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【パロアルト(米カリフォルニア州)2015年7月20日PRN=共同通信JBN】Eiger BioPharmaceuticals, Incorporatedは20日、慢性D型肝炎ウイルス(HDV)感染患者を対象にした初めてのLonafarnib(ロナファルニブ)の第II相a研究の結果が公表されたと発表した。この研究は米メリーランド州ベセスダの米国立衛生研究所(NIH)臨床センターで行われた。ダブルブラインド、無作為、偽薬対比、投与量漸増方式のこの研究はLonafarnibを2つの投与量(1日2回100mg、1日2回200mg)で投与し、28日間続けることで評価を行った。
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NIHの一部である国立糖尿病・消化器・腎臓病研究所のテオ・ヘラー主任研究員は「NIH臨床センターは肝硬変などの生命を脅かす病気に至ることが多い慢性D型肝炎の治療に重要な意味を持つ研究を完了した。この研究の結果が『Lancet Infectious Diseases(ランセット感染症ジャーナル)』に掲載されたのは光栄だ」と語っている。
偽薬と比較して1日2回100mgと1日2回200mgの2つの投与量間でHDV RNAレベルの低下に統計的に有意義な投与量に応じた相違があることを含め、偽薬と比較してHDV RNAウイルスレベルの低下がLonafarnibによる28日間の治療後に観察された(それぞれp = 0.03 および<0.0001)。HDV RNAウイルスレベルの低下は血清lonafarib薬剤レベルと有意義に相互関連しており、慢性HDVに対するLonafarnibの抗ウイルス活性の新たな証拠を提供している。この研究でLonafarnibは全体的に受容性がよく、この治療グループで最も一般的だった有害事象は胃腸関係だった。
Eigerのデービッド・コリー社長兼最高経営責任者は「これはHDVに感染した患者で経口療法のLonafarnibの評価を行う初めての研究であり、われわれはこの結果を非常に喜んでいる。HDVはヒトのウイルス性肝炎で最も重症の形態の肝炎である」と述べている。
▽Lonafarnibについて
Lonafarnibはプレニル化と呼ばれるプロセスを通じてタンパク質の変化に関与する酵素であるファルネシル転移酵素の十分に定性化された後期段階の経口の活性阻害剤である。HDVは肝臓細胞内でこのホスト細胞プロセスを使って、そのライフサイクルの重要なステップを完了する。Lonafarnibは肝臓細胞内でのHDV複製のプレニル化ステップを阻害し、アセンブリーの段階でウイルスのライフサイクルをブロックする。プレニル化はホスト酵素によって実行されるので、Lonafarnib療法に対するウイルス耐性の突然変異が生じることには理論的により高い壁がある。Lonafarnibは米食品医薬品局(FDA)と欧州医薬品庁(EMA)からオーファン医薬品指定を受けており、FDAからファストトラック指定を受けている。Lonafarnibはいかなる病気に対しても承認されていない。LonafarnibはMerck Sharp & Dohme社(米国、カナダ以外ではMSDとして知られている)からライセンス供与されている。
▽D型肝炎について
D型肝炎はD型肝炎ウイルス(HDV)に感染することによって起こり、人間のウイルス性肝炎で最も重症の形態だとみなされている。D型肝炎はB型肝炎(HBV)の人の複合感染としてだけで発生する。D型肝炎はHBVだけの場合より重症の肝臓疾患になり、進行した肝線維症、肝臓がん、肝不全を伴う。D型肝炎は世界の健康に大きな影響を与える病気であり、世界で1500万人近くがかかっている。HDVの罹患率は世界の場所によって異なる。世界的にはHDVの感染率は慢性B型肝炎感染者の5-6%と報告されている。中国、モンゴル、ロシア、中央アジア、トルコ、アフリカ、南米の一部地域を含む世界のいくつかの地域ではHDVの罹患率はHBV感染患者の最大70%に上ると報告されている。
▽Eigarについて
Eigarは株式非公開のバイオテクノロジー会社で、ウイルス性肝炎の革新的な治療薬の研究、開発、商業化に集中している。同社は最も重症のウイルス性肝炎であるD型肝炎(HDV)治療用のLonafarnibの開発に集中している。Eigarとその研究開発パイプラインについての詳しい情報はwww.eigarbio.com へ。
▽問い合わせ先
投資家:
Jim Shaffer,
Eiger Bio, Inc.,
+1-919-345-4256,
jshaffer@eigerbio.com
ソース:Eiger BioPharmaceuticals, Inc.
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