AsiaNet 56411
共同JBN 0391(2014.4.7)
【ボストン2014年4月7日PRN=共同JBN】サステナビリティー(持続可能性)推進団体のCERES(セリーズ=環境に責任を持つ経済のための連合)は7日、ブラックロック(BlackRock)など国際的な大手機関投資家と協力し、世界中の証券取引所が国際取引所連合(WFE)を通してサステナビリティー・リポーティング(持続可能性のための情報開示)の統一基準に取り組む計画を発表した。
CERESが発表した「投資家のための上場基準提言:証券取引所による企業のサステナビリティー・リポーティング義務化に向けた勧告」( (リンク ») )には、取引所の株式上場規則で企業に対して環境と社会に関する情報開示を義務付ける特別な勧告が盛り込まれた。提言が取引所に正式提出されると同時に、数カ月にわたる取引所の意見陳述期間が始まった。WFEは取引所から提言に関する意見を集約する。
提言は多くの大手年金基金を含めた6大陸、100以上の機関投資家と協議した上でまとめられた。
WFEは取引所の意見陳述期間の開始に合わせて、組織内にサステナビリティー作業部会( (リンク ») )を発足させた。
ナスダックOMXグループのロバート・グレイフェルド最高経営責任者(CEO)は「これまで以上に一貫して比較可能な情報をすべての市場が備えることを促す共通した解決策が必要だ。この分野で先鞭(せんべん)をつけるという競争上の不利益を、特定の取引所に押しつけるわけにはいかない」と述べた。
世界最大の資産運用会社ブラックロックの企業統治・責任投資担当副社長、グエン・ル・ベレ氏は「証券取引所の国境を越えた広範な協調により、上場企業は環境・社会・ガバナンス(ESG)のリスク要因を、これまで以上の比較可能で分かりやすい開示ができるようになる。このため投資家は以前より正確に企業価値を計り、情報に基づいたより良い投資判断が可能となる」と語った。
ニューヨーク州職員退職年金基金(NYSCRF)を担当する同州コントローラーのトーマス・P・ディナポリ氏は「サステナビリティー・リポーティングの国際基準で投資家は企業の業績とリスクを判断するデータを入手し、取引所と企業は特別の市場規則と方式に対処できる」と付け加えた。
CERESのミンディー・ルバー社長は「取引所の自主性に頼るのではなく、サステナビリティー情報開示基準を幅広く普及させる時期にきている」と協調した。
▽CERESについて
CERESは金融市場で先頭に立ってサステナビリティーを推進する非営利組織(NPO)。環境リスクに関する投資家ネットワークを主宰している。ネットワークの参加者は100以上の投資家で、合計運用資産は12兆ドルに上る。
詳しい情報は:
Peyton Fleming
fleming@ceres.org,
+1-617-247-0700 x 120,
www.ceres.org
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ソース:Ceres
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