サンガードの後援によるPRMIAの調査によってバーゼル委員会の金融改革規制案に対するリスク・マネージャーの対応能力の課題が浮き彫りに

JCN株式会社

2010-06-28 11:00

Tokyo, June 28, 2010 - (JCN Newswire) - 2010年6月8日、ロンドン発―サンガードの後援でPRMIA(Professional Risk Managers' International Association)は新たな調査を実施し、バーゼル銀行監督委員会が最近公表した金融業界の回復力の強化に関する市中協議文書に対する銀行のリスク・マネージャーの反応を探りました。今回、PRMIAは、360人を超えるリスク・マネージャーを対象として、バーゼル委員会のさまざまな金融改革案に対する見解を調査しました。
Tokyo, June 28, 2010 - (JCN Newswire) - 2010年6月8日、ロンドン発―サンガードの後援でPRMIA(Professional Risk Managers' International Association)は新たな調査を実施し、バーゼル銀行監督委員会が最近公表した金融業界の回復力の強化に関する市中協議文書に対する銀行のリスク・マネージャーの反応を探りました。今回、PRMIAは、360人を超えるリスク・マネージャーを対象として、バーゼル委員会のさまざまな金融改革案に対する見解を調査しました。


バーゼル銀行監督委員会の改革パッケージの目的は、金融や経済のストレスに起因するショックを(その原因が何であろうと)吸収する銀行業界の能力を向上させることであり、それによって金融業界から経済全般への波及のリスクを低減することです。今回の調査で、リスク・マネージャーは、資本負担の積み増し案、信用リスクとカウンターパーティ・リスクの算定方法の変更、リスク管理プロセスの欠点とされている課題に適切に対処しているかどうか 、そして新しい要件に対応する上での最大の課題について、回答するように求められました。このサンガードの後援によるPRMIAの調査の目的は、バーゼル委員会の改革パッケージに対するリスク・マネージャーの見解と、さまざまな改革案への対応能力に関する情報を収集して分析することでした。


調査の対象となったテーマの1つは、銀行が適切なシステム、データの正確性、および人員配置レベルを採用することでコラテラル部門の業務効率を向上させる必要性です。自行のコラテラル部門の業績を良好と見なしている回答者は、14.7%にとどまりました。37.1%は、人員もシステムへの投資も不足していると回答しました。10分の1強の銀行(11.1%)が、コラテラル管理を専門とする部署を設けていません。さらに、30.4%は、リスク管理の専門知識の不足がカウンターパーティ信用リスクに関するバーゼル委員会の最新規制案の遵守を妨げる最大の課題であると考えており、20.1%は、テクノロジーの限界を最大の課題であると見なしています。


信用リスク・モデルのバックテストが弱点として浮上しているにもかかわらず、確立された正規の信用バックテスト・プロセスを導入していると回答したのは16.6%に過ぎず、45.6%はバックテスト体制を殆どまたは全く整備していません。3分の1以上(35.1%)がカウンターパーティに対するストレステスト・プロセスを導入しておらず、ほぼ同じ割合(36.6%)が静的なテストを年4回実施しているだけです。誤方向リスクの測定と監視の能力に関しては、32.9%が積極的な監視プロセスを何も導入しておらず、38.1%が手作業による手法に依存しています。誤方向リスクを計測し、定量化し、価格決定に組み入れる能力を保持しているのはわずか6.0%に過ぎません。回答者の半数以上(56.7%)が、いかなる種類のリバース・ストレステストも実施していません。


以下に、その他の調査結果の一部を示します。


■ 回答者の84.5%が、規制資本の計算において資産相関(AVC)係数を1.25とする提案が、ビジネスに大きな影響を及ぼすことに同意しました。


■ 6.9%が、セントラル・カウンターパーティ(CCP)の設立はカウンターパーティ・リスクの問題を解決する万能薬であると考えており、16%が、CCPは理論的には優れているが実際には機能しないと見なしています。


■ 12.7%が、過去の市場データの利用と維持管理を通じて信用指標を計算するという改革案に対処する準備が十分に整っていると回答し、36.2%は、データをゼロから収集し始める必要がある、と回答しました。


■ 61.9%は、CVA(クレジット・バリュエーション・アジャストメント) リスクに関する改革案への対策を現時点で何も導入していませんが、新しい資本負担がCVAの計算に対する将来の投資に多大な影響を与えると推測しているリスク・マネージャーは少数です。


PRMIAのエグゼクティブ・ディレクター、スティーブ・リンド(Steve Lindo)氏のコメントです。「金融危機の余波の中で、銀行業界のリスク管理プロセスに改革が必要であることはすでに明らかになっています。一方、多くのリスク・マネージャーは、コラテラル管理とリスク管理の能力にまだ改善の余地が多く残っていることを認識しています。今回の調査で、ある分野では、当面している重大な課題に対するリスク・マネージャーの見解に明瞭な一致が認められましたが、それ以外の分野では回答にばらつきがあり、銀行業界が、今後予想される変化に対してまだ統一的に対処できる段階に達していないことが示されています。」


サンガードのAdaptiv事業部門の製品管理ヘッド、マット・ニューマン(Mat Newman)のコメントです。「今回の調査から、バーゼル委員会の改革案が定める要件を満たすために、リスク・マネージャーは、コラテラル管理とリスク管理のためのプロセス、データ、テクノロジーの効率性を継続的に向上させる必要があることが判明しました。幅広いストレステストやリスク測定など、コラテラル管理の多様な側面を一体的に幅広く処理できる効果的なシステムが、各銀行と業界全体が強靭性と安定性を取り戻すことに役立つでしょう。」


この調査の詳細については、以下をご覧ください。
(リンク »)


サンガードAdaptiv(アダプティブ)について
サンガードのAdaptivは、金融サービス機関を対象として企業規模の信用リスク/市場リスク管理ソリューションと業務管理ソリューションを提供します。金融機関はAdaptivを活用することで、組織の規模や複雑さにかかわらず、リスク管理と業務統制に関する社内要件と規制要件の両方を満たすテクノロジーの導入や展開の実現が容易になります。Adaptivは、リスク管理と業務プロセスに関するサンガードの深い知識を通じて、銀行から、ヘッジファンド、アセット・マネジメント、保険、事業法人まで、金融サービス機関を幅広く支援します。詳細は: www.sungard.com/enterpriserisk


サンガード(SunGard)社について
サンガードは世界有数のソフトウェア/ITサービス会社です。サンガードは、20,000人を超える従業員を擁し、顧客数は70か国にわたる25,000社に上ります。サンガードは、金融サービス、高等教育機関、および公共部門に向けてソフトウェアとプロセッシング・ソリューションを提供しているほか、ディザスタ・リカバリ・サービス(障害復旧サービス)、IT運用管理サービス、情報可用性(IA)コンサルティング・サービス、事業継続管理ソフトウェアを提供しています。年間売上高は50億ドルを上回り、サンガードは、Fortune 500の380位にランクされており、非上場企業としては最大の業務用ソフトウェア/ITサービス会社です。詳細は: www.sungard.com


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