誰でもいつでも自由に使えるBIへ
BIを必要とするのは、一部の特別な部門だけではない。経営幹部は重要な指標を可視化したいし、業務部門長はさまざまなデータを一気に取得できる環境がほしい。店舗管理者は他店舗の売れ筋情報を知りたいし、販売スタッフは担当している商品の売上状況を知りたい。仕入れ担当は、ある商品の売上推移を日別で知りたいと思うだろう。
もちろん、そもそもKPIが異なるプレーヤーが、同じ分析結果を必要とするわけではない。基となるデータは同じだとしても、見るべき範囲や分析方法は大きく異なる。
Dr.Sum EAが"誰でも使える"というのは、何もインターフェイスに限った話ではない。実はクライアントライセンスフリーという点も大きい。どれだけ使用するエンドユーザーが増えたとしても追加ライセンスが発生しないということだ。従って、上述のようなさまざまな店舗スタッフが活用するケースでも、コストが肥大化することはなく、誰もが"見たい情報を見たい角度で"見ることができるようになる。
これは、従来のBIシステムが持っている大きな問題の1つを解決することにもつながる。
従来のBIと言えば、経営者や業務部門が情報分析を行いたいと思ったとき、情報システム部門や分析の専門部署にデータの収集や解析を依頼して、レポートを待つというものが主流であった。どんなに優秀な分析チームであっても、依頼されたデータを収集し、分析し、レポートにまとめるには大きな時間がかかる。例えば、この一週間のデータを来週の戦略に活用したいと思っても、レポートが出るのは再来週ということも考えられる。クリスマスやバレンタインデーといった短期の商戦中なら、柔軟に戦術を変えたくとも、従来のBIでは間に合わない。
Dr.Sum EAは、エンドユーザーに使いやすいBI基盤を提供するだけで、実際の分析は経営者や現場スタッフが行えるため、分析からレポーティングにかかる時間を大幅に短縮できる。
ビジネス現場では、PDCAサイクルの運用が重要だ。情報の収集から分析は、このうちのC(Check)に当たる部分だ。従来のBIでは、Checkに大きな時間を取られてしまい、適切なDoが行われているかどうかの判断が遅れ、Actionにも時間がかかる。データを活用して、CheckからActionにかかる時間を短くすれば、より重要なPlanからDoに大きな時間を割けるようになる。
Dr.Sum EAは、幅広い業種や業務分野で活用されており、多くのビジネスに貢献しているシステムだ。
ある小売業の例では、業界トップクラスのポジションを確立する原動力となったのは、Dr.Sum EAによるデータ分析であったという。導入以後、経営層だけでなく、営業・経営管理・開発・品質管理などの部門でBIを採り入れ、客観的な数値に裏付けされた意思決定と活動を全社的に行っている。数万アイテムもの商品が生み出すデータは膨大なものになるが、検索や集計のパフォーマンスに優れ、迅速な分析が実現できている。今後は、未来予測まで見すえた"気づきの仕組み"をスタッフに提供していきたいとのことだ。