この業界における現在の最大の焦点は、メッセージ以外のどのようなモバイルコンテンツが、如何にして収益を生み出すかという点にあるが、しかし業界一般では、どうして収益を配分しなくてはならないのか、さらにはユーザーが何に対してお金を支払うのかについてほとんど理解されていない。この調査レポートは、モバイルコンテンツプロバイダが収益を配分する3つのシナリオによって、新しいビジネスモデルを探り、この大きなビジネスチャンスで最大の地位を占めるのはどのような企業か、それはなぜかを査定する。
シナリオ1「ただのパイプ」
最初のシナリオは、コンテンツ所有者、サーチエンジン、有名サービスプロバイダなどの積極的な利益追求の動きによって、モバイルネットワークオペレータ(MNOs)は単なるパイプ役に過ぎなくなってしまうというものである。このシナリオでは、MNOはメッセージ以外のモバイルコンテンツ市場の最大24%(447億ドル)しか占めることができず、コンテンツプロバイダが63%(1187億ドル)、サードパーティが約13%(245億ドル)で、MNOにとって最も早く破滅に近づくシナリオである。
シナリオ2「ポータル」
ポータルシナリオは、現在、東北アジアの先進国で一般的な垂直統合モデルを、MNOが導入しようとするというものである。MNOは、収入の最大30%(570億ドル)を占めるだろうが、コンテンツプロバイダの交渉力が強くなるため67%(1263億ドル)と最大部分を占め、サードパーティは45億ドル程度となるだろう。
シナリオ3「スマートパイプ」
スマートパイプシナリオは、様々な企業のコア事業に基づいて、検索や画像・情報サービスなど、自由自在な配信やアプリケーション指向の価値構成をサポートする収益モデルを生み出し、新しいビジネスを可能にするものである。このシナリオでは、モバイルネットワークオペレータは、多くのサードパーティにビジネス向けサービスを提供することによって、31%(または580億ドル)という他のシナリオより少し大きな収益を得ることができるだろう。
「MSOは、増加する下流のサービスプロバイダのネットワーク管理や加入者管理の要請に応えて投資を行い、小売の戦略と、よく整備されたビジネス向けや卸のアプローチとを混合することによってできる別のビジネスや収益を見出せば、損失を蒙ることはない。これは多くのMNOが考え方を変えなければならないシナリオであるが、ジュニパーリサーチ社は市場はすでこの方向へ動き出していると判断している」と調査レポートの著者Sue Uglow氏は語る。
多くのサービスプロバイダにとって、小売による収益配分を下げることが収益性を高めることになる。「メッセージ以外のモバイルコンテンツを消費者に届けるためのコストが収益を上回って、エンドユーザとの直接的な関係を放棄するプロバイダも出てくるだろう。収益性は、収益額よりも重要な長期的な成功の指標となるだろう」と結論づけた。
[調査レポート]
モバイルコンテンツ企業のビジネスモデル:2007-2012年の戦略とシナリオ
Business Models for Mobile Content Players
Strategic Options & Scenarios 2007-2012
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