WiMAXフォーラム、急増する市場ニーズに対応のために、技術ロードマップの予定を前倒しした業界施策を発表

JCN株式会社

2010-04-12 11:00

New Delhi, India, Apr 12, 2010 - (JCN Newswire) - 4G WiMAXネットワークとサービスのニーズ急増に対応して、WiMAXフォーラムは本日、IEEE 802.16e規格への準拠を保ちながら、現行のリリース1技術のパフォーマンス平均を50%拡大する先進WiMAX機能の実現を早めるための、グローバル施策を発表しました。
New Delhi, India, Apr 12, 2010 - (JCN Newswire) - 4G WiMAXネットワークとサービスのニーズ急増に対応して、WiMAXフォーラムは本日、IEEE 802.16e規格への準拠を保ちながら、現行のリリース1技術のパフォーマンス平均を50%拡大する先進WiMAX機能の実現を早めるための、グローバル施策を発表しました。前倒しされたスケジュールによれば、これらの拡張機能を使った認定製品は2010年後半に実現する予定です。

この施策によるWiMAXリリース2(WiMAX 2)の開発の遅れはありません。2010年下半期のIEEE 802.16m規格開発完了予定に対応し、WiMAXフォーラムは、2011年後半のWiMAX 2製品認定の準備のためのプロファイリングおよび認定活動予定を早めました。

WiMAX事業者は、これまでにないほどのデータ量を提供しており、一部のネットワークでは平均的ユーザに1か月当たり10ギガバイト以上を提供しています。平均的な顧客ニーズの大幅な伸びが無くても、顧客ベースを着実に拡大していけば、ネットワーク負荷のリスクが増します。WiMAXフォーラムは、通信事業者がこの厳しい状況にあって将来対応のためにさらに先進的な技術を必要としていることを、認識しています。

「4G無線ブロードバンドサービスの需要が世界的に急激に成長しているため、WiMAXサービスプロバイダは、さらに高速で大容量かつ高効率のネットワークを必要としています。そのため、WiMAXコミュニティではそれに対応をしました。」と、WiMAXフォーラム社長兼会長のRon Resnickは述べました。「この需要がもっとも顕著なのはインドです。インドでは、ブロードバンドのシェアが3%以下しかありません。WiMAXはこの需要に対応できるだけでなく、全世界で増大しているニーズにも対応できます。その上、かつてないほどの短期間でパフォーマンスのレベルをさらに引き上げることに尽力しています。」

開発中の拡張機能には、基地局のMIMOアンテナ数増加(伝送アンテナ2本でなく4本)や、アップリンク、ダウンリンクビーム形成の高位(64 QAM)変調、およびマルチベンダ相互運用性を確保しつつ、ひとつの設備を再使用することでパフォーマンスを増大するためのFFR (fractional frequency reuse)向上などのサポートがあります。これらの新機能により、ピークデータ伝送率が2倍になり、平均およびセルエッジ・エンドユーザ・パフォーマンスが50%向上する可能性があります。

WiMAXフォーラムでは、ビジネスの成功にともなって発生する将来的な制約について憂慮している通信事業者のニーズに対応するために、リリース1技術の予定を前倒しして、2010年中に、オープンネットワークの相互運用性とパフォーマンスを新たなレベルにまで引き上げます。今年中にIEEE 802.16m規格の開発を完了することにより、WiMAXフォーラムはまた、WiMAX 2技術を通信事業者と消費者が利用できるようになるように促進していく予定です。市場ではすでに802.16m製品の開発が始まっていますので、WiMAXフォーラムは2011年後半のリリース2製品の認定に向けて準備を行っています。

「IEEE 802.16m技術に関する集中的努力では、将来の展望のある全世界の通信事業者のニーズにサポートされながら、世界の大手電気通信設備メーカー、技術団体、大学が国際的な協業を行うことで、大きなメリットを受けてきました。」と、WiMAXフォーラム技術担当副会長でIEEE 802.16作業部会議長のRoger Marksは述べました。「チェンナイのCEWiT (Center of Excellence in Wireless Technology)、インド工科大学ボンベイ校(IITB)、国際情報技術大学バンガロール校(IIITB)などの機関が、この先進技術をわれわれが市場に出す際に、主要なイノベーションで貢献して手助けしてくれました。」

WiMAX 2は、国際電気通信連合の「IMT-Advanced」要件に対応するように文書化されたIEEE 802.16m規格をベースにしており、受信可能範囲と容量が大幅に改善しますので、次の10年間の4G技術基盤を構築できるでしょう。この規格では、大量のピーク(ゼロ・パス・ロス)伝送率を提供しています。たとえば、20 MHzダウンリンクチャネルで最大300 Mbpsで、待ち時間がさらに短くなります。複数RFキャリアのアグリゲーションを可能にすることによって、有効なチャネル帯域幅を最大100 MHzまで拡大することが可能になります。チャネル幅を広げ、高位のMIMOアンテナ構成を提供することによって、現在もっとも先進的な無線システムの何倍もの容量拡大をすることができます。

WiMAXフォーラムが把握している限りでは現在、147か国で559件のWiMAX展開が行われ、全世界で推定6.20億人以上にサービス提供が行われています。2.3 GHz・2.5 GHz・3.5 GHzバンドについて、130種以上のデバイスと60種の基地局が、WiMAXフォーラムにより認定されています。

ニュースのハイライト:

- 現在運用されている商用ネットワークは何百とありますが、WiMAXは今までに存在したどんな無線WAN技術よりも速い勢いで市場を拡大しています。

- WiMAXサービスのニーズが大きく、一部のWiMAX事業者の毎月の平均データ消費量は7~10GB/月に上ることから、WiMAXフォーラムでは拡張リリース1の追加機能の予定を早めて、2010年後半に認定を開始するという施策を発表しました。

- WiMAXフォーラムはまた、IEEE 802.16mをベースにした次世代WiMAX、WiMAXリリース2のプロファイリングと認定計画も、2011年後半の製品認定の準備のため、前倒しします。

支持の言葉:

スタンフォード大学のPaulraj教授は、「WiMAXは、モバイルから固定電話まで、都市部から僻地まで、IPベースのデータからマルチメディアや音声まで、多種多様な機器に全世界的に展開されている初めての4G OFDMA-MIMO技術です。このように現場での実績が豊富なことから、多くのイノベーションが行われる機運が高まっています。WiMAXフォーラムが、急成長している市場ニーズに対応するため、新しいプロファイルを今年末までに早めたことを、歓迎します。」と述べました。

CEWiTの名誉院長でIITマドラス校教授のBhaskar Ramamurthi博士は次のように述べています。「CEWiTは4G標準化に積極的に参加したため、標準化の過程で初めて、インド特有のブロードバンド・ニーズが考慮されました。このニーズには、周波数が積極的に再使用されることにより高い干渉レベルを経験している遊牧民および屋内のユーザがスループットの改善を求めていることや、インドでは有線通信のシェアが少ないため、展開の難しいフェムト基地局の代替として無線中継が必要とされていることなどがあります。CEWiTの研究者は、IEEE 802.16m規格がこのような要件に対応するために、特にCDRモードにおいて重要な貢献をしました。これは、広く展開が行われ成熟したWiMAXリリース1.0技術につづく4G規格であるWiMAXリリース2.0の一部に組み込まれますので、インドでのブロードバンドシェアの拡大に役立つでしょう。」

「消費者および企業がさらに大きな帯域幅を求めているため、4G無線ブロードバンドサービスの需要は、全世界で伸び続けています。」と、Alvarion社イノベーションおよびマーケティング担当コーポレート副社長のMohammad Shakouriは述べました。「このことは、短期間にWiMAXの新機能拡張を行う上で大きな機会となりますので、製品を早期に市場に投入するために、エコシステムパートナーと協業することに期待しています。」

「初の4G技術として、802.16eベースのモバイルWiMAXリリース1は、全世界で商用展開され、現在の加入者数は何百万人もに上るなど、大衆向け市場に受け入れられています。モバイルブロードバンドの市場ニーズの急増に対応するため、エコシステムは協業して、ピークデータ店創立を倍増し、平均およびセルエッジ・エンドユーザ・パフォーマンスを50%を増大する可能性のある、WiMAXプロファイルなどの新機能を実現します。」と、インテル社モバイル無線グループCTOのPouya Taagholは述べました。

「WiMAXは、商用利用の可能な唯一の4Gサービスで、現在新しく豊富なモバイル・ブロードバンド・サービスを人々が体験することを可能にしています。」と、サムスン電子社の執行副社長で電気通信システム事業部長のWoonsub Kimは述べました。「今年中に利用可能になる802.16eベースWiMAXの拡張機能や、2011年に予定されている802.16mベースのWiMAXソリューションにより、エコシステムパートナーは、WiMAXサービスプロバイダに現場で実証された製品と将来に対応した技術を提供することができます。」

「WiMAX技術は、過去3年間で確立した技術に成長しました。」と、ZTE社WiMAX製品ライン本部長代理のSean Caiは述べました。「4G無線ブロードバンドサービス向けとして、直ちに選択される技術といえます。ひとつの業界として、WiMAXのパフォーマンスを著しく伸ばす機会があります。」

WiMAXフォーラムについて

WiMAXフォーラムは産業主導型NPO法人であり、IEEE 802.16/ETSI HiperMAN標準に準拠したブロードバンドワイアレス製品の相互運用性を認定し、その利用を推進するために設立されました。 WiMAXフォーラムの目標の一つは、認定されたシステムを市場に迅速に導入することにあります。WiMAXフォーラムが認定したシステムは、完全な相互運用性が保証され、固定からノマディック、ポータブル、さらにモバイルのサービスをサポートします。WiMAXフォーラム認定システムがエンドユーザーと各国政府の要望を満たすことができるように、WiMAXフォーラムは通信事業者や各国政府と緊密な協力関係を築いています。また、WiMAXフォーラムは、WiMAXフォーラムコングレスという一連の展示会を通じ、WiMAXエコシステム拡大のための啓蒙活動、トレーニング、協力関係の構築に積極的に努めています。詳しい情報は、トレードショー・ウェブサイト( www.wimaxforum.org )をご覧ください。

WiMAX Forum、WiMAX Forumのロゴ、WiMAX Forum Certifiedのロゴ、WiMAXフォーラムの登録商標です。WiMAX、Mobile WiMAX、Fixed WiMAX、WiMAX Certified、WiMAX Forum Certifiedは、WiMAXフォーラムの商標です。この文書に述べられている第三者の商標は、それぞれのオーナーの所有物です。

お問い合わせ先
Becca Harpham
GolinHarris (WiMAX Forum担当)
+1-972-341-2527
bharpham@golinharris.com
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