国際神経精神薬理学会(CINP)、新薬不足という深刻な事態を改善するために、各国政府に呼びかける

国際神経精神薬理学会(CINP)

From: 共同通信PRワイヤー

2014-12-02 10:55

国際神経精神薬理学会(CINP)、新薬不足という深刻な事態を改善するために、各国政府に呼びかける

AsiaNet 58817

国際神経精神薬理学会(CINP)、世界人口10%の精神神経疾患の治療における新薬不足という深刻な事態を改善するために、各国政府に呼びかける

East Kilbride, Scotland, UK、2014年12月1日/PRニュースワイヤー/ --

国際神経精神薬理学会(International College of Neuropsychopharmacology、CINP)は、本日、精神神経疾患のための新薬不足に対し、各国政府の対処方法について、Nature Review Drug Discoveryで、論文を発表しました。

脳とこころの病気である精神神経疾患は21世紀の最大の健康問題にもかかわらず認識は不十分です[i]。現在、少なくとも世界人口の10%が精神神経疾患を抱え、2010年[ii]時点で、その人数は7億人に達しました。2010年の精神神経疾患に関する世界的経済コストの推定額は約2.5兆ドル(約290兆円)であり、2030年は6兆ドル(約702兆円)になると推定されています[iii]。

イノベーション・ファンド・デンマーク所属で、本論文の筆頭著者であるピーター・アンデルセン博士は「3分の1の人々が精神神経疾患に罹患しますが、大半の人々はこの病気の蔓延と、その社会への負担を認識していません。この分野に関する研究の明らかな重要性にも関わらず、メンタルヘルスは、投資の観点でますます軽視され、精神神経疾患に対する新薬パイプライン(研究開発から承認・発売に至るまでの開発品)の不足という結果を招いている。」と述べています。

CINPの前理事長であるアンソニー・フィリップス博士は「身体疾患に関する治療標的の研究が活発に行われていますが、精神神経疾患はその原因である脳の複雑性のために未解決の問題が多く、脳科学研究をさらに推進していく必要があります。現在市販されている多くの向精神薬は根本的治療には程遠く、効果と忍容性の低さ(副作用)の問題を克服する新たな標的に基づく化合物を開発する必要があります。CINPは、向精神薬の開発を加速するために、投資家、研究者、規制当局、保険料支払者による新たな新パートナーシップを構築するために、アクションプランを実行する」と述べています。

CINPは、新薬パイプラインの不足に対処するため、世界の精神医学、脳科学研究のリーダーらによるサミットを開催しました。本サミットの結果は、CINP白書、「Innovative partnerships to accelerate CNS drug discovery for improved patient care(患者治療の改善に向けた中枢神経系薬物の発見を加速する革新的なパートナーシップ)」として出版され、精神神経疾患の治療の改善を目的として、多くのまだ満たされていないアンメットニーズに対処するため、EU、北米、日本、その他の国々の政府に対し提案を行います。

CINP白書は、精神神経疾患で苦しむ人々の生活の質を向上し、かつ医療費の削減するために、企業や研究者らが最先端の脳科学研究を駆使して革新的な創薬が可能となるよう、10項目からなるアクションプランを開始します。

編集者への注釈
CINP白書について
CINP白書、「Innovative partnerships to accelerate CNS drug discovery for improved patient care(患者治療の改善に向けた中枢神経系薬物の発見を加速する革新的なパートナーシップ)」は、2013年11月、ドイツ、ミュンヘンで行われたCINPサミットでの向精神薬の開発を加速するための議論を基に作成されました。

CINP白書の筆頭著者は、イノベーション・ファンド・デンマークのピーター・アンデルセン博士、CINPの前プレジデント、アンソニー・フィリップス教授です。本白書の共同執筆者は、米国食品医薬品局(FDA)のリチャード・モスキツキ博士、英国ケンブリッジ大学のバーバラ・サハキアン教授、カナダ・ケベック研究基金のレミ・クィリオン教授、米国デューク・シンガポール国立大学医科大学院のランガ・クリシュナン博士、英国ドイツ銀行のティム・レース博士です。

CINP白書の完全版は、 (リンク ») で入手可能となっています。

CINPについて
CINP (Collegium Internationale Neuro-Psychopharmacologicum、国際神経精神薬理学会)は最も歴史と権威のある世界的な精神薬理学の学術団体です。本学会のミッションは、神経精神薬理学の国際的な科学研究、教育、社会貢献の促進です。本学会は、精神医学、生化学、薬理学、安全性、治療効果など、向精神薬開発のあらゆる側面に関してアドバイスとコンサルテーションを提供します。これらの活動を通して、研究活動を改善、発展させることに貢献し、患者の治療改善に展開していきます。詳細は、CINPウェブサイトから入手可能です: (リンク »)

i. Race T、Parkes R、Clark M。Psychiatric disorders: The 21st century health challenge。 ドイツ銀行市場調査。ドイツ銀行、ロンドン2013
ii. Patel V & Saxena S。Transforming lives, enhancing communities - innovations in global mental health。 N Engl J Med。2014; DOI: 10.1056/NEJMp1315214
iii. Bloom DE, et al The global economic burden of non-communicable diseases。2011。ジュネーブ:世界経済フォーラム

情報源: 国際神経精神薬理学会(CINP)

(日本語リリース:クライアント提供)


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