これまでナレッジマネジメント(以下KM)を推進する課題として、ビジネスの目標や課題と直結させることや、投資効果(ROI)の明確化が難しいという側面がありました。ウチダスペクトラムでは、これまでの企業システムへのサーチ導入に関するコンサルティングの実践を通じて、エンタープライズサーチを核としたナレッジマネジメント革新は既存システムと共存しながら最小の投資でKMシステムを構築することができると同時にそのROIが非常に高いことを確認してまいりました。今回、このコンサルティングの実施実績を踏まえた上であらためて体系化し、「ナレッジマネジメント革新を目的としたエンタープライズサーチ導入」の実現を支援するコンサルテイングメニューとして発表します。
これにより企業は、「BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)を目的としたERPの導入」、「CS(カスタマーサティスファクション)を目的としたCRMの導入」、「バリューチェーン構築を目的としたSCMの導入」などのエンタープライズシステム導入と同じように、ビジネス目的や業務目的と導入効果が明確なKMシステムの導入企画を立案することができるようになります。
今回発表する「サーチ・プラクティス・コンサルティング」は、企画段階でビジネスバリューとROIを明確化することにより企業ユーザのナレッジマネジメント革新を大きく後押します。お客様のビジネス上の課題と機会、課題解決の概要とその付加価値、投資効果をベースとして最適なエンタープライズサーチの活用シナリオとビジネス価値を引き出すことを目的としています。実施内容としては、お客様へのヒアリングをベースに経営計画・IT戦略・システム環境などの理解を進め、ビジネスニーズとビジネス課題に基づくナレッジマネジメントソリューションの立案およびROIを含むビジネス価値分析を行います。想定される標準的なコンサルティング期間は6週間程度で、価格は300万円(税別)からです。
国内企業のKMに対する取り組みは90年代後半から始まりましたが、その効果に対する評価は業務系システムなどと比較して必ずしも肯定的なものではありません。しかし、今日において経営環境の変化の速度増大、人材流動化の高まりに伴う情報・知識の共有・再利用といった課題に対応していくためには、KMの重要性は今まで以上に高まっています(注1)。一方、KMに新しい可能性をもたらしてくれる新たなテクノロジーがインターネット上で出現し、ブログ、SNS、サーチなどのWeb2.0系と呼ばれるテクノロジーが情報交換や集合知の構築を促進しています。これらの新しいテクノロジーを企業内で活用することにより、企業のKMの取り組みを今まで以上に加速する可能性があります。
ウチダスペクトラムでは、情報・知識を既存システムにおいたまま、横断的にクローリングすることで仮想統合を実現し、常に最新データにアクセスできるエンタープライズサーチを核として新たな共有と活用を促進するナレッジマネジメント革新=「KM2.0」(注2)を提言し、その実現を支援するコアのプラットフォームとして「SMART/InSight2.0」をポジショニングしました。今回のコンサルティング提供開始により、「SMART/InSight2.0」の導入価値をさらに高め、お客様のナレッジマネジメント革新をより一層支援してまいります。
用語解説
(注1) CIO Magazine、株式会社アイ・テイ・アール、ドイツ証券「国内IT投資動向調査報告書2006」、日本企業の部門に対する調査において、“情報・ナレッジの共有・再利用環境の整備”は重要度No.1の案件としてランクされています。
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