女性の消費行動とライフスタイルに関する調査

トレンダーズ株式会社

From: 共同通信PRワイヤー

2015-07-29 16:31

2015/7/29

womedia Labo*

細分化が進む女性の消費行動
世代別×12タイプに女性像をカテゴライズ
ゆとり・さとり、はざま、就職氷河期、バブル…世代間の違いとは

女性ならではの視点で、女性のための様々な情報を発信するwomedia Labo*(ウーメディア ラボ、運営:トレンダーズ株式会社)は、このたび、「細分化する女性たちの消費行動」をテーマにしたレポートを発表いたします。女性たちの中でも、消費行動の中心にあり、かつ、その行動が多様化している18歳~50歳の女性にフォーカスし、調査を実施しました。定量調査をもとにして、生まれ年ごとにゆとり・さとり世代、はざま世代、就職氷河期世代、バブル世代の4つの世代に分類した上で、消費行動や嗜好、情報収集方法などに基づき、象徴的な女性像を12タイプにカテゴライズしました。また、トレンダーズ株式会社の女性会員ネットワーク「womedia」会員の女性にも、同様の調査をおこないました。

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レポート概要
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1. 【調査結果】『ゆとり・さとり世代』の消費行動と女性像
・何でも気になるお年頃!? 幅広いジャンルに興味・関心あり。最も気になる「ファッション」の情報は「雑誌」でチェック
・ソーシャルネイティブ世代は「Twitter」をヘビーユース! ただし購入の決め手は“仲間内”のクチコミ
・象徴的な女性像は、「モテJD」、「ザ・女子」、「ネオギャル」、「マイルドヤンキー」、「大衆さん」

2. 【調査結果】『はざま世代』の消費行動と女性像
・半数が既婚者、子供が小さい分専業主婦率も高めに? キャリア志向も高まる年代
・アクティブな休日を「Facebook」でシェア! お買い物の際は「クチコミサイト」で徹底リサーチ!?
・象徴的な女性像は、「アクティブトレンドセッター」、「バリキャリ」、「育休ママ」、「ライフスタイリスト」、『ゆとり・さとり世代』の女性像とも類似

3. 【調査結果】『就職氷河期世代』の消費行動と女性像
・世帯年収1,000万円レンジも。約6割が既婚者で子供も複数人、自分の“家族”を持つ年代
・SNSへの意識の違いはこの世代が境界線に? 消費の決め手は客観的な情報×最後の“ひと押し”!
・象徴的な女性像は、「セレブママ」、「ザ・主婦」、「育休ママ」、「バリキャリ」、「ライフスタイリスト」

4. 【調査結果】『バブル世代』の消費行動と女性像
・5人に3人が「政治・社会問題」に関心あり、「資産運用」についての関心度も全世代で最多に
・情報収集はしても発信はせず。ザ・現物主義!? 購入の決め手は店頭一強、接客への厳しい目線も?
・象徴的な女性像は、「ザ・バブル」、「セレブママ」、「ザ・主婦」、「ライフスタイリスト」も重複

5.womedia会員の女性像
・womedia会員で最も多いのは「就職氷河期世代」! 一般よりもソーシャルアクティブな割合が高い結果に
・出現率が高かった女性像としては、「アクティブトレンドセッター」、「ライフスタイリスト」、「ザ・主婦」、「セレブママ」

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■はじめに

今回の調査では、18歳~50歳の女性を対象として、生まれ年別に以下の4つの世代に分類して分析をおこないました。これらの4世代の中でも特徴的な女性像を、調査結果を基に世代別に導きました。また、当社の会員集団であるwomedia会員にも同様の調査を実施し、どのような世代、女性像が多くいるかについても調べました。

* ゆとり・さとり世代(1990年~1997年生まれ) *
現在(2015年7月時点)の年齢が18歳~25歳の世代。一般的に「ゆとり世代」と呼ばれるのは、小中学校では2002年度以降、高等学校では2003年度入学生以降に施行された学習指導要領による教育を受けて育った世代ですが、今回のレポートでは、昭和生まれが含まれる1987年生まれ~1989年生まれは1つ上の「はざま世代」としました。「ゆとり・さとり世代」は、幼少期が情報化社会の成長期にあったため、子供の頃からインターネットがごく当たり前に存在し、携帯電話(携帯端末)が手放せない、他者と容易につながることができる環境が整っていました。好景気だった社会を知らず、物心ついたときから不景気だったことから、安定志向で、コストパフォーマンスを重視。「無駄な努力」や「無駄な消費」を嫌う傾向もあります。

* はざま世代(1983年~1989年生まれ) *
現在の年齢が26歳~32歳の世代。バブル景気の中で生まれ、昭和から平成に移り変わる時代に成長しました。義務教育の間に学習指導要領が改定され、それまでの競争型、つめこみ重視の教育から個性を重視した教育への転換を目の当たりにしています。経済的には、成長してからは不景気と呼ばれる時代が続き閉塞感が漂っていた一方で、1990年代後半~2000年代初頭は、若者文化が消費を牽引した時代とも言え、「カリスマ的存在への憧れ」が青春時代の消費行動につながっていたこともこの世代の特徴の1つです。「ゆとり・さとり世代」とは違うという自負を持ちながらも、「就職氷河期世代」以上の世代からは一緒くたに見られてしまうジレンマを抱える、まさに世代と世代の“はざま”にいる世代だと言えるでしょう。

* 就職氷河期世代(1970年~1982年生まれ) *
現在の年齢は33歳~45歳、第二次ベビーブーム(1971年~1974年)時代に生まれた、いわゆる団塊ジュニア、ポスト団塊ジュニア世代とも呼ばれる層を含む世代です。日本経済全体が豊かだった中で育ちながらも、その後景気は急速に落ち込み、近年の日本の中でも激動の時代に青春時代を送っています。就職活動はバブル経済崩壊後のタイミング。世代として人数が多いため競争が激しく、「入りたい大学・就職先」ではなく、「入れる大学・就職先」を選ばざるを得なかった傾向も。それも原因となり格差が生まれ、収入が不安定な人が多く出始めた世代でもあります。「派遣労働者」や「フリーター」という言葉が一般化したのもこの世代からで、日本社会全体の閉塞感から、大学時代~社会人の始めの年齢にかけて、「自分探し」などの言葉も登場しました。

* バブル世代(1965年~1969年生まれ) *
現在46歳~50歳で、バブル景気の真っ只中で就職活動を経験、社会人になった世代です。この世代が就職活動~社会人になったのは、男女雇用機会均等法が施行(1986年)されたタイミングでもあり、女性の社会進出が一気に加速した時期でもありました。そのため、この世代の女性たちは、未知の分野へ飛び込む行動力やバイタリティーも持ち合わせていると言えるでしょう。好景気の最中で社会人になっているため、消費意欲や恋愛意欲なども旺盛なのが特徴です。コミュニケーション能力が高く何事にもバイタリティーあふれる姿勢を持ち合わせていますが、自己評価も高く、他人から自分への高い評価を望む傾向もあります。


■1. ゆとり・さとり世代(1990~1997年生まれ:現18歳~25歳)

◆何でも気になるお年頃!? 興味・関心度が最も高い「ファッション」の情報は「雑誌」でチェック

* 基本属性 *
現在18歳~25歳であるこの世代は、「大学生」(32%)や「会社員(一般職)」(22%)がほとんどで、年収(アルバイト代の他、仕送りやお小遣いを含む)としては「150万円~300万円」(47%)がボリュームゾーン。88%が未婚で、恋人がいるのは32%。居住形態は「親と同居」(50%)が半数を占め、「ひとり暮らし」(26%)の人もいるものの、子供もおらず、生活費の心配はさほどないため、自分で稼いだお金は自分の趣味などに存分に投資できる環境にあると想定されます。
興味・関心のあるジャンルについては、「ファッション」(85%)、「美容」(79%)、「ダイエット」(76%)、「レジャー」(60%)、「スポーツ」(55%)など、他の世代と比較しても多岐にわたるジャンルで回答率が高い傾向にありました。最も興味・関心度が高かった「ファッション」についての情報収集源を聞くと「雑誌」(41%)が最多で、他の世代と比較して6~15ポイント高い結果となりました。SNSの利用率は高い一方で、それはコミュニケーションツールとして活用しており、“情報収集“となると、好きなモデルやタレントが掲載されているファッション誌を見るという女性が多いのかもしれません。

◆ソーシャルネイティブ世代は「Twitter」をヘビーユース! ただし購入の決め手は“仲間内”のクチコミ

* SNS利用実態 *
ゆとり・さとり世代の大きな特徴としては、「ソーシャルネイティブ」であることが挙げられます。幼少期よりデジタルネイティブな環境に育ち、スマートフォンはもはや生活必需品、様々なSNSが台頭している中で、これらを駆使した情報収集・発信にも慣れている世代です。今回の調査でも、実に99%が何らかのSNSを利用していると回答しています。利用率、1日あたりの更新頻度がともに高かったのは「Twitter」で、「1~3回程度」(37%)が最多で、「10回以上」(12%)と回答した人も1割程度。「Instagram」の利用率も全年代で最も高く、55%が利用しています。
また、同一SNSの中で複数アカウントを利用しているものを調べたところ、48%と約半数が複数アカウントを使い分けていました。他世代の複数アカウントの利用率が10%~16%だったことと比較しても、突出しています。複数アカウントを持っているSNSとして最も多かったのは「Twitter」(42%)で、平均2.9個のアカウントを使い分けていることが明らかになりました。

* 消費行動 *
購入動向を見ると、顔を知らない人のクチコミよりも、実際に知っている人からのクチコミの方が購入の決定要因になっていることがわかりました。特に差が出たのが、女性にとっての必需品と言える「基礎化粧品(スキンケアアイテム)」と、「メイクアイテム」の2つを購入する際に決め手となる情報源。他の世代では「クチコミサイト」が多かったのに対し、この世代は、「知人・友人からのクチコミ」(基礎化粧品:16%・メイクアイテム:13%)が全世代を通じて多い結果に。仲間内の“内輪意識”が強いと言われるゆとり・さとり世代。SNSを駆使してコミュニケーションをとり、雑誌などもチェック、膨大な量の情報に日常的に触れているからこそ、最終的には顔が見える、慣れ親しんでいる仲間からのクチコミが購入の後押しになるとも考えられます。

◆自分の“好き”に忠実! 趣味・趣向とSNSは連動、“普通”タイプも多数

ゆとり・さとり世代の象徴的な女性像としては、以下の5タイプがあると考えられます。

* モテJD *
かわいく自己演出をするタイプ。四年制大学、もしくは短期大学、大学院に通っている25歳までの女性。男性ウケを特に意識したファッションや言動が特徴。SNSも日常的に活用していて、友人とのやりとりは専らLINEやTwitter。Twitterでは本アカウントと、場合によっては複数のサブアカウントを使い分けている。

* ザ・女子 *
「異性からの視線」を気にせず、リボンやハート、フリルなど、“女の子”らしいアイテムを好む層。少数派だが、年齢は29歳程度までに多い。両親と同居している場合が多く、自身の年収は低いものの、世帯年収が高い場合が多いのが特徴。SNSも“女の子らしさ”を追求し、一貫した独自の世界観で投稿内容までもを統一している。

* ネオギャル *
海外トレンドをミックスした独自路線のファッションを好むタイプ。見た目も外国人風で、新ジャンルの“ギャル”とも言われる。年齢は~29歳程度。自分自身の個性を重視し、「男性ウケは関係ない」スタンスで、同じタイプの中での女性ウケを意識。SNSは断然、Instagram派。

* マイルドヤンキー *
自分が生まれ育った“地元”に根ざし、仕事や生活など概ねすべての行動がその圏内で完結するタイプ。地元の仲間とのつながりを重視し幼少期から慣れ親しんだ友人と行動することを好む。近年よく語られる若者像とは異なり、車移動派が大多数で、比較的若くから結婚し子供がいる場合も多い。

* 大衆さん *
学生、社会人を問わず29歳程度までに多くいる“フラット”なタイプ。「モテJD」ほど異性を意識することもなく、自分の個性に強いこだわりを持つわけでもない、いわゆる“普通”なタイプ。社会人の場合はキャリアに強く打ち込むタイプでもない。早くから流行を取り入れることはないが、大ヒットしたモノやコトはきちんと知っていて取り入れることも。


■2. はざま世代(1983~1989年生まれ:現26歳~32歳)

◆半数が既婚者、子供が小さい分専業主婦率も高めに? キャリア志向も高まる年代

* 基本属性 *
現在26歳~32歳のはざま世代。既婚者は56%と半数程度、そのうち子供がいるのは38%で、子供の年齢としては「0~5歳」(98%)が大半を占めています。職種としては、「会社員(総合職・地域総合職・一般職・契約社員)」(38%)に加え、「専業主婦」(31%)や「パート・アルバイト」(20%)の人が中心。居住形態は「配偶者・子供と同居」(32%)が多く、「親と同居」(21%)も一定数います。自分の年収は「0円(働いていない)」(35%)、「150万円未満」(21%)、「300~400万円」(17%)が上位で、世帯年収は「300~400万円」(18%)、「400~500万円」(17%)が多い結果となりました。専業主婦が一定数いるため個人年収は「150万円未満」が高率でしたが、年齢を鑑みると、キャリア形成を意識し、仕事に没頭し始める人もいる世代だと考えられます。

興味・関心があるジャンルとしては、「子供への教育」(58%)が全世代で最も高いのが特徴的。新米ママのボリュームが増える世代でもあるため、自分のことだけではなく子供に関連した情報への関心が高くなり始める世代と言えるでしょう。その一方で、「(自分の)資格・習い事」(66%)に対しても最も関心率が高く、自分への投資と子供への投資のバランスに悩みを持ち始めている様子もうかがえます。


◆アクティブな休日を「Facebook」でシェア! お買い物の際は「クチコミサイト」で徹底リサーチ!?

* SNS利用実態 *
はざま世代の女性たちは、「Facebook」での情報発信が多いことが特徴的でした。例えば、「レジャー」ジャンルでのSNSの情報発信状況を見ると、他の世代では「Facebook」での情報発信が5~10%だったのに対して、はざま世代は22%と、約5人に1人がFacebookで情報発信をしています。他にも、「イベント(ライブイベント、クラブイベント、フェスイベントなど)」や、「旅行(国内外)」、「スポーツ」などのジャンルでも「Facebook」での発信が多くなっています。
ちなみに、この世代は「家の中にいるより外出してアクティブに過ごすことが多く、外出する方が好きだと思う」(41%)と回答した人が全世代で最多で、アクティブな人が多い傾向にありました。「ゆとり・さとり世代」と比べて金銭的にも余裕があり、人とのつながりも職場やそれ以外の友人、家族や子供関連など幅が広がる年齢にあるこの世代。SNSの利用実態とあわせて考えると、外出先での体験を、実名性であり一定のクローズドな環境に保たれている「Facebook」で、リアルでもつながりがある友人・知人に向けてシェアしている様子がうかがえます。

* 消費行動 *
「洋服」、「基礎化粧品(スキンケアアイテム)」、「メイクアイテム」や「家電製品」などのジャンル別に購入の決定要因を調べたところ、どのジャンルでも「CM」、「店頭POP」、「クチコミサイト」の3つが目立ちました。ゆとり・さとり世代と比較すると、「CM」や「知人・友人からのクチコミ」についての回答率は低く、「クチコミサイト」というオンラインの情報と、「店頭POP」などの実際に店頭で得られる情報を同程度重視。例えば、「基礎化粧品」の購入の決め手としては、「クチコミサイト」(22%)と「店頭POP」(16%)が2強で、「メイクアイテム」(クチコミサイト:24%・店頭POP:15%)でも同様の傾向が見られました。

SNSの利用率も全体的に高く、部分的にはゆとり・さとり世代と類似した傾向も見られる「はざま世代」。ただし、購入の決め手となる情報から見ると、店頭などでのリアルな情報だけではなく、自分と似たタイプの人の集合知とも言えるクチコミサイトもしっかりチェックするなど、客観的な意見を含めてバランスよく情報収集をした上での消費が特徴的だと言えます。

◆仕事に趣味、子育てにプライベート…バランスに悩みも? 重視するポイントによって分かれるカテゴリ
   
はざま世代の象徴的な女性像としては、以下の8タイプがあると考えられます。

* アクティブトレンドセッター *
キラキラ自己演出タイプ。都会で働き、ファッションでもライフスタイルでも最新トレンドを意識して追いかけるアクティブ層。独身で29歳程度までに多い。常に最新情報に対してアンテナを高く張っている。SNSも定番サービスは大体利用しており、新しいサービスも積極的に取り入れる。どのSNSも実名で利用していることが多く、Facebookでは休日の様子などをタグ付けしてアップ。Instagramはハッシュタグを多用。

* バリキャリ *
自分のキャリアに堅実なタイプ。総合職に多く、他にはフリーランス、自営業などにも。年齢は仕事で経験を積み始めた25歳~39歳程度。仕事に重きを置き、自分のキャリア形成を重視、長期的なキャリア設計をしている。出世意欲も強いが、金銭面だけでなく、やりがいや自分の成長もしっかり見極める。ビジネス本や社会人講座などへの投資も。ファッションには無関心ではないが、得意なのは仕事服。

* 育休ママ *
上は39歳くらいまでの“若手”ママ。子供は小学校入学前くらいまでの年齢。育児休暇中か、育児休暇を一度取得して以前の職場に時短勤務などで復帰していることも。育児休暇中の人は職場復帰を視野に入れており、今は育児に忙しくてもいずれ育児休暇前のように働きたい思いがある。復帰している人であっても、子供の成長にあわせて、子育てと自分のキャリアとのバランスのとり方が目下の悩み。

* ライフスタイリスト *
ライフスタイル重視タイプ。最新のトレンドを追いかけるのではなく、自分にあったものをきちんと選んで、丁寧に暮らしたいと願っている。ジャンルにかかわらずオーガニックなものを好む傾向も。休日はヨガやピラティス、美術館などに出かけることを好む。生活を豊かにする情報やアイテムにはアンテナが非常に高く、情報はかなり速い。フォトジェニックな日常の様子をInstagramに投稿。年齢は20代半ばから40代以降までと幅広い。

これに加え、~29歳くらいまでは「ゆとり・さとり世代」に特徴的な女性像のうち、「ザ・女子」、「ネオギャル」、「」マイルドヤンキー」、「大衆さん」がこの世代と重複。


■3. 就職氷河期世代(1970~1982年生まれ:現33歳~45歳)

◆世帯年収1,000万円レンジも。約6割が既婚者で子供も複数人、自分の“家族”を持つ年代

* 基本属性 *
就職氷河期世代は、現在33歳~45歳の層で、約6割(64%)が既婚者。子供がいる人も46%と約半数に届きます。5歳までの子供が大半だったはざま世代に比べて、子供の年齢は「0~5歳」(44%)、「6~10歳」(35%)、「11~15歳」(33%)とやや
高くなり、複数人子供がいる人が多くなる世代です。職種は「専業主婦」(30%)や「パート・アルバイト」(22%)、「会社員(一般職)」(18%)などが中心で、個人年収は「150万円未満」(28%)、「150~300万円」(15%)などとなりました。世帯年収では1000万円以上(11%)がここまでの世代で初めて1割に達し、500万円以上1000万円未満のレンジは34%、500万円未満のレンジは39%でした。
興味・関心度が高いジャンルとして最も回答が集まったのは「旅行(国内外)」(83%)で、「料理」(80%)、「家事・節約テクニック」(76%)なども続きました。半面、「ゆとり・さとり世代」、「はざま世代」と比べて、「ファッション」と「美容」への関心は若干下がり、この世代を境に、「美容」「ファッション」への興味・関心度合いが下がっていく傾向も見られました。

◆SNSへの意識の違いはこの世代が境界線に? 消費の決め手は客観的な情報×最後の“ひと押し”!

* SNS利用実態 *
就職氷河期世代を境に、SNSに対しての考え方が違うことがわかりました。SNS投稿についての考え方として、「自分自身や友人の写真をアップしている/またはアップに対して抵抗がないほうだと思う」と回答したのは、「ゆとり・さとり世代」、「はざま世代」は38~46%だったのに対して、就職氷河期世代は「そう思う」と回答した人はわずか12%。SNSが若い頃から登場し、身近にあった「ゆとり・さとり世代」、「はざま世代」ですが、「就職氷河期世代」ではSNSが普及し始めた年齢が20代半ば~後半であることが要因だと考えられます。
SNSの利用率自体も全体的に見て低く、「Twitter」は56%、「Facebook」は49%、「Instagram」は67%が「アカウントを持っていない」とも答えています。一方で、アカウントを持っている人のアクティブ率は高いようで、1日に複数回投稿するという人も。ただし、「閲覧のみ」の人も多く、積極的に自分自身の情報を発信するというよりは、情報閲覧に利用している人の方が目立ちました。

この世代で特徴的だったのは、情報収集と発信のバランスで、自分が興味・関心があるジャンルに対して、TVや雑誌、クチコミサイトや企業のホームページなど、様々な情報収集源をチェックしています。しかし、興味・関心があるジャンルであったとしても、情報発信に関しては、この世代から「興味はあるが、情報は発信していない」の回答率が上がる結果となりました。情報をチェックするツールとしてはSNSやインターネットを活用しているものの、情報発信のツールとしては、ややハードルが高いと感じている人が多数と言えます。SNSの利用率と同様、下の世代と比較して、インターネット自体への理解度にばらつきがあることが背景にあると言えるでしょう。

* 消費行動 *
そんな「就職氷河期世代」の購入の決め手となる情報としては、「クチコミサイト」と「店頭POP」、「店員からの接客」が上位に。ファッションアイテムなどでも比較的高額帯のものを購入することもあるこの層は、例えば、「洋服(1万円以上目安)」だと、「店頭POP」(16%)、「店員からの接客」(14%)、「CM」(13%)が決定打となる様子。「バッグ(1万円以上目安)」でも同じ傾向が見られました。また、「基礎化粧品(スキンケアアイテム)」では、「クチコミサイト」(25%)が決め手となる人が最多で、「CM」などを上回っています。「知人・友人からのリアルなクチコミ」の回答率が全ジャンルで低かったのも特徴的でした。購入するもののジャンルによって差はあるものの、これらの結果からは、あくまで客観的な情報、クチコミサイトなどの第三者の意見の集合体を知った上で、店頭POPや接客など、実際の店頭でのひと押しが購入を促す可能性が高いことがわかります。

◆アッパー層も登場、ママでもタイプ別でライフスタイルは大違い!独身の場合は仕事に趣味に一直線?

就職氷河期世代の象徴的な女性像としては、以下の5タイプがあると考えられます。

* セレブママ *
ママカテゴリの中でも特にアッパー層で、世帯年収800万円以上の専業主婦。子供はいるが女性らしさもママになる前と同様、高めたい志向が強く、「ママでもハイヒール」など、“母親”の固定イメージとはギャップがある面も。子供のファッションなどにもこだわりがあるタイプ。子供が幼稚園や小学校に入ってからは働く層もいるが、金銭的な理由よりは、自分自身の趣味やスキルアップの理由が強いため、雇用形態にこだわりはない。

* ザ・主婦 *
専業主婦、あるいは、非正規雇用(パート・アルバイトなどを含む)で働くママ。世帯年収は「セレブママ」ほど高くなく、今回の調査では400万円台がボリュームゾーン。子供も複数人おり、家計簿などをつけ、節約意識が高いタイプ。料理のレシピについてのアンテナが高く、雑誌からWebまで幅広い情報をチェック。ご近所のママ仲間やパート・アルバイト先での情報収集も活発。自らブログなどで料理、生活術などを発信することも。

これに加え、子供がまだ小さい場合は「育休ママ」、独身の場合は「バリキャリ」や、「ライフスタイリスト」も、「就職氷河期世代」と同時に多くいる世代。


■4. バブル世代(1965年~1969生まれの世代)

◆5人に3人が「政治・社会問題」に関心あり、「資産運用」についての関心度も全世代で最多に

* 基本属性 *
バブル景気の中で社会人になり、好景気時代を謳歌した「バブル世代」。既婚率は今回の調査では最も高く68%でしたが、子供がいるのは51%。子供がいる人は複数人いることが多く、年齢的には「20歳以上」の子供を持つ人も41%に上り、子供が独立して子育てなどはひと段落していると言えます。「専業主婦」(32%)もいる一方で、働いている人としては「会社員(一般職)」(8%)がこの世代からぐっと減り1割未満に。会社員の中でも、総合職や役員などとして仕事を続けている他、フリーランスなどの人も見られました。
また、世帯年収も全体的に高めで、「1000万円~1500万円」(12%)のレンジが今回最多でした。反対に、500万円未満のレンジは29%と最も少なくなっています。

この世代は興味・関心ごとのジャンルが特徴的で、「政治・社会問題」(63%)に興味・関心を持っている人が約6割に上っています。1つ下の「就職氷河期世代」での関心度は46%で、年齢を重ねるごとに関心が高まっていくと想定されるジャンルであるにしても、目立つ結果となりました。また、「資産運用」(38%)へ興味・関心を抱いている人も全世代を通じて最も多く、ライフステージが上がるにつれ、自分の将来などを考えるにあたり、おのずとこれらの問題や情報に接する機会が増えることも要因として考えられます。

◆情報収集はしても発信はせず。ザ・現物主義!? 購入の決め手は店頭一強、接客への厳しい目線も?

* SNS利用実態 *
自分が興味・関心があるジャンルの情報収集については、「TV」や「新聞」、他には「クチコミサイト」でチェックしている人が多かった一方で、自らの情報発信については、関心度が高かったジャンルを含め、どのジャンルにおいても8割程度が「情報発信をしていない」という結果に。「就職氷河期世代」と同様、情報収集としてインターネットを活用することはあるものの、自ら情報発信のツールとしては日常的に活用していない人が多いことがわかりました。
ちなみに、「LINE」の利用率も低く、53%が「使っていない」と回答。SNSは閲覧のみの人が目立ち、「ブログ」(46%)、「Facebook」(45%)、「Twitter」(42%)についても半数程度が“閲覧派”(投稿はしない)であると答えています。

* 消費行動 *
買い物の際に購入の決め手となる情報について、店頭で得られる情報が突出して高い傾向に。例えば、「洋服(1万円以上目安)」では、「店員の接客から得られる情報」(24%)が決め手になっている人が「CM」(11%)の2倍以上と、大きく上回っています。「店頭POP」をチェックしている人も多く、「CM」が購入の決め手になる人が4世代中、どの購入アイテムにおいても最下位という結果になりました。好景気であった時代に良いものを見続け、年齢を重ね、目が肥えている層だからこそ、リアルで接する情報に重きを置いているのかもしれません。バブル世代に消費行動を起こさせるには、接客スキルを含めた、実際の売り場での接点が鍵になるとも考えられます。

◆身のまわりは“良いもの”で揃えたい、精神的にも金銭的にも余裕があるバブル世代の女性像

バブル世代の象徴的な女性像としては、以下の4タイプがあると考えられます。

* ザ・バブル *
1965~69年生まれ、バブル期に就職活動をおこなったバブルの申し子的な存在。結婚して子供がいる人も多いが、子供を産まない選択をしてキャリアにまい進している層も一定数。現在においても仕事を続けている場合は、キャリアを積み上げているため、自分の年収も比較的高額、同年代で結婚をしていることが多く、世帯年収も結果として高い。バブル時代に「本物」に触れていることもあり、身に付けるアイテムや身の回りのアイテムにはこだわりがあり、年齢的にも“良いもの”を揃えたい意欲がある。好景気時代を実感として知っているため、未だポジティブでバイタリティーあふれるタイプ。

ライフスタイルやファッションで“ザ・バブル”を体現していなくても、「セレブママ」や「ライフスタイリスト」も多く見られる世代。子供が独立していない人を中心とした「ザ・主婦」層も。


■「womedia」に多くいるタイプは…?
今回、同様の調査をトレンダーズ株式会社の「womedia」会員500名に実施したところ、「womedia」には、「アクティブトレンドセッター」、「ライフスタイリスト」、「ザ・主婦」、「セレブママ」に属する人が特に多い傾向にありました。

◆womedia会員で最も多いのは「就職氷河期世代」! ソーシャルアクティブな割合が高い結果に     

世代別で見ると、womedia会員で多かったのは、「就職氷河期世代」(65%)、「はざま世代」(22%)、「バブル世代」(11%)、「ゆとり・さとり世代」(2%)の順。全体で見ると、職種としては、「専業主婦」(32%)、「会社員(一般職)」(21%)、「パート・アルバイト」(15%)が上位に並びました。66%が既婚で、専業主婦が多いこともあり、個人の年収は「0円(働いていない)~150万円未満」(55%)が半数程度となりましたが、世帯年収では「150万円未満」(4%)は非常に少なく、500万円以上のレンジが61%を占めています。うち、「900~1200万円以上」(22%)も約5人に1人いる結果となりました。
また、全世代を通して情報発信を積極的におこなっている人が非常に多く、SNS利用率がベースとして高かったことに加え、1日に複数回答投稿する人も「ブログ」(78%)、「Facebook」(67%)、「Twitter」(66%)と目立ちました。全体の調査では「就職氷河期世代」からSNSでの情報発信率がやや低くなっていく傾向が見られたのに対して特長的な結果であり、世代やカテゴリを問わず、特にソーシャルアクティブな女性たちが集まっていると言えます。


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■womedia Labo*とは…
womedia Labo*は、女性ならではの、女性にしかできない、女性のための視点で、様々な情報を発信する機関です。
これまで以上に女性のリアルな声が求められている現代社会。当機関では、情報感度が高く、ソーシャルアクティブな女性たちによる、女性会員ネットワーク「womedia」と連動し、個人のクチコミと、SNS、メディア、企業の接点となり、世の中の様々な問題や課題にアプローチすることで、“一人ひとりの女性が輝ける社会”の実現を目指します。
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【本件に関するお問い合わせ先】
womedia Labo*(トレンダーズ株式会社)
担当:松田 明日香(まつだ・あすか)
TEL:03-5774-8871
FAX:03-5774-8872
mail:press@trenders.co.jp
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