ザイリンクスのワールドワイド マーケティング担当シニア バイス プレジデントであるヴィン ラトフォード(Vin Ratford)は、「ザイリンクスは、インターコネクト戦略の一環として AMBA 4仕様準拠に標準化を行い、プラグアンドプレイFPGA設計を初めて可能にしました。AMBA AXI3およびAXI4へのインターフェイスIPの設計に多大な投資をしてきた SoC設計者にとって、ザイリンクスのプログラマブル プラットフォームは、他社FPGAやASICソリューションより非常に賢明な選択肢です。AXI4インターコネクトは、その本来持つ柔軟性によって、性能や使用面積に合わせた設計がしやすく、異なったドメインやプロバイダのIPを統合することも容易です。また、ASICの設計者は、過去に設計したデザインやIPをザイリンクスのFPGAに移行させることもできます」と語っている。
ザイリンクスがAMBA 4 AXI4仕様を採用したことで、ユーザーはIPブロック間のインターコネクトを一貫した方法で行うことが可能になり、また、IPの利用および再利用によって設計リソースの効率性を高め、また複数のIPプロバイダ間の統合も容易になる。これらはいずれもプラグアンドプレイFPGA設計の実現には重要である。コアの使用やコアを作成するツール類においては、ISE Design Suite 12.3はCOREGenerator(TM)ツールの機能強化を行っており、高度にパラメータ化されたIPへアクセスすることで設計期間を短縮できる。また、ザイリンクス Platform StudioおよびSystem Generatorの両ツールを使うことにより、システム アーキテクチャやバス、ペリフェラルを短時間で構成することができる。
ARM社のプロセッサ部門マーケティング ディレクタであるマイケル ダイムロー(Michael Dimelow)氏は、「最新のデザインはより複雑で大きくなってきていますが、これはすなわち、機能ブロック間のコミュニケーションとインターコネクトがシステム性能にクリティカルであることを意味します。AMBA標準がもつ性質により、SoCおよびFPGAに実装できるIPの幅が大きく広がる点で大きなメリットを提供し、さらにTime-to-Marketの短縮に貢献します」と語っている。
Mercury Computer Systems社のシリコンIPエンジニアリング担当ディレクタ、チャーリー フレーザー(Charlie Frazer)氏は、Mercury Computerでは各種標準への準拠性と業界への影響力とを高めるため、当社の各種インターフェイスをAXI4に準拠させています。広範なエコシステム対応やTime-to-Marketの短縮、ザイリンクス製品との相性の良さがその理由です」と語っている。
ザイリンクスがAMBAプロトコルを採用したことにより、設計者は既に確立されているASIC検証手法や既存のAMBAプロトコル ベースのIPを利用することも可能になり、SoCプラットフォームとしてのFPGAへの移行がより容易になる。
Cadence社のSystem & SoC Realization向けプロダクト マネージメント グループの担当ディレクタであるミカル シウィンスキ(Michal Siwi?ski)氏は、「当社では長年にわたって業界をリードするSoC RealizationのためのAMBA検証ソリューションを提供しており、ザイリンクスとの協業によりAXI4に対応しています。これは、Cadenseの先端ベリフィケーションIPやエンタープライズ ベリフィケーション技術を活用して、プロトタイプでも量産向けでもデザインにFPGAを使用してSoC設計を行うエンジニアにとっては大変嬉しいニュースとなるでしょう。ザイリンクスとの協業により、設計者はどんなツールを使ってもデザインのモデリングや検証を容易に実現できるバス機能モデルを手にすることができるのです」と語っている。
PlanAheadデザイン解析ツールの拡張
ISE Design Suiteに含まれるPlanAheadデザイン解析ツールは、このリリースよりシームレスな「プッシュ ボタン」フローと、高度な視覚化/分析フローを実現している。また、PlanAheadツールの操作画面には、プロジェクト管理、合成、COREジェネレータ インテグレーション、フロア プランニング、プレイス アンド ルート、ChipScope Proツール インテグレーション、ビットストリーム生成などの機能を統合している。このように、ひとつのデザイン操作画面からAXI4プロトコルIPコアをはじめとするザイリンクスのすべてのIPに直接アクセスしたり検索したりすることが可能になる。
Spartan-6 FPGA用のインテリジェントなクロック ゲーティング技術
2010年5月発表のISE Design Suite 12の最初のリリースでは、FPGA業界として初めてのクロック ゲーティング テクノロジを採用した。これは、完全に自動化された分析機能とファイン グレイン(ロジック スライス単位の)最適化機能を備えている。これらの機能は、デジタル デザインにおけるダイナミック消費電力の散逸の主な要因となるトランジション数を削減することを主な目的に開発されたものである。この技術は、各FPGAロジック スライス中のシーケンシャル エレメント(トランジション)のうち、ダウン ストリームのロジックやインターコネクトに影響しない部分を独自のアルゴリズムによって検出することで、ダイナミック消費電力を最大で30%削減できる。このように、ロジック スライスのレベルで不必要な活動を自動的にシャットダウンし、クロック ネットワーク全体を閉じることなく消費電力を低減するクロック イネーブル ロジックを生成する。リリース 12.3では、クロック ゲーティング技術が低コストSpartan-6 FPGAと高性能Virtex(R)-6 FPGAの両ファミリに対応している。
AMBA 4 AXI4プロトコル
AXI4プロトコルは AMBAインターフェイス仕様で定義づけされているが、この仕様はARMが15年以上も前に導入したもので、オンチップ コミュニケーションのデファクト スタンダードである。2010年3月に導入されたAMBA 4は、ザイリンクスなど業界を代表するOEMやEDA、半導体ベンダ企業35社の意見を取り入れ、業界のために業界の手によって作られた仕様である。AMBA 4仕様には、AXI4やAXI4-Lite、AXI4-Streamを含むAXIインターコネクト プロトコル ファミリの定義が含まれている。AXI4プロトコルは、システム オンチップの性能問題に対処するために開発されたPoint-to-Point(P2P)インターフェイスを定義している。これは、パイプライニングやマルチプル クロック ドメイン、データのアップサイジング/ダウンサイジングに対応している。AXI4定義にはまた、アドレス パイプライニングやアウトオブ オーダー完了、マルチスレッド トランザクションといった機能も含まれている。これら多彩な機能があいまって、他のバス アーキテクチャよりもはるかに高い性能を発揮する。その効果の一例として、ザイリンクスのエンベデッド ターゲット リファレンス デザインをAXI4に変換したところ、変換する前のターゲット リファレンス デザインに比べて2倍の通信速度が実現した。ザイリンクスのコネクティビティおよびDSPターゲット リファレンス デザインでも同様に、AXI4に変換するとわずかな使用リソースで最大限のデータ スループットを実現した。
価格設定と供給体制
ISE Design Suite 12.3はすべてのISEのエディションに統合されており、価格はLogic Editionの2,995米ドルより提供している。全機能の利用が可能な30日評価バージョンがザイリンクスのWebサイトにて無償でダウンロードできる。ISE Design Suite 12で導入された消費電力およびコストを削減するさまざまなデザイン メソドロジや、生産性の向上を実現する各種イノベーションに関する詳細は、
(リンク ») を参照されたい。
AXI4、AXI4-Lite、AXI4-Streamを含む AMBA 4フェーズ ワンの仕様は、 (リンク ») でダウンロードできる。
ザイリンクスについて
ザイリンクス(NASDAQ:XLNX)は、プログラマブル プラットフォームのリーディング プロバイダである。詳しい情報はWebサイト (リンク ») で公開している。
※ザイリンクスの名称およびロゴ、Virtex、Spartan、ISE、そのほか本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびそのほか各国のザイリンクス社の登録商標または商標です。AMBA、AXI4、AXI4-Lite、AXI4-StreamはARM社の商標です。その他すべての登録商標は、それぞれの所有者に帰属します。
このプレスリリースに関するお問い合わせは下記へ
ザイリンクス株式会社 マーケティング本部 竹腰
東京都品川区大崎1-2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー4F
TEL:03-6744-7740
FAX:03-5436-0532
株式会社井之上パブリックリレーションズ ザイリンクス広報担当 鈴木/関
東京都新宿区四谷4-34 新宿御苑前アネックスビル6F
TEL:03-5269-2301
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