Wyse Thin OS(WTOS)は、通常のシンクライアントで利用される汎用OS(Windows XPe, Linux, Windows CE等)とは異なり、Wyse社独自開発のシンクライアント専用OSです。Wyse社独自開発のOS(ファームウェア)であるため、シンクライアント端末自体にウイルスやマルウェアなどの攻撃を受ける可能性のあるAPIを一切公開していないセキュアな設計です。このため、セキュリティ対策が重要な企業でのシンクライアント端末として、世界中で利用が進められています。
WTOSは、VMWare仮想デスクトップソリューション(VMWare View)、Citrix Application Deliveryソリューション(Citrix XenApp, XenDesktop)、マイクロソフトターミナルサービス等のICA/RDPプロトコルをベースとする画面転送型シンクライアントソリューションをサポートします。その特徴である高速OS起動(6~10秒程度)と、ローカル設定/カスタマイズを一切不要とする『ゼロコンフィグレーション』ソリューションにより、一般の汎用OSを採用するシンクライアント端末と比べ、導入/管理コストを著しく低減することが可能となります。Wyse社独自の開発で、Wyse Thin OSのサイズは約3MB程度に設計されています。このためシンクライアント端末のファームウェアアップデートも10~20秒以内に完了します。シンクライアントの必要な機能を搭載し、管理面では大きな効果を得ることができるため、シンクライアント導入・運用におけるTCOを大幅に削減することが可能となります。
WTOSの最新バージョンである6.5では管理機能、ローカル機能など、シンクライアントシステム管理とユーザー操作性を向上させる機能が追加されました。併せてVMWare View, Citrix XenDesktop 等の仮想化システムへの対応も強化されました。主な追加機能は以下となります。
1.WTOS ローカルGUI の刷新
WTOS ローカルデスクトップ、使用アイコン等のデザインが全面的に刷新されました。より分かり易い直観的なアイコンに統一することで、ユーザーの利用効率を高めます。
2.WTOSのINIファイル(設定ファイル)機能の強化
WTOSを一元管理するための設定ファイルであるWNOS.INIファイルが強化されました。WTOSローカルデスクトップ上で、INIファイルビューアが用意され、現在設定されているWNOS.INIの内容を確認することが可能となりました。また、WNOS.INIファイルをローカル端末に保存する機能が追加されました(設定INIファイルローカルキャッシュ機能)。これにより、INIファイル管理サーバー(FTPサーバー)がない環境においても、Wyse Thin OS端末に管理者がINIファイルを焼き込み、事前設定された端末を配布することが可能となりました。
3.ファームウェアサイズの削減(V10L)
ファームウェアバイナリデータに新しい圧縮技術を採用し、V10L 用ファームウェアバイナリデータの約50%以上の削減を実現しました。従来のファームウェアサイズは、約8MB程度でしたが、WTOS6.5 では、約3MB のファームウェアサイズとなります。これにより、ファームウェアアップデート時のネットワークトラフィックを半減することができます
4.VMWare View 4でのSecurity Server によるSSL 通信、RSA SecureID 機能に対応
VMWare View 4の認証機能オプションであるRSA SecureID認証をサポートしました。従来のスマートカード機能に加えて、より幅広い認証機能がサポート可能となりました。また、VMWare View Security Serverとの通信機能をサポートしました。これにより、VMWare View Security Serverを回したSSL通信(RDPのSSLラッピング)が可能となります。インターネット経由でのVMWare仮想デスクトップ環境に対するSSL通信でのアクセスが可能となりました。
5.Citrix XenDeskto4での仮想デスクトップ再起動機能追加、Citrix Branch Repeater によるICA アクセラレーション機能をサポート
Citrix Brach RepeaterのサポートをWyse Thin OS上に搭載しました。Citrix仮想化環境において、Citrix Branch RepeaterによるWAN高速化アプライアンスを搭載している場合、Wyse Thin OSから直接Citrix Branch RepeaterにICA接続し、高速なICAセッションを実現することが可能となりました。
Wyse Thin OSは、WyseソフトウェアソリューションであるWyse TCX Suite(TCX=Thin Client Extension)に完全に対応しています。従来型のシンクライアントでは、導入の妨げとなっていたユーザーのシンクライアント操作時の様々な問題をWTOS6.5とWyse TCX Suite 4 (日本国内2010年4月にリリース予定)の相互利用によりに解消することができます。TCX Suite4ではFlash動作高速化機能を追加でサポートし、シンクライアントにおける動画高速化、広範囲なUSB周辺機器利用、デュアルモニター、音声リダイレクション機能など、従来のデスクトップPCと同等のユーザー操作性を実現するための統一コンポーネントを提供します。
Wyse TCX Suite製品
■ Wyse TCX Flash Accelerator (Flash動作高速化機能サポート) *2010年4月TCX Suite4よりリリース予定
■ Wyse TCX USB Virtualizer (USB周辺機器サポート)
■ Wyse TCX Multimedia (マルチメディアサポート)
■ Wyse Rich Sound (音声リダイレクションサポート)
■ Wyse TCX Multi-Display (マルチモニタサポート)
WTOSコンセプトとテクノロジー
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Wyse TCX Suiteについて
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■ 会社概要:
会社名: ワイズテクノロジー株式会社
住所: 〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-7-1
有楽町電気ビルヂィング 南館10階
日本法人代表: 松浦 淳
設立: 2005年8月10日
資本金:1,000万円
URL: www.wyse.co.jp
【本件に関するお問い合わせ先】
ワイズテクノロジー株式会社
E-mail: mkt_jp @wyse.com
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