システムの導入や運用にかかるコストの削減をはじめ、アプリケーション開発、立ち上げの迅速化、システム拡張の柔軟性など、さまざまな理由から多くの企業・組織においてパブリック/プライベートクラウドの活用が推進されている。近年では、情報系システムのみならず、ミッションクリティカルなシステムについてもクラウド化している事例も当たり前になりつつある。
だが、長年、オンプレミスで運用してきた既存システムをクラウドに移行するにあたっては、ビジネスに影響を与えないよう、綿密な計画を立案するとともに、ステップを踏みながら着実に実施していくことが必要となる。そして、検討にあたっては、「クラウドへの移行ありき」で考えるのではなく、システムの運用基盤としてオンプレミスとクラウドのどちらが適しているか、社内のシステムの現状をつまびらかにしたうえで、綿密に比較しなければならない。事実、システムの構成や要件によっては、オンプレミスで運用した方が適している
ケースも少なくないからだ。
本稿では、オンプレミスからクラウドへの移行に際して、サーバーやネットワークなどのITインフラを提供するIaaSに主軸を据えながら、検討すべき7つのポイントについて考察していく。
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