*1:生物の持つすべての遺伝情報。遺伝情報は、DNA(デオキシリボ核酸)によって決定される。
近年の次世代シーケンサー*2の普及により、大量の塩基配列情報を安価に解析することが可能となり、ゲノム解析の飛躍的な高速化が進みました。これにより、腸管出血性大腸菌、サルモネラ菌などの食中毒原因菌、院内感染対策で問題視されるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌、多剤耐性緑膿菌などから、機能性食品*3の研究開発やバイオマス燃料開発などに利用されるさまざまな有用微生物まで、多種多様な微生物のゲノム解析が進んでいます。
しかしながら、次世代シーケンサーで得られるのはゲノムの断片的なデータであり、繰り返し配列などの複雑なゲノム構造によりデータが連結しない箇所が出てきてしまうため、完全ゲノム配列を得るために非常に手間と時間がかかってしまうという課題がありました。
*2:DNAは4種類の塩基(アデニン、シトシン、グアニン、チミン)からなる。これらの並び方を順に読み取る装置の次世代機。従来機に比べて100倍以上読み取り速度、量が向上している。
*3:健康の維持や回復に好ましい効果を及ぼす働きを発現できるように設計、加工された食品。
全ゲノムマッピングサービスは、お客様より送付された菌体からDNAを抽出し、オプジェン社のオプティカルマッピングシステムを用いて全ゲノムマップを作成するサービスです。微生物から高分子DNAを抽出し、制限酵素*4によりDNAを切断した後、一分子測定技術によってDNA分子の切断パターンと切断断片の長さを測定します。その後、大量のDNA分子情報をアセンブルする(集めて組み立てる)ことにより、全ゲノムマップを生成します。
*4:DNA の特定の塩基配列を識別し、これを切断する試薬。
本サービスで生成した全ゲノムマップは、次世代シーケンサーデータと併用することで、繰り返し配列などが多くアセンブルが困難な微生物のゲノム構造の解明や、大規模なゲノム構造変異(転座)の発見など、より精度の高いゲノム解析を行うことができます*5。また、完全ゲノム配列を構築する際の時間と費用を削減します。
*5:解析には、オプティカルマップ専用解析ソフトウェア「MapSolver(マップソルバー)」が必要です。
日立ソリューションズは、既存の次世代シーケンス解析サービスに本サービスを加えることによって、より迅速かつ精度の高いゲノム解析サービスを提供していきます。
全ゲノムマップ生成の流れ
■ 「オプティカルマッピングサービス」の特長
高分子DNAの一分子解析技術による、全ゲノム制限酵素地図作成を実現
次世代シーケンスデータとの組み合わせにより、de novo ゲノムアセンブル*6を効率化
挿入、欠失、重複、転座などのゲノム構造解析を支援
シーケンスフィニッシングに係る時間、コストを削減
■ 価格
サービス/製品名 価格(税込)
オプティカルマッピング(全ゲノムマッピング)サービス 個別見積
■ 販売開始時期
2011年12月13日
■ 本サービス 学会出展のご案内
第34回 日本分子生物学会年会
開催日:2011年12月13日(火)~12月16日(金)
会場 :パシフィコ横浜 展示ホール 附設展示会場
URL : (リンク »)
当社ブースにて、本サービスを紹介します。
<商品・サービスに関するお問い合わせ先>
■株式会社日立ソリューションズ 問い合わせ窓口
URL: (リンク »)
Tel:0120-571-488
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<報道機関からのお問い合わせ先>
■日立ソリューションズ
担当部署:コーポレート・コミュニケーション本部 広報・宣伝部
担当:鈴木、廣納
TEL:03-5479-5013 E-mail:koho@hitachi-solutions.com
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