中国は、RFID対応の政府発行の身分証(IDカード)によって世界最大のイニシアチブを保っているが、それに留まらず、交通機関向けの発券、家畜用タグ、偽造防止、リアルタイムの位置情報システム(RTLS)、資産トラッキング、Eチケット、非接触支払いといった多種多様なRFIDアプリケーションのプロジェクトが進行している。米国調査会社ABIリサーチの調査レポート「中国のRFID市場:中国RFID市場のビジネスチャンス分析」によれば、2008年の市場全体の収益は14億ドル近くに達するだろう。
中国最大のRFIDアプリケーションは、政府発行の身分証明書(IDカード)である。中国政府によれば、2005年から2008年末までに、ISO 14443規格によるIDカードを9億から10億枚発行し、概算コストは60億ドルということである。
「残念だが、良い事には必ず終わりがある」と調査取締役のMichael Liard氏は、間もなく終わろうとするIDカードプロジェクトについて述べた。「このプログラムは地方のベンダに多くの利益をもたらし、規模や範囲においても抜きんでていた。だが中国がRFID市場でリードを続けるためには、市場における新しいアプリケーションを見出す必要がある。」
Alien Technology、Avery Dennison、Confidex、Impinj、Infineon、Inside Contactless、iPico、Invengo、Motorola、NXP、Texas Instruments、UPM Raflatacなどの海外企業やその他の多くのプレーヤーが中国のRFID市場の拡大に大きな役割を果たしている。
例えば家畜用タグなどが、次の注目のRFIDアプリケーションとなるだろう。「中国政府は、食品製造の安全性やセキュリティ管理の向上にRFIDタグを使おうとしている」とLiard氏は言う。「ABIリサーチは、2012年までに市場収益が9400万ドルに達すると予測している。」
RFIDは公共交通機関にも大変有効であると、ABIリサーチは考えている。 2008年に交通機関で発行されるRFIDカードは1700万を超えるだろう。また、広深鉄路(Guangshen Railway)が今後5年間に発行するRFID対応の片道鉄道切符は1億2500万枚と見られるが、昨年だけで2500万が発行された。年間30億の旅行者を抱える市場としては、好調なスタートを切ったといえよう。
偽造防止のEチケット用アプリケーションも成長している。2008年に開催予定の北京オリンピックと2010年に上海で開催される世界博覧会によって、EチケットなどのRFID対応サービスの需要が高まる。「北京の大会で使用されるEチケットは1200万を超えるだろう。また、上海世界博覧会は7000万近くのEチケットの需要を生むだろう」とLiard氏は言う。
ABIリサーチの調査レポート「中国のRFID市場:中国RFID市場のビジネスチャンス分析」は、市場セグメントをアプリケーションと周波数別に区分し、ビジネスチャンスについて論考し、トランスポンダ、リーダー、サービス価値、市場全体の規模に関する見解を述べている。
この調査レポートは「RFID年間リサーチサービス」の一環として提供されている。
◆調査レポート
中国のRFID市場:中国RFID市場のビジネスチャンス分析
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