米国ニューヨーク州レンセリア、ニューヨーク州立大学オールバニ校健康・環境研究所:10年間のINTERPHONE携帯電話研究で、脳腫瘍の危険性の増大を報告

JCN株式会社

2010-05-18 13:30

Rensselaer, NY, May 18, 2010 - (JCN Newswire) - 10年におよぶ世界保健機構INTERPHONE研究の最終成果が本日発表され、前回の報告で多くの専門家たちが警告していたとおり、成人が携帯電話を日常的に使用している場合、神経膠腫の危険性が大幅に増大することが裏付けられました。
Rensselaer, NY, May 18, 2010 - (JCN Newswire) - 10年におよぶ世界保健機構INTERPHONE研究の最終成果が本日発表され、前回の報告で多くの専門家たちが警告していたとおり、成人が携帯電話を日常的に使用している場合、神経膠腫の危険性が大幅に増大することが裏付けられました。1640時間以上の使用で(つまり、10年以上毎日約1.5時間使用すると)、危険性は40%高まります。頭部の、電話をよく使っていた側に、脳腫瘍が発生しやすい傾向があります。


BioInitiative Reportの共同編集者で、米国ニューヨーク州レンセリアのニューヨーク州立大学オールバニ校健康・環境研究所所長のDavid Carpenter (MD MPH)は、次のように述べました。


「この研究は完全なものではありませんが、報告書にまとめられた危険性については、特に子供に対する携帯電話の使用頻度と使用方法の制限や、メーカーに対する携帯電話やPDAの設計見直しの要求を促す警告として、深刻に捉えるべきです。この報告結果は、新しい無線技術の展開が、一般市民へのリスク拡大につながり、意図せずに長期的医療費を増大させる結果となりうることを、各国政府に警告するものでもあります。」


研究報告は、International Journal of Epidemiologyに掲載されています。世界各国の13のチームが、成果をまとめました。


ウィーン医科大学環境保健研究所所長のMichael Kundi氏は、研究について次のように述べました。「著者たちは、全般的にはリスクの増大は見られなかったと述べています。しかしこれは、予想を裏切る結果ではありません。たばこやアスベストなど、脳腫瘍や肺がんなどの固形がんの原因となる発がん物質にさらされている場合でも、このような短い期間では、がんの危険性の有意の増大が見られたことがないからです。脳腫瘍の潜伏期間は15~30年です。」


INTERPHONEの調査結果は、スウェーデンのエーレブルー大学病院、米国のユタ州立大学およびカリフォルニア大学バークレー校で行われた前回の調査で、脳腫瘍研究の結果と組み合わせた結果、すべてのメタ分析で、神経膠腫の危険性の増大が報告されたことを、さらに裏付けるものです。


スウェーデンのエーレブルー大学のLennart Hardellは、次のように結論付けました。「本校の他、いくつかの調査グループにより、携帯電話の使用により脳腫瘍の危険性が増大することが発見されましたが、INTERPHONEの最終調査結果は、それを裏付けています。日常的に携帯電話を使用している人々以上に、脳腫瘍の危険性が大幅に増大する発がん因子は、それに長期間(10年間以上)さらされているのでない限り、ほとんどないと予測しています。」


「この調査に協力した患者は30~59歳で、若者と老人は含まれませんでした。コードレス電話の使用は、分析の対象外としました。国によっては、一部のコードレス電話の無線電波の放射量も、携帯電話と同じ程度に高い場合がありますので、このような機器の使用について考慮しないために、危険に対する評価が低くなった可能性はあります。」


全世界での40億人以上の人が携帯電話を利用していますので、脳腫瘍の蔓延の可能性を憂う専門家たちは、携帯電話の設計の見直し、警告、小児による使用の禁止を呼びかけています。携帯電話から出る化学物質と無線電波の両方について、生活の中でさらされる有害物質の悪影響は、成人より子供の方が危険性が高いです。子供の発達中の脳や神経系に、無線電波が放射されることによる悪影響について、専門家たちは憂慮しています。


携帯電話や、他の電磁場(EMF)にさらされることの潜在的危険性について、The BioInitiative Reportでは2007年に市民の健康に対する警告を提起しました。同誌では、健康調査に先立って、無線技術を使ってEMFや無線電波を発する機器の設置をこれ以上進めないように忠告し、新技術により発生する危険に対処するために、生物学に基づいた安全制限を新たに設けるべきであると論じました。INTERPHONEの研究成果は、これらの警告の重要性を強く裏付けるものでした。


報告:
携帯電話の使用と脳腫瘍の危険性の関係:INTERPHONE国際ケースコントロール研究結果、The INTERPHONE調査グループ、2010年5月、International Journal of Epidemiology www.ije.oxfordjournals.org 、1-20.doi:10.1093/ije/dyq079


The BioInitiative Report:生物学に基づいた電磁場(ELFおよびRF)被曝の公的基準のための論理的根拠。 www.bioinitiative.org


お問合せ先
Email: info@bioinitiative.org
Email: carpent@uamail.albany.edu
Email: lennart.hardell@orebroll.se
Email: michael.kundi@meduniwien.ac.at
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