ザイリンクス、ARMベースのプロセッシング アーキテクチャを発表、エンベデッド システムにおいて比類ないレベルのパフォーマンスを実現

JCN株式会社

2010-04-28 13:00

Tokyo, Apr 28, 2010 - (JCN Newswire) - ザイリンクス社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ:XLNX)は4月27日(米国時間)、米国カリフォルニア州シリコンバレーで開催のエンベデッド システムズ コンファレンス(ESC)において、これまでにない水準のシステム パフォーマンスや柔軟性、統合性を提供する新しい拡張プロセッシング プラットフォームのアーキテクチャを発表した。
Tokyo, Apr 28, 2010 - (JCN Newswire) - ザイリンクス社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ:XLNX)は4月27日(米国時間)、米国カリフォルニア州シリコンバレーで開催のエンベデッド システムズ コンファレンス(ESC)において、これまでにない水準のシステム パフォーマンスや柔軟性、統合性を提供する新しい拡張プロセッシング プラットフォームのアーキテクチャを発表した。システム設計者や組み込みソフトウェア開発者がARM(R) Cortex(TM)-A9 MPCore(TM)プロセッサをベースとしているこのプラットフォームを利用することにより、シリアル プロセッシングとパラレル プロセッシングの統合を可能にし、エンベデッド システムに要求されるますます複雑な機能が実現できる。


この新しいザイリンクス エクステンシブル プロセッシング プラットフォームは、エンベデッド システム設計者にプロセッサ セントリックなデザインおよび開発アプローチを提供する。このアプローチにより、リアルタイム インプットに対する高速アクセスや高性能プロセッシング、複雑なデジタル信号処理、あるいはそれらを組み合わせた機能に求められる計算や処理を実現する。こうした機能は、さまざまなアプリケーションに求められる低コスト化および低消費電力化をはじめとする各種要件を満たすために必要不可欠である。


ザイリンクス社のワールドワイド マーケティングおよび事業開発担当シニア バイス プレジデントであるヴィン ラトフォード(Vin Ratford)は、「昨今のエンベデッド ソフトウェア開発者は、驚異的なレベルのシステム性能が求められる複雑なアプリケーション構築に取り組んでいます。しかも、コストやスケジュール、消費電力の制約がさらに厳しくなるなかでの高性能化が求められています。新しい拡張プロセッシング プラットフォームは、よく知られているARMベースの開発フレームワークでアーキテクチャを組み立てているため、パフォーマンスのボトルネックに苦しんでいる多くの設計チームにとってイノベーションを生み出す原動力になり得るでしょう」と語っている。


ソフトウェア セントリックな開発フローはプロセッサ セントリックなアプローチによって実現するが、このアプローチは、キャッシュやメモリ コントローラはもちろん、汎用のコネクティビティおよびI/Oペリフェラルを含んだ完全なプロセッサ システムを提供する。このシステムは、システムの起動時にLinux、Wind River社のVxWorks、Micrium社のuC-OSIIなどさまざまなオペレーティング システム(OS)を起動して稼働することができる。ARMアーキテクチャ、およびARM社のエコシステムであるコネクテッド コミュニティによってエンベデッド システム開発の生産性がさらに最大化されるとともに、ARMのデュアルコアCortex-A9 MPCoreプロセッサを中心にザイリンクスが構築したサブシステムによって優れた性能が実現できる。最高800MHzで動作するこのプロセッサに加えて、ザイリンクスの高性能かつ低消費電力な28ナノメートル プログラマブル ロジックがパラレル プロセッシング能力を提供する。このプログラマブル ロジックを、広帯域幅インターコネクトであるAMBA(R)-AXI(TM)インターコネクトを用いてプロセッサ システムに強固に統合することにより、既存のIPやカスタムIPを利用して主なシステム機能を最高で100倍まで加速することが可能になる。このようなアーキテクチャのアプローチによって、パラレル コンピューティング環境とシリアル コンピューティング環境、またはメモリとI/O間で起こりがちな性能ボトルネックを解消することができる。さらに、ダイナミック リコンフィギュレーションを含め、プロセッサ システムでプログラマブル ロジックのコンフィギュレーションのコントロールも実現する。


米国ARM社の社長であるサイモン シガーズ(Simon Segars)は、「プログラマブル ロジックのパラレル プロセッシング能力を利用することで、高度な性能水準を要求されるシステムにおいてコストや消費電力の課題を克服する優れたソリューションを提供できます。ザイリンクス社の新しいアーキテクチャは、エンベデッド ソフトウェア開発者の観点から見ると、ハードウェアの負担を大幅に軽減できるため、開発者は開発プロセスをこれまでにないレベルでコントロールできるようになります」と語っている。


ソフトウェア開発者は、ARMテクノロジ ベースの既存のシステム コードを再利用できるだけでなく、オープン ソースおよび市販の膨大なソフトウェア コンポーネントのライブラリを活用することもできる。このシステムはリセット時にOSを起動するため、使い慣れた開発およびデバッグ環境でソフトウェア開発に素早く取りかかることができ、ARM社のRealView開発スイートはもちろん、EclipseベースのIDE、GNU、Xilinx Software Development Kitなどサードパーティの関連ツールを利用することも可能である。


比類ない優れた性能によって新たなアプリケーションを可能に


車載ドライバ アシスタンスやインテリジェント ビデオ監視システム、産業オートメーション、航空および防衛、次世代ワイヤレスなどの、マルチ ファンクションかつリアルタイム レスポンスが求められるエンド マーケット アプリケーションの発達によって、エンベデッド システムはより高度な性能が求められている。たとえば車載分野だけを考えてみても、毎年5,000万台を超える自動車が生産され、また、路上にはおよそ6億台もの車両が走っていると推定されている今日、車載ドライバ アシスタンスの市場規模は13億ドルといわれており、さらに、自動車メーカーが安全性の向上を目的にエンベデッド システムの利用を拡大していくにつれ、2017年までには58億ドルにまで成長するといわれている*1。


統計によると、前面衝突事故の60%はレスポンス時間があと0.5秒早ければ回避でき、また、死亡事故の30%が運転手の疲労によると推定されており、テクノロジによって生命を救おうというモチベーションが高いことは明らかである。ドライバ アシスタンス システムにより多くのコンピュータ性能を搭載するにつれ、レーダや赤外線センサ、カメラその他システム コンポーネントを自動車内の限られたスペースに設置する必要がでてくる。ザイリンクスの新しい拡張プロセッシング プラットフォームは、アプリケーションごとのハードウェアおよびソフトウェア パーティショニングの最適化と、複雑なアルゴリズムを操作するハードウェア機能の加速を実現するシングルチップ ソリューションを提供する。これにより、ユーザーはエンベデッド システムの差別化を加速し、市場での競争力を高めることが可能になる。


新世代インテリジェント ビデオ テクノロジの市場は、2013年までに460億ドルに達すると予想されている*2。この市場の開発者が必要としているプロセッシング プラットフォームは、ビデオのパターンと身体の動きを自動的にモニタし、それらをオーディオと結びつけてインテリジェントな判断を行ない、アラートを送ることによってミスが発生する可能性を下げるためのアプリケーション構築が可能なプラットフォームである。このテクノロジは、すでにフルHD規格の高品位ビデオと最大60コマ/秒のフレームレートへ移行しつつあるが、現行のソリューションでは、画像処理と先進的な分析機能をサポートするだけのコンピュータ性能が提供されていない。デュアルCortex-A9 MPCoreをベースとするプロセッサ システムは、プログラマブル ロジックの強力なパラレル プロセッシング性能とあいまって、このような性能を提供できる。設計者はまた、革新的なアルゴリズム デザインやスケーラビリティ、フィールド アップグレード機能を、使い慣れたARMベースの開発環境内で実現することが可能である。


無線通信アプリケーションでは、消費電力の抑制や、物理的フォーム ファクタの縮小化、開発コストの削減が求められるなかで、拡大するユーザー数や大量データを扱うアプリケーションへの対応が必要不可欠である。4G LTE(ロング ターム エボリューション)基地局のような新しいテクノロジは帯域幅の要件は満たすことができるが、市場のニーズに総合的に応えるためには、基地局のさらなる小型化と高効率化が必須である。ザイリンクス拡張プロセッシング プラットフォームは、次世代の無線基地局の開発におけるこれらのニーズに対応するため、4Gシグナルの広帯域幅パラレル プロセッシングに加え、Cortex A9プロセッサ上でマルチユーザー データ マネジメント機能を提供する。しかも、すべての機能を小型化し、電力効率が高くコスト効率に優れたソリューションに統合している。このプラットフォームは拡張が可能なため、将来の機器アップデートや、ハードウェアおよびソフトウェアのパフォーマンス アップグレードにも柔軟に対応できる。


新しいエクステンシブル プロセッシング プラットフォームは、ザイリンクスのターゲット デザイン プラットフォーム戦略に基づいて提供されるソリューションである。この戦略は、さまざまなマーケットやアプリケーションそれぞれに則した使いやすい環境を提供することにより、ユーザーがテクノロジを評価、理解することを支援する。最終的には、修正や拡張が可能なアプリケーション プラットフォームを提供することで、ユーザーが開発期間の短縮と製品差別化への注力ができるよう支援する。ザイリンクスはまた、今後リリースされる最終製品を使った設計に携わる設計者およびフィールド アプリケーション エンジニア向けのARM Cortex-A9ハードウェア トレーニングについてARMサービスと準備を進めている。


拡張プロセッシング プラットフォーム アーキテクチャに基づく製品の価格および供給体制については、2011年初めに発表予定である。最新情報は順次提供する予定だが、事前に登録を行ったユーザーへ準備ができ次第順次ザイリンクス社より自動配信するサービスを行う。情報入手のための登録は、
(リンク ») のページにある「最新情報のメール配信登録」から行うことができる。


*1 Intelligent Car Initiative- Europe's Information Society; International Organization of Motor Vehicle Manufacturers; (リンク »)
*2 Multi-media Intelligence Report -2008年4月


※ザイリンクスの名称およびロゴ、Virtex、そのほか本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびそのほか各国のザイリンクス社の登録商標または商標です。その他すべての名称は、それぞれの所有者に帰属します。


ザイリンクスについて
ザイリンクス(NASDAQ:XLNX)は、プログラマブル プラットフォームのリーディング プロバイダである。詳しい情報はWebサイト (リンク ») で公開している。


このプレスリリースに関するお問い合わせは下記へ
ザイリンクス株式会社
マーケティング本部 竹腰
東京都品川区大崎1-2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー4F
TEL:03-6744-7740
FAX:03-5436-0532


株式会社井之上パブリックリレーションズ
ザイリンクス広報担当 鈴木/関
東京都新宿区四谷4-34 新宿御苑前アネックスビル6F
TEL:03-5269-2301
FAX:03-5269-2305


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