OKI、ITU-T初のIPTV相互接続試験イベントにIPTV対応映像配信サーバー「OKI MediaServer」で参加

JCN株式会社

2010-09-16 11:04

Tokyo, Sept 16, 2010 - (JCN Newswire) - OKI(TSE:6703)は、スイス・ジュネーブで開催されたITU-T*1初のイベント「IPTVインターオペラビリティ イベント*2」に参加し、OKIネットワークス(社長:西郷 英敏、本社:東京都港区)のIP映像配信システム「OKI MediaServer*3」がIPTVの標準化勧告群であるH.700シリーズのH.721に準拠したサーバーであることを実証しました。「IPTVインターオペラビリティ イベント」は、IPTVをテーマとしたITU-T勧告準拠製品の相互接続試験とデモンストレーションのイベントで、今回が第1回目となり、OKIは本イベントで唯一のIPTV対応映像配信サーバーとなる「OKI MediaServer」を持ち込み、参加各社装置との接続試験を行い中心的な役割で貢献しました。また、今回のスイスでの開催に加え、2010年9月にシンガポール、同12月にインドでの開催が予定されています。


本イベントでは、「OKI MediaServer」と参加企業のIPTV対応のセットトップボックスや市販のデジタルテレビ機器を接続し、IPネットワークを使って視聴者が希望するタイミングで視聴することができるビデオオンデマンド(VOD)や、用意されたスケジュールに沿って番組の配信を行うIP放送*4などの相互接続試験やショーケース展示にてデモンストレーションを行い、参加者した有識者から高い評価を得ました。


ITU-TのH.700シリーズ*5はハイビジョンのデジタル放送をIP上で実現するための規格です。その一つとして、VODとIP放送といったIPTVの基本的なサービスと、電子番組表などの情報サービスを扱うIPTV端末に関する規定(H.721)があります。H.721は、視聴者が任意の時点からコンテンツの視聴を開始したり、任意の位置にジャンプしたりするなどビデオオンデマンドのための機能と、IPマルチキャスト*6を使ってIPネットワーク上に流された放送を受信するための端末インターフェースを定義した規格です。日本国内でIPTVの標準化団体である「IPTVフォーラムジャパン」の仕様をベースとして、すでにNTTぷららが提供する「ひかりTV*7」の商用サービスの設備として採用され、諸外国においても採用が進んできました。


本イベントでは、OKIが出展した「OKI MediaServer」が、このH.721に準拠した映像配信機能を実装した唯一のサーバーとして、同じくH.721に準拠した複数の参加企業のセットトップボックスや市販のIPTV対応のデジタルテレビ機器との間で相互接続を可能としました。さらにハイビジョンの映像を安定して配信し、スムーズなビデオオンデマンドの操作や、チャンネル切り替えが容易なIP放送も実現しました。


IPTVはNGN上の重要なアプリケーションであり、各国で今後広まっていくと期待されています。今回の相互接続試験の結果を受け、OKIは、「OKI MediaServer」をベースにしてIPTVサービスのための新たな標準化にも貢献し、国内外のIPTVサービス事業者にとって採用しやすいIPTVプラットフォームの提供による事業の展開を進めます。さらに、IPTVにおける新たなサービスを実現するための国際標準規格の策定にも積極的に参加しつつ、より快適なIPTVサービスに繋がる製品作りをおこなっていきます。


【出展システム概要】
ITU-TのH.721準拠のIP映像配信システム「OKI MediaServer」と同規格準拠の他ベンダーのセットトップボックスやIPTV対応のデジタルテレビ機器を接続し、VODとIP放送の操作をできるようにしたシステムです。実際の配信は、IPv6で配信しています。


【用語解説】
*1: ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)
国連の専門機関である国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)の電気通信標準化部門で、通信分野の標準策定を担当する。
*2: IPTVインターオペラビリティ イベント(ITU-T Interop Event on IPTV)
ITU-T勧告準拠製品のConformity and Interoperability実証・促進活動の一環として、IPTV Global Standardization Initiative(IPTV-GSI)のもとITU-T勧告H.701, H.721, H.740, H.750, H.761, H.762, H.770などに準拠するIPTVシステム(製品・サービス)の相互接続性検証実験と、関連製品のデモンストレーションを行い、IPTV関連ITU-T勧告の実効性を宣伝して普及推進を図るイベントで、すでに数多くの企業や国で採用が進むなど実績をあげている。
*3: OKI MediaServer
IP映像配信システム。代表的な映像配信機能を標準機能として備えており、VODやライブ配信システム、中継・監視システムをはじめ、映像と音声を活用した多彩なシステムを容易に構築できる。「OKI MediaServer」は、この事例のようなCATV局などの放送業務用のサーバーとしてだけでなく、ITUなどの標準準拠と大規模化技術を活かし、通信キャリア向けにIPTVサーバーとしても使用されている。URL: (リンク »)
*4: IP放送
IPマルチキャスト技術を使って、セットトップボックスやデジタルテレビ機器に対して映像を一斉に配信すること。
*5: H.700シリーズ
ITU-Tの定めたIPTVの標準化勧告群の中でマルチメディアに関係した勧告群である。今回の「ITU-T Interopイベント」では、H.701(エラー訂正)、H.721(IPTV基本端末)、H.740(視聴情報)、H.750(メタデータ)、H.761(ginga-NCL)、H.762(軽量対話型マルチメディア)、H.770(サービス発見)が対象として含まれる。
*6: マルチキャスト(multicast)
ネットワークにおいて、複数の相手を指定してデータを送信すること。
*7: ひかりTV
株式会社NTTぷららが運営する、NTT東日本・NTT西日本の「フレッツ 光ネクスト」およびNTT東日本の「Bフレッツ」、NTT西日本の「フレッツ・光プレミアム」「Bフレッツ(フレッツ・v6アプリの契約が必要)」に対応したTV向け映像配信サービス。リモコン一つで好きな時に観たいビデオ作品や多チャンネル放送、IPTVサービスで初提供となるBS放送(2010年10月より開始)、地上デジタル放送IP再送信(17都道府県において提供中)を視聴できる。


【リリース関連リンク】
「OKI MediaServer」紹介サイトURL: (リンク »)
ITU-T Interop (リンク »)
ITU-T Interopイベントの様子
(リンク »)


概要: 沖電気工業株式会社
OKIは米国でグラハム・ベルが電話機を発明したわずか5年後の1881年に創業した、日本で最初に電話機を製造した情報通信機器メーカーです。先見性と勇気をもって果敢に挑戦・行動するという、創業以来の「進取の精神」を連綿と受け継ぎ、ブランドスローガン「Open up your dreams」のもと事業展開しています。現在、「金融システム」「通信システム」「情報システム」「プリンタ」「電子部品・モジュール他」の5つの分野において、OKIグループは社会の発展に寄与する最先端技術の商品・サービスをお客様にお届けし、世界の人々の快適で豊かな生活の実現に貢献しています。詳細はこちらからご覧ください。 (リンク »)


本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
OKI 広報部 山本
電話: 03-5403-1247
e-mail: press@oki.com


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OKI 通信システム事業本部キャリアシステム事業部マーケティング部
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