「選択と集中」ビジネスの本質に注力するために、フリービットがRed Hat CloudFormsに委ねたものとは?

フリービットが新たに提供を開始したIaaS型パブリッククラウドサービス「ClearBox Cloud」では、レッドハットの「Red Hat OpenStack Platform」と「Red Hat CloudForms」が採用されている。これまでRed Hat OpenStackを活用してきた同社が、さらにRed Hat CloudFormsも利用することにした狙いは何なのか、またその効果はどうだったのか話を聞いた。


写真左 レッドハット株式会社
エンタープライズ営業統括本部
セールスマネージャー
亀田和大氏

写真中央 フリービット株式会社
YourNet事業部
副事業部長 井口幸一氏

写真右 レッドハット株式会社
テクニカルセールス本部
ソリューションアーキテクト
Ansible/CloudFormsエバンジェリスト
平田千浩氏

高性能な構成をオープンにした新パブリッククラウドサービス

 フリービットはClearBox Cloudについて、「従来のパブリッククラウドサービスのアンチテーゼとなる」ものであるとしている。パブリッククラウドサービスの多くがブラックボックス状態であるのに対し、本サービスでは構成するハードウェアやソフトウェアのスペックを公開し、「クラウド基盤のパフォーマンスや信頼性の高さの証」としているのが、その理由だ。

 例えばハードウェアでは、日本ヒューレット・パッカードのサーバ「HPE ProLiant DL360 Gen9」「HPE ProLiant DL580 Gen9」、日本IBMのストレージ「IBM FlashSystem V9000」、そしてUTM(統合セキュリティ装置)としてフォーティネットの「Fortinet Fortigate-1500D」を使用していることを明記している。いずれも最新鋭の高性能モデルだ。また、ソフトウェアについても、IaaSリソースオーケストレーターとして「Red Hat OpenStack Platform」、リソース管理統合プラットフォームとして「Red Hat CloudForms」が挙げられている。

 「ハードウェアの中では、特に当社のサービス基盤で初のオールフラッシュストレージを採用したことがポイントです。これにより、大手パブリッククラウドサービスに対してRead/Write比100:1のバッチだと11.3倍、10:1でも2.8倍速いという実測結果を出しています」と井口氏は語る。

 オールフラッシュを採用した背景には、近年の「データ爆発」がある。データ爆発がどれほどになるかは、画像の解像度を見れば分かりやすい。かつてのVGA(横640×縦480、約31万画素)を基準に考えれば、画素数は現在一般的なフルHD(1920×1080、約210万画素)で6.75倍、4K(一般的には3840×2160、約830万画素)では27倍、これから普及が見込まれる8K(7680×4320、約3320万画素)になると108倍にも達する。かつての認識とはかけ離れた勢いで増加し続けていくデータは、他にもソーシャルメディアのデータやIoTデータなどさまざまな領域で発生している。

 そうした中、ストレージでは容量もさることながら入出力性能が特に問題となっており、HDDでは限界が見えてきている。アクセス性能を向上させるには多数のディスクを搭載する必要があり、ストレージ装置全体が非常に大きなものとなってしまう。フリービットのような事業者にとっては、データセンターの床面耐荷重、消費電力や発熱など、さまざまな課題をもたらすことになる。HDDより桁違いに高速なフラッシュなら、その諸問題をクリアできるわけだ。

 「ハードウェアの仕様については、今後5年間でペイするテナント数を算出した上で、その最大テナント数のピーク時でも余裕を持って処理できる性能水準に設定しました。ClearBox Cloudでは特に高性能なストレージを採用し、サーバもメモリ帯域の広い上位モデルのXeon E7プロセッサを搭載し、いわば入出力特化型という位置付けになっています。これらにより競合サービスよりダウンサイジングできるため、結果として同じ要件でもより割安に使っていただけると自負しています」(井口氏)

マルチクラウド前提のリソース管理の仕組みを、「自社で作ることなく」取り入れたい

 ClearBox Cloudは同社初のオールフラッシュストレージ採用で入出力特化型という「とんがった」(井口氏)サービスであるだけでなく、今後の可能性を追求するための取り組みが盛り込まれている。それがRed Hat CloudFormsだ。

 特定の性能や機能に特化すれば、どうしても汎用性が低くなる傾向がある。そこで井口氏らは本サービスを企画する際、他のクラウドサービスと連携したマルチクラウドでの利用を念頭に置き、リソース管理の仕組みを検討してきた。

 「例えば、他社クラウドサービスと本サービスを組み合わせて使うユーザーもいるでしょう。これを単一ダッシュボードで管理できるようにしたい、と考えていました。今やユーザーは、複数のクラウドを要件に応じて使い分ける時代です。クラウドの乗り換えは面倒なので、誰だってやりたくないはずです。当社ではAmazon Web Services(AWS)やその他クラウドサービスと容易に接続できるソリューションを用意しており、ClearBox Cloudで使うデータのアーカイブ先としてAWSを使う、といったことも容易にできるようにしたいと考えていました」(井口氏)

 これまでのフリービットのサービスでは、ユーザー向けに提供する管理コンソールに自社開発のツールを使うことが多かった。しかし、長期にわたってサービスを提供していると、ハイパーバイザやオーケストレーターなどの基盤となるソフトウェアもバージョンが上がっていき、管理コンソール側でもそれに追随していく必要がある。ツール本体はもちろん、マニュアルの整備も相当な工数になってしまう。

 「古いバージョンとの互換性を維持しつつ新バージョンに対応させていく必要があるので、どんどんメンテナンスが大変になります。かといってハイパーバイザのバージョンアップに対応が遅れればユーザーが他のサービスへ流れてしまいかねません。こうしたことからClearBox Cloudでは、管理コンソールを『自社で開発しない』方針としました。さらに、自分たちで作り込んだりカスタマイズしたりする必要がなく、クイックに作れるものを選びたいと考えていました」(井口氏)

 そして井口氏が管理コンソールに求めた条件は、もう一つある。それは「Red HatのOpenStackを意識することなくユーザーが利用できること」だという。

 「これが、もう一つの重要な点です。Red HatのOpenStackを知らないと使えないようではユーザーの皆様が困ってしまうでしょう。その面倒をなくすため、Red Hat OpenStackの詳細な設定機能を隠し、ユーザーがインスタンスとして管理するのはメモリとディスクとCPU個数だけにしたかったのです」(井口氏)

提供:レッドハット株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2017年12月31日
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