新日鐵住金株式会社(代表取締役社長 進藤孝生 以下、「新日鉄住金」)が開発した「LNGタンク用7%ニッケル鋼板」が、「H27年度日本エネルギー学会進歩賞(技術部門)」を受賞しました。同賞は、エネルギーに関する技術分野において顕著な成果を生み出した新製品・新サービスの中から、最も優れた製品・サービスに与えられる賞です。表彰式は2月26日(金)に都内で行われ、「LNGタンク用新材料(7%ニッケル-TMCP鋼)の開発、実用化」として、同鋼材を世界で初めて適用した大阪ガス株式会社(以下、「大阪ガス」)と共同で受賞いたしました。
液化天然ガス(LNG)はセ氏マイナス162度の極低温で貯蔵されるため、貯蔵タンク用鋼板には低温での高い破壊安全性と強度が必要とされ、これまで半世紀にわたり、ニッケルを9%添加した鋼板が主に使われてきました。新日鉄住金は、最新の生産技術を駆使することで、高価なニッケルの使用量を7%に抑えながら従来の鋼板と同等の性能を確保する鋼板を世界で初めて開発することに成功致しました。実用化にあたっては、極めて高い安全性が要求されるLNGタンクへの適用基準をクリアする為、新日鉄住金と大阪ガスが連携して課題検証に当たりました。その結果、最終的に世界初の7%ニッケル鋼板の実用化を実現し、この点が日本エネルギー学会より高く評価されました。
7%ニッケル鋼板は世界初適用である大阪ガス堺・泉北製造所第一工場をはじめ、東邦ガス株式会社知多・緑浜工場、石油資源開発株式会社福島・相馬LNG基地の3物件への適用が進んでいます。さらに国内外における規格化(JIS, ASTM, ASME, API)も進んでおり、省資源型のLNGタンク用新材料として世界中で適用拡大が期待されています。
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