がますます高まってきた。
ECOMでは2000年度から文書や電子署名文書の保存技術に関するガイドライ
ンの作成や各種調査研究を行ってきた。特に長期保存においては、文書を
作成し署名を行う者と数年後あるいは数十年後の再検証者が同一製品を使
用するとは考えられず、相互運用性のない署名文書保存製品は利用者に多
くのリスクを強いる恐れがある。
このことは電子署名文書の長期保存製品の普及を阻害する要因になる。
ECOM では、署名文書保存技術の標準化を進めるため、2005年に「長期署
名フォーマット普及サブワーキンググループ」を設置し、これまでの成果
を整理し、RFC3126やETSIの署名フォーマットのプロファイルの規定
(ECOMプロファイル)を策定し、この フォーマット文書の保存管理要件や
このプロファイルに基づいた相互運用性テスト要件をまとめ、14社の参加
によるテスト要件に基づく製品(一部プロトタイプを含む)の相互運用性
テストを実施しこのテストに合格した製品を公表した。
今春、ETSI/TC ESIとの間で長期署名フォーマットの策定や相互運用テスト
に関する意見交換を行い、協力関係を確立したところであり、より安心して
電子署名文書の長期保存製品を使える環境を整備するため、いわゆる業界標
準である長期署名フォーマットのECOMプロファイルとETSI仕様との整合化を
図った上でJIS化する活動を開始したところである。
このJIS化活動については、ECOMの「セキュリティ署名文書長期保存ワーキン
グ グループ」の中に「標準化検討サブワーキンググループ」を設置し、
広く意見を求めていく予定である。
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用語解説
RFC3126:
Electronic Signature Formats for long term electronic signatures
RFC:
Request for Comments(IETF (The Internet Engineering Task Force)
における標準等の検討内容を表わした一連の文書)
ETSI:
European Telecommunications Standards Institute
(欧州電気通信標準化機構)
ETSI/TC ESI:
ETSI/ Technical Committee of Electronic Signatures and Infrastructures
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。