AsiaNet 51646
共同JBN 1597 (2012.12.13)
【新竹(台湾)2012年12月11日PRN=共同JBN】無線通信とデジタル・マルチメディア・ソリューションの大手ファブレス半導体企業であるメディアテック社(MediaTek Inc.)は11日、世界で初めて商用化されたクアッドコア・システム・オン・チップ(SoC)であるMT6589の発売を発表した。同製品は世界の中位から高位のAndroidスマートフォンおよびタブレット向けに発売される。新しいクアッドコアSoCは、メディアテックの先端的マルチモードのUMTS Rel、8/HSPA+/TD-SCDMAモデム、ARM製の高能率クアッドコアCortex(商標)-A7 CPUサブシステム、Imagination Technologies提供のPowerVR(商標)Series5XT GPUを統合して、28nmプロセステクノロジーによって提供される。Dual-SIMテクノロジーのリーダーとしてMT6589はまた、世界のマルチSIM需要の高まりに応えるDual-Active機能であるDual-SIMをサポートする世界初のHSPA+スマートフォン・プラットフォームである。これら強力な機能の統合によってMT6589は汎用(はんよう)プラットフォームとなって、素晴らしいユーザー体験のために極めて低い電力消費による最高のマルチメディア能力を提供する。同製品はまたハンドセット・メーカーが世界のどこの市場向けにも市場化時間を短縮し、製品開発を単純化し、より費用対効果のあるやり方で製品を差別化することを可能にする。
ARMのモバイルソリューション担当ディレクター、ローレンス・ブライアント氏は「ARM Cortex(商標)-A7は、ARMがこれまで開発した製品の中で最も電力消費効率のいいアプリケーション・プロセッサーである。われわれはメディアテックが、クアッドコアCortex-A7 とシステムレベルのセキュリティー向けTrustZone(登録商標)による最先端28nm製造を組み合わせた初めての企業であることを喜んでいる。MT6589 SoCは、大量消費市場のスマートフォンおよびタブレット向け高性能モバイル機器に関連する性能と機能を備えている」とコメントした。
メディアテックのMT6589クアッドコア・ソリューションは、1080p 30fps/30fpsの低電力消費のビデオ再生と録画、統合ISP付きの13Mpカメラ機能、最高FHD(1920x1080)までのLCDディスプレー、DTV級の画像品質向けに強化されたピクチャー処理をサポートする。MT6589はさらに、ステレオ3Dカメラとディスプレー、リアルタイムの2Dから3Dへの変換、最適化された3Dユーザーインターフェースへのサポートを含めて、メディアテックの「Cool 3D」製品スイートをサポートする。DTVおよびデジタルホーム市場からのメディアテックの確立済み3Dテクノロジーを生かして、この製品スイートはカスタム化された3Dインターフェース付きの最適のステレオ・3Dディスプレーの製造を支援し、製品差別化を図る極めて柔軟なプラットフォームとなる。
Imagination Technologiesのトニー・キングスミス副社長(マーケティング担当)は「今日のスマート機器ユーザーは、グラフィックの質とパフォーマンスに非常に大きな期待をかけている。MT6589は当社に、PowerVR(商標)Series5XT GPUの能力を示す大きなチャンスを与えてくれるので、PowerVR Series5XT GPUはそれ以前の世代のデバイス性能の2倍ほど発揮するとともに、可能な限り最低の電力消費とシリコン使用範囲を維持する。われわれはこの驚くべき高度統合ソリューションに貢献し、メディアテックとの現在の緊密な戦略的関係の利点を実証することを喜んでいる」と語った
MT6589はまた、マルチスクリーンへのコンテンツ共有向けのMiracast(商標)テクノロジーをサポートし、802.11n Wi-Fi、BT4.0、GPSおよびFMをサポートするメディアテックの有力な4-in-1 connectivity comboをあらかじめ統合している。
メディアテックのスマートフォン・ビジネス部門ゼネラルマネジャーであるジェフリー・ジュー氏は「MT6589は世界初のクアッドコアSoCとして、中位から高位のデバイス市場の普及を進め、中位から高性能のデバイス市場を再形成する強力なプルーフポイントである。われわれは過去15年にわたり品質と信頼に対する確固たる評価を築きあげ、MT6589プラットフォームでその種の一つの成果を生み出し、魅力的なパフォーマンスと柔軟性を驚異的な値ごろ感と単純化とをうまく組み合わせた。それは革新的なソリューションであり、製品開発を加速し、細別化を容易にし、中位から高位のスマート機器所有者が期待する可能な限り最高の体験を提供する」と語った。
TCL Communications Technology/Alcatel One Touchの最高執行責任者(COO)であるジーヤン・ワン博士は「世界のどこでも提供されるスマートフォンSoCへの需要がこれほど高かったことはなく、MT6589がわれわれのビジネスに非常に重要なのはそのためである。MT6589は初めて真の汎用(はんよう)プラットフォームとして、重要な競争力をわれわれに与えてくれることを念頭に顧客向けに設計され、多くの市場の中位から高位のユーザーに最もタイムリーかつ安価な方法、特に最も重要なことはそのパフォーマンスで妥協することなく、最善の体験をしてもらうことができる」と語った。
MediaTek MT6589は現在、同社の有力な世界的顧客のスマートフォンの中に組み込まれる途上であり、この新しいチップセットの基づく初の製品モデルは2013年第1四半期に発売、出荷される見込みである。
▽メディアテック社(MediaTek Inc.)について
メディアテックは、無線通信およびデジタル・マルチメディア・ソリューションの大手ファブレス半導体メーカーである。同社は無線通信、高解像度テレビ、光学ストレージ、DVD、ブルーレイの各製品向け最先端SoCシステムソリューション開発の市場リーダーおよびパイオニアである。同社は1997年に創立され、台湾証券取引所に証券コード「2454」で上場している。同社は台湾に本社を置き、中国本土、シンガポール、インド、米国、日本、韓国、デンマーク、英国、スウェーデン、ドバイに販売と研究開発の子会社を持っている。詳細はメディアテックのウェブサイトwww.mediatek.comを参照。
ソース:MediaTek Inc.
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