もかかっていたが、Exalyticsによってたった数秒で表示されるまでに改善されたという。

 また、同様にTISが手がけた、ある企業の事例では、グローバルに設置された50,000以上の機器のログデータや精度情報を長期間に渡って蓄積し、運用状況のレポーティングや障害分析・利用内容の分析に活用したいという要望があった。

 Oracle Exadataを導入した効果としては、まず従来のシステムで4時間もかかっていたデータ収集のバッチ処理が、約10分で完了できるようになった。また、データ件数が多すぎて1年間に限定していたレポーティングが、5年間分を参照できるように改善された。しかもOracle Exalyticsを用いることで、たった数秒で出力できるようになったとのことだ。

 TISによれば、垂直統合型のOracle Engineered Systemsは、システムサポートが一元化されているという点もポイントだという。ハードウェアとソフトウェアの組み合わせが事前検証されている最適化構成であり、国内・海外にも同一構成の導入事例が多く、したがって参考となる情報も多い。つまり、導入や運用にかかる時間や費用を抑え、より重要なアプリケーションやビジネスへリソースを回すことができるということでもある。

PoC(Proof of Concept)で情報活用基盤の効果を検証しよう

 情報活用基盤によって、製造プロセスの見える化を実現したとしても、それは経営課題を"発見"するものであって、"解決"するものではない。本格的な導入にあたっては、状況を正確に把握して、仮説を立てて計画を練り、改善を実行するPDCAサイクルの運用が非常に重要である。

 問題は、決して安くはない投資を行った結果、国際的な競争力を得るに至るのかどうかという点だ。情報活用基盤は、競争力を得るために重要だということまでは理解できても、費用対効果を定量的に測ることが困難なため、経営判断を下すのが難しいという点は否めない。

 そこでオラクルとTISが提案するのが、情報活用基盤の投資対効果を測定する事前検証サービスだ。

 TISは、2012年にITシステムのPoC(概念実証)を実施する施設「TIS Enterprise Architecture Laboratory(EAラボ)」を東京品川のデータセンター内にオープンしている。EAラボには、Oracle Engineered Systemsが導入され、Oracle ExadataやOracle Exalyticsを始めとした情報活用基盤を用いて、データベースやアプリケーションを実際に検証することができる。単純なハードウェアのパフォーマンス検証ではなく、アプリケーションからハードウェアに至るまでの概念実証を通じて、ビジネス全体の最適化検証を行うことを目的とする(図4)。


図4:EAラボの目的は単なるハードウェア性能の検証ではなく、システムの概念実証を通じてユーザーのビジネスへの貢献度を検証することである

 もう1つの事前検証サービスとして提案しているのが、品質検査データのレポーティングサービスである。

 はじめから基盤を自社導入しようとすると、初期投資額はどうしても大きくなってしまう。定量的に効果を予測することが難しい中で、巨大な投資を行うのは経営リスクが大きすぎる。

 TISのレポーティングサービスならば、例えば1年間などある程度十分な期間、情報活用基盤を試験的に導入し、スモールスタートで効果を検証することができる。実際の業務の中で効果を体感し、より競争力の向上を実感できたところで本格的な投資を開始すればよい。

 国内外の厳しい情勢にさらされた日本の製造業は、品質という武器を最大限に活用すべきだ。品質を向上するためには、工程データの分析・検証が重要であり、そのための技術・情報活用基盤はOracle Engineered Systemsという形ですでに出来上がっている。EAラボでの概念実証や、品質検査データのレポーティングサービスの試験的導入といった、導入効果を検証するための環境をTISが用意している。国際的な競争力を付けるのは、今である。


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TIS Enterprise Architecture Laboratoryのご紹介
提供:日本オラクル株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2013年9月29日
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