女性活躍と企業の経営戦略シンポジウム広報事務局
2016年4月施行の女性活躍推進法の理解を深め
女性が活躍する企業の成果事例を紹介
「女性活躍と企業の経営戦略シンポジウム」に
経営者や人事担当者など約650人が参加
日本経済新聞社と内閣府・厚生労働省は、2015年12月21日(月)に、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」が2016年4月から施行されることを機に、企業における“女性の活躍促進”について理解を深めてもらおうと「女性活躍と企業の経営戦略シンポジウム~女性活躍推進法 本格施行に向けて~」を、日経ホール(東京都千代田区)において開催いたしました。
同法は、女性が、職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備するために制定されたもので、その施行により、2016年4月1日から、労働者301人以上の大企業は、女性の活躍推進に向けた行動計画の策定などが義務づけられることになります。
当日は、厚生労働省大臣官房審議官(雇用均等・児童家庭、少子化対策担当)の吉本 明子氏による「女性活躍推進法について」、女性活躍担当大臣、内閣府特命担当大臣(男女共同参画)の加藤 勝信氏による「未来を拓く女性の活躍」の2つの基調講演が行われました。
その後、千葉銀行 取締役専務執行役員の大久保 壽一氏、SCSK執行役員 人事グループ 副グループ長の河辺 恵理氏、サントリーホールディングス執行役員 人材開発本部長の折井 雅子氏、三州製菓 代表取締役社長の斉之平 伸一氏の4氏が登壇し、それぞれの企業における成果事例が紹介されました。
引き続き、三菱UFJリサーチ&コンサルティング主席研究員の矢島 洋子氏をコーディネーターに迎えて、成果事例を紹介した4氏と、「女性の活躍推進と企業の経営戦略」をテーマに、女性の活躍による経営上のメリット、今後の方向性などについてディスカッションが行われました。会場に集まった参加者は、経営者や企業の人事担当者など約650人で、来年の法施行に向けて熱心に講演に耳を傾ける姿が見られました。また、登壇者と参加者による懇親会も開催されました。
<基調講演>
■厚生労働省大臣官房審議官(雇用均等・児童家庭、少子化対策担当)吉本 明子氏
テーマ:「女性活躍推進法について」
女性活躍推進法施行の背景となる、日本の女性の労働の現状と課題について整理し、出産により離職することなく働ける環境整備が必要であると述べるとともに、来年から施行される同法の詳細を示し、労働者301人以上の大企業に義務付けられる行動計画の策定について、具体的な内容やポイントを解説した。
また、女性の活躍は生産性や求人の面で企業に利益をもたらすものであり、企業の経営戦略として不可欠であるとその意義やメリットについても説明した。
■女性活躍担当大臣、内閣府特命担当大臣(男女共同参画)加藤 勝信氏
テーマ:「未来を拓く女性の活躍」
女性活躍へのこれまでの政府の取組や現状などを紹介。出産・育児を機に仕事を辞める女性の割合が変わらない問題や、長時間労働の是正といった問題に取り組まねばならないと述べた。
女性活躍推進法のほか、税制・社会保障の枠組み見直しの議論、待機児童解消、ワーク・ライフ・バランスを重視したライフスタイルの提案など、女性の活躍のための環境を包括的に整備していることを説明。そのほか、男性のコミットメントを促す「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会 行動宣言」や、「女性が輝く先進企業表彰」などの取組を紹介した。
<事例紹介・パネルディスカッション>
■千葉銀行 取締役専務執行役員 大久保 壽一氏
同行では、頭取の強いリーダーシップのもと、「ダイバーシティ行動宣言」を行い、女性を支店長や渉外に登用するなど職域拡大に取り組むほか、人材育成、環境整備を進めている。自行内だけでなく、地方銀行のネットワークにおいても、「輝く女性の活躍を加速する地銀頭取の会」の発足、転居先でも仕事を継続できる「地銀人材バンク」開設など、女性が活躍できる環境整備に取り組んでいる。
■SCSK 執行役員 人事グループ 副グループ長 河辺 恵理氏
20~30代前半までの若年女性社員の離職率が高いことが課題であった同社は、ワークライフバランスを中心に据えた労働環境の見直しに取り組み、出産後も働き続けることのできる環境整備に着手。IT産業の特長である長時間労働改善のために、月間残業20時間未満、有給休暇20日取得という具体的な目標を掲げることで、女性だけでなく男性も含めた働き方の変化を促し、生産性、業績の向上につなげた。
■サントリーホールディングス 執行役員 人材開発本部長 折井 雅子氏
同社では、2010年から「ダイバーシティ経営」を掲げ、働きやすく成果をあげる会社をめざしてテレワークとフレックスタイムを導入。当初は育児・介護に事由を限定していたが、その後事由不要とし、現在では男女問わず社員の半数以上がこのスタイルで勤務。これにより社員の満足度も高まりモラルアップにつながった。また、各階層の女性に向けた研修やネットワーク作りを進め、チャレンジ精神を喚起している。
■三州製菓 代表取締役社長 斉之平 伸一氏
従業員数約200人の同社は、性別だけでなく学歴や雇用形態にかかわらず、すべての社員が活躍できる企業をめざしている。人員が少ない中小企業であっても、社員が休みを取りやすいように、一人で異なる業務にあたる体制を整備。助け合う風土が根付くように、社員同士でサポートをした例を発表・表彰する機会を設けている。また、体力がない女性でも使用できる機器開発、商品企画に女性社員を登用するなど活躍の機会を拡大している。
「女性活躍と企業の経営戦略シンポジウム~女性活躍推進法 本格施行に向けて~」開催概要
日 時: 12月21日(月) 11:00~16:30
会 場: 日経ホール(東京都千代田区大手町1-3-7 日経ビル3階)
主 催: 日本経済新聞社
共 催: 内閣府・厚生労働省
内 容: <基調講演>
・厚生労働省大臣官房審議官(雇用均等・児童家庭、少子化対策担当)吉本 明子氏
・女性活躍担当大臣、内閣府特命担当大臣(男女共同参画)加藤 勝信氏
<事例紹介>
・千葉銀行 取締役専務執行役員 大久保 壽一氏
・SCSK 執行役員 人事グループ 副グループ長 河辺 恵理氏
・サントリーホールディングス 執行役員 人材開発本部長 折井 雅子氏
・三州製菓 代表取締役社長 斉之平 伸一氏
<パネルディスカッション>
・コーディネーター
三菱UFJリサーチ&コンサルティング 主席研究員 矢島 洋子氏
・パネリスト
千葉銀行 取締役専務執行役員 大久保 壽一氏
SCSK 執行役員 人事グループ 副グループ長 河辺 恵理氏
サントリーホールディングス 執行役員 人材開発本部長 折井 雅子氏
三州製菓 代表取締役社長 斉之平 伸一氏
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