10万人規模の導入を経験した実績と技術力
ユーザー数では、クラウドサービスとして先行して発展しているsalesforce.comに迫ろうという勢いのSGA。ここで同様のサービスを行う企業とはどう違うのだろうか。
栗原傑享執行役員は次のように語る。
「まず、われわれは2007年に日本大学様のプロジェクトで10万人規模のユーザーに対する導入を体験しました。この規模の導入を行い、いま現在もほとんど問題なく稼動しているということで、貴重なノウハウを蓄積することがスタート当初からできたというのは非常に大きいと思います。また、このプロジェクトがお客様のニーズから発生したということも重要な意味を持っています。顧客のニーズとITのトレンドがしっかりとマッチしたタイミングでGoogle Appsのエンタープライズ活用プロジェクトにかかわることができ、われわれは現実的な解決策に正面から取り組むことができたのです」
そして栗原氏は同様のサービスを展開しようとする他社との違いについて、サイオステクノロジーという企業の歴史と現在の業容から説明する。
「当社はOSSのパイオニアとして、Java、リナックスなどを扱いインテグレーションサービスを行ってきました。また日本におけるRed Hat製品のマスターディストリビューターとしてライセンスビジネスにも深くかかわってきたという実績があります。システム開発企業として、かつ商社機能も有した上場企業としての歴史の積み重ねを持つ企業で、Google Apps関連のサービスビジネスに取り組んでいるのはおそらく当社だけだと思います」
オープンなシステムインテグレーション企業としての深い経験と実績、それが他社に対するアドバンテージだということだろう。この強みは、SGAの今後の発展にも大きく影響すると考えられる。
SGAは、Google App Engineとの関わりを今後より深く持つようになるだろう。アプリケーションの開発、実行基盤であるGoogle App EngineによってSGAは多様な業種に属するさまざまな企業のニーズに応えることができるようになる。他の企業とのシステムを連携させ協業の度合いを深めたいといった場合などでも、SGAは大いに期待される存在となるわけである。
しかしシステムは生き物であり、変化をしていく。そして当然ビジネス変化を伴う。そのような中、困難な要件にも立ち向かい、安定的な稼動、運用を実現できる組織。それはサイオスのような、OSレベルから、Webアプリケーションまでの各階層に人材を配し、保守サービスビジネス、ライセンスビジネスにも通じた企業であることが条件であるのは当然のことだろう。
なお、サイオスでは、定期的に「Google Apps導入活用セミナー」を開催している。Google Appsについて、さらに知識を深めたい方は、参加をおすすめする。