ソーラー関連分野におけるコストの重要性:効率性および利益率という強い競争力を備えた結晶シリコン ソーラー モジュールが薄膜ソーラー テクノロジーのマーケット シェアを奪う可能性

JCN株式会社

2010-11-16 08:00

Boston, MA, Nov 16, 2010 - (JCN Newswire) - 価格競争の新たな局面を迎えているソーラー機器の製造業者各社は、コストを最小限に抑えながらパフォーマンスを最大限に高めて、利益率を維持することに改めて力を入れています。結晶シリコン技術の進歩およびポリシリコン素材の価格の下落により、薄膜シリコン(TF-Si)やテルル化カドミウム(CdTe)、銅インジウム ガリウム 二セレン化合物(CIGS)などを含む新興の薄膜ソーラー テクノロジーの製造業者各社は大きなプレッシャーを受ける結果となりました。Lux Researchの最新レポートによると、これらは利益率が向上しなければ消滅する運命にあると言われています。


「Module Cost Structure Breakdown: Can Thin Film Survive the Crystalline Silicon Onslaught?(モジュール コスト構造の分析: 薄膜は結晶シリコンの襲来を凌げるか?)」というタイトルのレポートでは、現在の多結晶シリコン(mc-Si)技術(結晶シリコン市場の約80%を独占)を、薄膜シリコン(TF-Si)やテルル化カドミウム(CdTe)、銅インジウム ガリウム 二セレン化合物(CIGS)という3つの競合相手に対してドル/Wベースで比較しています。 このレポートでは、モジュール開発企業におけるプロセスの変化やコスト削減の努力、さらにモジュール レベルにおいてどのテクノロジーが長期的なコスト上のメリットを持つかの予測について調査が行われています。


「結晶シリコンはボリューム的に優位であり、ソーラー モジュールにとってコスト/価格におけるベンチマークとなっています。 テルル化カドミウムは効果が限定的ですが、コストの面では圧倒的な優位に立っています。 これら2つのテクノロジーは今後とも高い収益性を維持すると考えています」と、Lux Researchシニア アナリストであり、当レポートの主要著者であるTed Sullivanは述べています。 「薄膜シリコンの収益性はずっと不安定ですが、大手デベロッパーのプロセスの安定性が向上するに従い、2013年までにCIGSはその収益力において結晶シリコンを上回るとされています」


モジュールのデベロッパーが主なコスト要因 - 資本、部材、ユーティリティ、人件費 - をどのようにして削減していくかを予測する上で、Lux Researchは4つのテクノロジーにおいて詳細なCOGS(売上原価)モデルを構築しました。これはmc-Si、TF-Si、CdTe、CIGSを対象に2015年まで考慮しており、CIGSのガラス基板やフレキシブル基板も含まれています。 レポートの主な内容:


- 売上原価(COGS)の低減に伴い、多結晶シリコンは高い収益性を維持。 垂直統合型の企業が2009年の$1.45/Wから2015年には$0.93/Wへとコスト削減を推進し、優勢な技術はバリューチェーンにおいて収益性を維持すると予測。 効率性はコスト削減における主な要因となり、2009年の14.0%から2015年は16.1%まで向上。


- Oerlikonは薄膜シリコンにおける新しい力となることが予測される。 Oerlikonの新しいThinFabラインによる改善は、薄膜シリコンにおける効率性を9.0%から11.0%以上に引き上げることが見込まれる。 アウトプットの大幅な改善によりワットあたりの資本支出の償却を低減し、TF-Siのコストは2009年の$1.32/Wから2015年は$0.80/Wへと削減される見込み。


- CdTeテクノロジーは売上原価(COGS)において長期的に優位性を保つことが予想される。 CdTeはFirst Solarに先導されてmc-Siよりもコスト構造が大幅に低下しており、コスト削減がさらに進んでより収益性の高いソーラーテクノロジーとしての地位を保ち、売上原価(COGS)が2009年の$0.80/Wから2015年には$0.54/Wとなると予測。


- 特定のCIGS技術のコストは激減すると予想。 ガラス上にスパッタされたCIGS - デベロッパーのクリティカル マスによるLux Researchのベンチマーク - これにおいては効率性が10.0%から14.2%に改善することで、売上原価(COGS)が$1.69/Wから$0.76/Wまで下落する見込み。さらに製造現場における銘板の容量および生産量の増加により、トップ デベロッパーの粗利が30%超となることも売上原価低減の一因となる。


「Module Cost Structure Breakdown: Can Thin Film Survive the Crystalline Silicon Onslaught?(モジュール コスト構造の分析: 薄膜は結晶シリコンの襲来を凌げるか?)」は、Lux Solar Intelligenceサービスによるものです。 このサービスをご利用になるクライアントは、マーケットおよびテクノロジー トレンドに関する調査結果、週間のLux Research Solar Journalにおける継続的なテクノロジー評価レポートや独占データ ポイントの受信、Lux Researchアナリストへのオンデマンドのお問い合わせが可能になります。


Lux Researchについて
Lux Researchは振興技術における戦略的なアドバイスや最新情報を提供しています。 ビジネスやファイナンス、政府系のリーダーによりご利用いただき、戦略的な意思決定のために役立っています。 プライマリ リサーチに力を入れた独自のアプローチや広範なグローバル ネットワークにより、クライアントにとって本当に役立つ本質的な情報やコネクション、競争上のメリットをお届けします。 詳細については www.luxresearchinc.com をご覧ください。


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