地球外生命体発見を目指す探査機開発プロジェクト開始、ホーキング博士ら宇宙物理学者、投資家が参加

Breakthrough Initiatives

From: 共同通信PRワイヤー

2016-04-14 16:23

地球外生命体発見を目指す探査機開発プロジェクト開始、ホーキング博士ら宇宙物理学者、投資家が参加

AsiaNet 64072(0454)

地球外生命体発見を目指す探査機開発プロジェクト開始、光速の20%で飛行、ホーキング博士ら宇宙物理学者、投資家、篤志家が参加

【ニューヨーク2016年4月13日PR Newswire=共同通信JBN】
*1億ドルをかける研究・エンジニアリング計画は、レーザービームを推進力に利用して光速の20%までの超高速飛行を可能にするグラムスケールの「ナノクラフト(nanocraft)」のコンセプトを実証する
*米国のマーク・ザッカーバーグ氏が実行委員会に参加

インターネット投資家でサイエンス・フィランソロピスト(科学分野の篤志家)であるロシアのユーリー・ミリネル氏は13日、英国の著名な宇宙物理学者スティーブン・ホーキング博士による「ワンワールド観測衛星(One World Observatory)」計画に参加して、宇宙の生命体を求めて宇宙空間を探索、研究することを目的とした新しい「Breakthrough Initiative(ブレークスルー・イニシアチブ)」を発表した。

ワンワールド観測衛星「Breakthrough Starshot(ブレークスルー・スターショット)」は、レーザービームで推進されるナノクラフトの概念を実証することを目指す1億ドルの研究・エンジニアリング計画である。ナノクラフトは、光線を推進力として利用し光速の5分の1の速度で飛行し、発射後わずか20年余で地球から最も近くにある星座「ケンタウルス座アルファ星」(ケンタウルス座で最も明るい恒星)の探査予定の惑星の画像を撮影、その他科学的データを収集する。

計画は米航空宇宙局(NASA)のエイムズ研究センターのピート・ワーデン元所長が主導、世界クラスの科学者やエンジニアによる実行委員会の助言を受ける。委員会はスティーブン・ホーキング、ユーリー・ミルネル、マーク・ザッカーバーグ各氏らで構成する。

アン・ドルーヤン、フリーマン・ダイソン、メイ・ジェミソン、アヴィ・ローブ、ピート・ワーデン各氏もまた発表に参加した。

13日はユーリー・ガガーリン氏の人類初の宇宙飛行から55周年、初の月面着陸ロケット発射からほぼ半世紀に当たり、Breakthrough Starshotは人類にとって次の大躍進の準備の始まりとなる。

▽Breakthrough Starshotについて
ケンタウルス座アルファ星は、地球から25兆マイル(4.37光年)の距離に存在する。現時点で最速の宇宙探査機では、その星座に到達するまでに約3万年かかる。Breakthrough Starshotは、帆を広げ光速で推進されて飛行するグラムスケールのナノクラフトなら1000倍のスピードで飛行することができるかどうかを実証することを目的にしている。Breakthrough Starshotはシリコンバレーの手法を宇宙旅行に適用し、テクノロジーの特定分野における急激な進歩を最大限活用する。

1.ナノクラフト(nanocraft)
ナノクラフトはグラムスケールのロボット宇宙観測機であり、以下の2つの主要パーツで構成されている。

 *StarChip:ムーアの法則は、ミクロ電子工学部品のサイズを劇的に小さくすることを可能にした。これによってグラムスケールのウエハー、搭載カメラ、フォトン推進機、電力供給、ナビゲーション、通信機器および完全に機能する宇宙探査機の構成する可能性が生まれる。
 *Lightsail:ナノテクノロジーの進歩に伴い、薄型で軽量のメタマテリアルが次々に生み出されており、原子数が数百に達しない厚さとグラムスケールの質量でメートルスケールの飛行体の組み立てができることが期待できる。

2.Light Beamer(ライト・ビーマー)
*レーザーの出力増大とコスト減は、ムーアの法則と一致しており、ライトビーム技術の重要な進歩につながる。一方、フェイズドアレイレーザー(light beamer)は、100ギガワット・レベルにまでスケールアップできる可能性がある。

Breakthrough Starshotは、規模の経済を天文学的スケールすることを目指している。StarChipはiPhone並みのコストで量産可能であり、多数のStarChipsをミッションに送り込むことで冗長性と観測範囲を提供することが可能である。Light Beameはモジュール式でありスケーラブルである。組み立てができるようになり、テクノロジーが熟成すれば、1回の打ち上げコストは数十万ドルまで落とせる見込みである。

▽惑星への道のり
研究・エンジニアリング段階は、何年も続くと見られる。その後、ケンタウルス座アルファ星に向けた究極のミッションの開発には、現在行われている最大規模の科学的実験に匹敵する費用が必要になり、以下のような作業が関係してくる。

 *乾燥した条件下の高所でキロメートルスケールのLight Beamerの地上での建設
 *1回の発射当たり数ギガワット時のエネルギーの発生と蓄積
 *高高度軌道に数千個のナノクラフトを送り込む「母船」を発射する
 *大気の影響を相殺するため、リアルタイムに適応可能な光学技術を活用する
 *それぞれのナノクラフトを数分間で目標とするスピードに加速するため、レーザービームをLightsailに焦点を合わせる
 *目標に向かう途上の宇宙塵(じん)の衝突に対処する
 *惑星の画像とその他科学的データを捕捉し、コンパクトな搭載レーザー通信システムを使ってそれを地球上に送信する
 *ナノクラフトを発射した同じLight Beamerを使って、その後4年以上にわたりデータを受信する

これらおよびその他のシステム要件は、重要なエンジニアリング上の課題であり、www.breakthroughinitiatives.orgからオンラインでより詳しく閲覧できる。しかし、提案されているシステム設計の主要部分は、すでに利用可能なものか合理的な仮定に基づき近い将来実現できるようなテクノロジーに基づいている。

提案されている光推進システムは、何らかの現在有効なアナログをはるかに超えるスケールに基づいている。この種のプロジェクトは世界的な協力と支援を必要とする。

発射のゴーサインは、すべてのしかるべき政府と国際機関からの承認が求められる。

▽その他の必要条件
テクノロジーは惑星間旅行に必要なテクノロジーが成熟すれば、以下を含む数多くの機会が生じる。

 *太陽系探査への貢献
 *天文観測用のキロメートルスケールの望遠鏡としてLight Beamerを使用する
 *遠く離れた所にある地球に接近する小惑星を探知する

▽「ケンタウルス座アルファ星」星座に存在するとみられる惑星
天文学者はケンタウルス座アルファ星のスリースター・システムに「ハビタブルゾーン(生命体が存在する可能性のある領域)」が存在する地球のような惑星が存在する合理的可能性があると推測している。地上および宇宙に設置する数多くの科学機器が開発、強化されており、遠からず最も近いところにある星の回りにある惑星を発見し、その特徴を明らかにすることになるだろう。

別のBreakthrough Initiativeは、これらのプロジェクトの一部を支援する。

▽オープンなコラボ環境
Breakthrough Starshotイニシアチブは
 *すべてパブリックドメイン(著作権などの知的財産権のない公共の所有物)である研究に基づいている。
 *新発見を公表することを約束する。
 *完全な透明性とオープンアクセスに専念する。
 *関連するすべての分野の専門家とともに一般に公開され、そのオンライン・フォーラムを通じてアイデア公開に貢献する。

科学的参考文献、出版物とともにオンライン・フォーラムのリストはwww.breakthroughinitiatives.org を参照。

▽研究支援
Breakthrough Starshotイニシアチブは研究補助金計画を確立し、関連する科学的、エンジニアリング上の研究と開発を支援するため、ほかの資金手当も利用しうる。

Breakthrough Initiativesの創設者であるユーリー・ミルネル氏は「この人類の物語は大きな収穫の1つである。ユーリー・ガガーリン氏は55年前の今日、人類初となる宇宙を飛行した。今日、われわれは次の偉大な進歩に向けて準備を開始する」と語った。

スティーブン・ホーキング氏は「地球は素晴らしい場所であるが、永遠に続くものではない。遅かれ早かれ、われわれは別の星を見つけなければならない。Breakthrough Starshotはその旅に就く真に素晴らしい第1歩となる」とコメントした。

ピート・ワーデン氏は「われわれはボストーク、ボイジャー、アポロ、そしてその他偉大なミッションからインスピレーションを得る。今や惑星間飛行に時代を開くときであり、われわれはこれを達成するため足を地につける必要がある」とコメントした。

▽Breakthrough Starshot委員会
スティーブン・ホーキング博士、ケンブリッジ大学教授、同大デニス・スタントン・エイブリー&サリー・ルイ・ウォン-エイブリー研究委員長

ユーリー・ミルネル、DST Global創設者

マーク・ザッカーバーグ、Facebook創設者兼CEO

▽Breakthrough Starshot運営・諮問委員会のメンバー
*ピート・ワーデン氏(Breakthrough Starshot事務局長、元NASAエイムズ研究センター所長:ワーデン博士はブレークスルー賞財団(Breakthrough Prize Foundation)に加わる前はNASAエイムズ研究センターの所長を務めていた。アリゾナ大学の元天文学研究教授。宇宙科学問題の専門家として認められ、国際的な政府と民間部門の提携構築を主導してきた。ワーデン博士は150点を超える天体物理学・宇宙科学の科学論文を著作、または共著している。2013年に打ち上げられた米太陽観測衛星(IRIS)を含む3回のNASA宇宙科学ミッションで共同科学研究者を務めている。1994年の月探査クレメンタイン・ミッションでNASAのアウトスタンディング・リーダーシップ・メダルを授与された。ワーデン博士は2009年、連邦政府実験室コンソーシアムの「年間最優秀実験室長」に選定され、2010年のアーサー・C・クラーク賞を受賞した。

*アヴィ・ローブ氏(Breakthrough Starshot諮問委員会委員長、ハーバード大学):宇宙誕生直後の星とブラックホールを主題とする500点以上の科学論文と天文学、宇宙論に関する著作3冊を書いた理論物理学者。タイム誌は、宇宙問題で影響力の大きい人物25人の1人に選定した。ローブ氏はハーバード大学でFrank B. Baird Jr.科学教授、理論計算研究所所長、ブラックホール・イニシアチブ部長を務めている。米国芸術科学アカデミー(AAAS)、米国物理学界(APS)、国際宇宙航行アカデミー(IAA)のフェロー、および全米アカデミーズの物理、天文学部門の会員に選ばれている。

*ジム・ベンフォード氏(Microwave Sciences):Microwave Sciencesの社長。概念設計からハードウエアまで、高出力のマイクロ波システムを開発した。ベンフォード氏の関心はマイクロ波源物理学、宇宙推進用の電磁パワービーム、実験用の強力粒子ビーム、プラズマ物理学などである。

*ブルース・ドレイン氏(プリンストン大学):ドレイン博士の研究は、星間塵、光解離領域、衝撃波、ナノ構造の物理光学を中心とする星間物質の調査が関わっている。2004年に天文物理学部門でハイネマン賞を受賞した。全米科学アカデミーの会員である。

*アン・ドルーヤン氏(Cosmos Studios):科学コミュニケーションを専門とする米国人著述家兼プロデューサー。NASAボイジャー惑星間メッセージのクリエーティブディレクターを務め、カール・セーガン氏(1934-1996年)がホストを務めた1980年のPBSドキュメンタリーシリーズ「コスモス」の共同脚本を担当した。同氏とは1981年に結婚している。その続編「コスモス:時空と宇宙」では製作責任者で脚本も担当し、エミー賞とピーボディ賞を受賞した。

*フリーマン・ダイソン氏(プリンストン高等研究所):米国の理論物理学者で数学者。量子電磁力学、固体物理学、天文学、核工学の研究で知られている。高等研究所の名誉教授で、Ralston College相談役会および「原子力科学者からの報告」支援理事会の会員。

*ロバート・ファゲイト氏(Arctelum, LLC、ニューメキシコ工科大学):ファゲイト博士はレーザー誘導の星適応光学を利用した大気波及物理学、大気補正に関する調査プログラムを実施している。博士の調査プログラムはセンサー、器具類の開発、大口径の地上設置望遠鏡のマウント制御も含んでいる。

*ルイス・フリードマン氏(惑星協会、JPL):米国の宇宙技師、宇宙広報担当、著名な著述家で、カール・セーガン、ブルース・C・マレー両氏とともに惑星協会を設立し、現在、名誉事務局長を務めている。ソーラーセール(太陽帆船)の開発、金星、木星、土星、彗星、小惑星の探査を含むジェット推進研究所(JPL)の先進プロジェクトを主導し、バイキング火星周回ミッションの後、火星探査計画のリーダーを務めた。現在はNASAの小惑星捕獲計画(ARM)の相談役。この計画とケック宇宙研究所の星間物質探査における研究を共同指揮した。

*ジャンカルロ・ジェンタ氏(トリノ工科大学):ジェンタ氏の専門的な関心領域は振動、車両設計、機首磁方位、ロータ動力学である。単独か共同で専門誌の50以上の論文、著書21冊を書き上げた。地球外知性体探索(SETI)研究分野で集中的に出版している。

*オリビエ・ギュワイヨン氏(アリゾナ大学):ギュワイヨン博士は、太陽系外惑星調査を支援する宇宙および地上設置の天文機器を設計している。太陽系外惑星を直接撮影・調査するための強調画像技術(コロナグラフ、極限適応光学)の専門家である。

*メイ・ジェミソン氏(100 Year Starship):ジェミソン博士は、100年以内に太陽系を超えて別の恒星に向かう人類の星間旅行に必要な能力全体を理解するために、多面的な国際イニシアチブの100 Year Starshipを率いている。6年間、NASAの宇宙飛行士を務め、アフリカ系米国人女性として初めて宇宙旅行を果たした。地球生命を強化する宇宙探検上の進歩の適応に取り組んでおり、医師、技術者、発明家、環境学教授、科学リテラシー推奨者、アフリカの開発作業員、新興テクノロジー企業2社の創業者という経歴を活用している。

*ピート・クルパー氏(Breakthrough Starshot技術部長、元NASAエイムズ研究センター技術部長):クルパー氏は宇宙システムに重点を置いたローコスト、高度な技術努力に関心がある。50以上の宇宙船ミッションを開発、時効した。業界に時間を費やし、従業員4人の新興宇宙船企業を500人以上の企業に伸ばすのに一役買った。ボーイングやスペースシステムズ・ロラールなどの大企業にも在籍した。政府の宇宙航空計画にも関与し、最近ではNASAエイムズ研究センターで技術部長を務めた。先端技術ミッションのコスト軽減や「より早く,より良く,より安く(Faster Better Cheaper)」のスローガン、「即応型宇宙システム(ORS)」の開発に大きな役割を果たした。

*ジェフ・ランディス氏(SA Glenn Research Center):ランディス氏は米国の科学者で、惑星探査、星間航行、宇宙探査用の先進技術を研究対象にしている。太陽電池や光起電力デバイスの改良分野を中心に9件の特許を保有、星間旅行や月、火星、金星に基地を建設する可能性について講演、評論している。NASA先端コンセプト研究所(NIAC)のフェロー。

*ケルビン・ロング氏(英国惑星間協会誌):ロング氏は物理学者兼著述家で、Initiative for Interstellar Studiesの事務局長でもある。約15年にわたり宇宙部門に従事し、星間航行を専門にしており、先進推進コンセプトに重点を置いている。

*フィリップ・ルービン氏(カリフォルニア大学サンタバーバラ校):ルービン氏はUCサンタバーバラ校の物理学教授。実験宇宙物理、宇宙背景放射(スペクトル、宇宙線、分極)、人工衛星、初期宇宙の気球搭載・地上設置機器による研究、基本的な探知限界、指向性エネルギー・システム、赤外線・遠赤外線の天体物理学を研究対象にしている。

*ザク・マンチェスター氏(ハーバード大学):マンチェスター氏は研究者で宇宙技師。宇宙飛行をより手軽なものにする力学、制御、情熱に幅広い関心がある。とりわけ、より小型、スマートで俊敏な宇宙線を建造する内臓エレクトロニクス、コンピューターの進歩利用に興味を持っている。2011年にKickSatプロジェクトを立ち上げ、無人航空機(UAV)と数次の小型宇宙船ミッションにも携わった。

*グレッグ・マトロフ氏(ニューヨーク・シティ・カレッジ・オブ・テクノロジー):マトロフ氏はニューヨーク・シティ・カレッジ・オブ・テクノロジーの名誉教授で、ディープスペース航行の専門家。英国惑星間協会(BIS)のフェローで、米国自然史博物館のヘイデン準会員、国際宇宙航行アカデミー(IAA)の客員でもある。マトロフ氏ソーラーセール技術の先駆的研究は、NASAの太陽系外探査計画、また、地球に脅威のある小惑星をそらす技術の検討に利用されている。イタリアのシエナ大学の客員教授も務めている。

*クレア・マックス氏(カリフォルニア大学サンタクルーズ校):UCサンタクルーズ校の天文学、天体物理学教授で、カリフォルニア大学天文台の台長。乱れる大気を通して撮影された映像の光学的ゆがみを軽減する技術、レーザー誘導星適用光学への貢献で最も知られている。この研究は、1983年に女性初のメンバーとして加入したJASONグループで開始した。JASONの同僚とともに、天体画像を修正するためナトリウム原子が放射する黄光に合わせた人工レーザー誘導星を利用するアイデアを発展させた。Center for Adaptive Opticsでこの技術の開発を継続する一方、現在は世界最大の光学望遠鏡に適用光学を利用して、ガスが充満する銀河が衝突する中核の巨大ブラックホールの運命を研究している。全米科学アカデミーと米国芸術科学アカデミーの会員。米国天文学会のWeber Prize in Instrumentation、プリンストン大学のJames Madison Medal、エネルギー省のE. O. Lawrence awardを受賞している。

*賀谷信幸氏(神戸大学):賀谷氏は神戸大学工学研究科の副学科長。数多くの宇宙および地上デモを実施した。日本と欧州宇宙機関(ESA)の国際チームとともに、巨大ウェブ上に展開された宇宙科学研究所(ISAS)の観測ロケットと姉妹衛星3基を使い、宇宙太陽発電衛星(SPS)のためにマイクロ波ビーム制御のテストに成功した。これは「ふろしき実験」として知られる。また、地球周回軌道上の発電所の一部である主要な太陽光無線通信のデモでも中心的な役割を果たした。

*ケビン・パーキン氏(パーキン・リサーチ):ケビン・パーキン博士はマイクロウェーブ・サーマル・ロケットの発明者として知られる英国出身の科学者。2005年、ロシア宇宙航行学・宇宙飛行学協会のコロレフ・メダルを受賞。07年、米航空宇宙局(NASA)のミッション・デザイン・センターを創設、ソフトウエア・アーキテクチャーを開発した。博士はそれ以前にも、NASAのジェット推進研究所のチームXが設計した宇宙船に使用されるソフトウエア「ICEMaker」を開発している。2012-14年、初のミリ波電力のサーマル・ロケットを開発、打ち上げたプロジェクトの主任研究員兼主任技術者を務めた。

*メーソン・ペック氏(コーネル大学):ペック氏はNASAの元主任技術者で、その研究は低コストの宇宙ミッションのための技術開発、特に推進力、航法、制御の部門に焦点を当てている。ボーイングやハネウェルで技術者を務め、宇宙航空技術のコンサルタントとして活動するなど、20年以上にわたり米宇宙航空業界で密接に協力してきた。氏はこれまでに超小型宇宙船、次世代の推進力、低電力スペース・ロボット、宇宙飛行動学に関する論文を発表。惑星探査や宇宙船のメカニズムに関する3冊の本の共著者でもある。

*ソール・パールムッター氏(ノーベル物理学賞受賞者、ブレークスルー賞受賞、カリフォルニア大学(UC)バークレー校、ローレンス・バークレー国立研究所):パールムッター氏は米国のローレンス・バークレー国立研究所の宇宙物理学者で、カリフォルニア大学バークレー校の物理学教授。また米芸術科学アカデミー会員、米科学振興協会フェロー、全米科学アカデミー会員を務める。氏は2006年ショー賞天文学部門、11年ノーベル物理学賞を受賞。15年には、ブライアン・P・シュミット、アダム・リース両氏とともに、宇宙の膨張が加速していることの証拠を提示したとして、基礎物理学部門のブレークスルー賞を受賞した。

*マーティン・リース氏(英天文学者):マーティン・リース卿は、英国の宇宙物理学者、天体物理学者。1995年から王室天文官、2004-12年ケンブリッジ大学トリニティカレッジのマスター、05-10年王立協会会長。科学研究の傍ら、21世紀が抱える諸問題や科学と倫理、政治の接点について精力的に著述や発言をしてきた。またプリンストン大学、IPPR、オックスフォード・マーティンスクール、ゲイツ・ケンブリッジ・トラストの先端科学研究所の各理事を務める。現存リスク研究センターの共同創設者で、生命の未来研究所の科学諮問委員会にも関与。リース卿はこれまでガンマ線バーストの問題や最初の星の誕生で「宇宙の暗黒時代」が終わった機序などを研究してきた。一般読者向けの宇宙や科学の複数の著作があり、公衆向けに講演や放送も行っている。

*ロアルド・サグディーブ氏(メリーランド大学):ロアルド・サグディーブ氏は、メリーランド大学の著名な名誉教授。1966年にモスクワ国立大学から学位取得。過去に15年間にわたり、モスクワに本拠を置くロシア宇宙開発計画のセンターである宇宙研究所のディレクターを務め、現在も名誉ディレクターの肩書を持っている。旧ソ連の宇宙開発計画に携わる前は、核科学に関する優秀な経歴をもち、ホット・プラズマの動向や熱核融合の制御に関する研究で国際的評価を受けていた。国立科学アカデミー、スウェーデン王立アカデミー、独マックス・プランク研究所、国際航空アカデミーの会員でもある。

*エド・ターナー氏(プリンストン大学、国立天文台(NAOJ)):エド・ターナー氏はプリンストン大学の天体物理学教授。天体物理学の理論と観測の双方で精力的に活動し、バイナリー銀河、銀河集団、ラージスケールストラクチャー、ダークマター(暗黒物質)、クエーサー、重力レンズ、宇宙エックス線背景放射、宇宙定数、太陽系外惑星、宇宙生物学などの研究課題に関し200以上の論文を発表、これらの全ての分野で統計的分析を重視してきた。最近のプリンストン大学での教育活動では、宇宙論、宇宙生物学、科学報道などのコースを教えている。1992年以来、同大学の統計学研究委員会のメンバーを務める。

詳細情報はwww.breakthroughinitiatives.org 参照

本日(13日)の記者会見の写真、ビデオ、資料は下記のサイトから入手可能。コンテンツは終日掲載される。

リンク:www.image.net/breakthroughstarshot

ソース:Breakthrough Initiatives

▽メディア問い合わせ先
media@breakthroughprize.org
または
Rubenstein Communications, Inc., New York, NY,
Janet Wootten, jwootten@rubenstein.com
+1.212.843.8024



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