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【ベルリン2016年9月5日PR Newswire=共同通信JBN】9月2日午後2時に行われたハノーバー国際モーターショー(IAA)事前ウェブ記者会見でのドイツ自動車工業会(VDA)のマティアス・ウィスマン会長声明
320以上のワールドプレミア、52カ国から2000の展示者、強力な欧州市場がIAAをサポート
3週間後に第66回IAA商用車見本市(IAA Commercial Vehicles)はハノーバーで開幕
IAAは予約がほぼ満員である。われわれは予約登録で占有されたスペースに満足している。27万平方メートルある今回のIAAは、IAA商用車見本市が分離されて以来、最大のショーとなる。
輸送、物流、モビリティーにとって世界で最も重要な市場に、52カ国から約2000の展示者がそれぞれのイノベーションを展示する。このIAAは、展示に参加する国が15%増加し、これまでで最も国際的なものになった。
ワールドプレミアの総数は、IAA開幕直前になるまで不明である。現在、われわれは日々、展示者から返答を受け取っている。しかし、今回のIAAでは、2年前に比べイノベーションへの意欲がより強いものであることは確かである。展示者はこれまでに、320台のワールドプレミアを公開すると知らせてきた。さらに、100台以上の欧州初公開の車両もある。
このIAAが開始されれば、今回は国際的な願望が完全にかなったものなる。外国からの展示者の比率は61%に達する。現時点で、約50カ国から1100人のジャーナリストがすでにIAAに登録されている。
商用車の国際的なバリューチェーン全体がIAAに参加する。それは大型トラック、バン、バスのメーカーや、トレーラー・ボディーのメーカーに加え、多数のサプライ企業およびサービスプロバイダーである。
今年のIAAのスローガンは「Driven by Idea(アイデアが原動力)」である。業界は大きな流れを浮き彫りにし、商用車セクターはそれに沿ったソリューションを提供している。
*このトレンドはまず、コネクテッドおよび自動運転である。業界全体の「デジタル変革」を指し示している。
*これには、商用車およびバスにますます普及しているオルタナティブ(代替)パワートレインも含まれる。電動およびハイブリッド駆動装置、天然ガスがここでのキーワードである。
*また、「都市ロジスティクス(物流)」も含まれ、これは都市における交通と流通をさらに効率的かつ環境に優しいものにする。
これらのトピックスを強調するために、われわれはこれらのトピックスを「New Mobility World logistics」で、IAA国際モーターショーの特別テーマに指定した。
この新しいイニシアチブは、展示者が提案する将来設計、新しい物流コンセプト、提案、サービスをより重要視して、これらを見学者に認識してもらい、新規企業と見学者グループの関心を引くことが目的である。
New Mobility World logisticsは、将来の物流および輸送に関するトピックスの乗数効果を狙ったものである。
この方法で、われわれはすべての関係者の間で対話ができる新しい枠組みをつくり出す。
われわれはNew Mobility World logisticsのために5つのテーマ分野を選択した。
*コネクテッド車両
*自動運転
*オルタナティブ・パワートレイン
*都市ロジスティクス
*輸送サービス
イノベーションにおけるこれらのトレンドはもはや、個別のプロバイダーに限定されたものではない。今回のIAAで、業界はこの分野のイノベーションにおける進展とコミットメントの全体像を提示する。
今年、これは展示者のスタンドや多数の会議など、IAA全体で体験することがきる。そして屋外で行われる「New Mobility World LIVE」はダイナミックでインタラクティブな運転デモンストレーションを見る機会をIAA見学者に提供する。さらに、独自のガイド付きツアーを通じて、展示者は参加した取引関係の見学者にイノベーションを紹介する。それぞれのツアーは5つのテーマ分野の1つに焦点を合わせている。さらに、電気自動車は展示グラウンドでのテストドライブに使用可能であり、公道での小型および大型商用車のテストドライブも用意されている。
デジタル化はメーカーが推進している。しかし、この分野でも部品サプライヤー抜きでは不可能であり、サプライヤーもこれに大きな意欲を示している。
目標は明確である。すなわち、コネクティビティーは輸送をより効率的かつより安全にする。
商用車はますますインテリジェントになってきている。将来、多機能カメラ、レーダー、超音波センサーが補助・自動運転のための「目と耳」になる。リアルタイムデータは前方にある交通渋滞をトラックに警告し、緊急ブレーキ補助機能は現在すでに使用されている。
そして、将来のデジタル的にコネクトされた大型トラックが、われわれがプラトゥーニングと呼んでいる、車列を組んでフリーウエーを自動運転することになれば、燃料消費が軽減され、同時に交通安全が向上する。
電動およびハイブリッド駆動装置はバンやバスに使用されるだけでなく、大型トラックの燃料消費と二酸化炭素(CO2)排出をこれまで以上に軽減することを実現する。さらに天然ガスなどの代替燃料はトラックのCO2を軽減する可能性も秘めている。
コネクティビティーと電動モビリティーは、将来の都市ロジスティクス、すなわち「ラストマイル」がより早くかつ排出ゼロでカバーされることを実現する。
このIAAは、われわれが今後、ドライブトレインの幅広い組み合わせを体験するということを示している。ディーゼルエンジンは引き続き長距離輸送(大型トラック)で重要な役割を果たすだろう。最新の排気後処理技術(Euro VI、SCR、AdBlue)はそれらを効率的、経済的にするだけでなく、クリーンにする。今のEuro VIのトラックとバスは、試験と路上の両方で、ホメオパシー療法のように極少量の汚染物質排出がある。これらの排出物の削減は現在、商用車で成功裏に完了している。
しかし、都市ロジスティクスの傾向は非常に明確に別のパワートレインに近づいている。ハイブリッドおよび電気自動車はますます重要になりつつある。これはバンとバスについて言える。そしてすぐに、それは地域配達の大型トラックにも当てはまるだろう。
さらに、IAAは、全ての関連性のある話題について、27の専門家イベントを擁する大きな会議である。
それらには、Hazardous Goods Day(危険物の日)や荷重確保のような「クラシック」、およびデジタル化、コネクティビティー(スタートアップ・フォーラム「Lab16」を含む)、都市物流に関する多数のイベントが含まれている。また、輸送と物流における教育と訓練のためのイベントも幾つかある。
これは私を市場に連れて来る。
われわれがIAAに近づくにつれて、西欧の商用車市場は上昇傾向にある。昨年、大型トラック(6トン以上)の新規登録は既に14%増の25万9000台に上った。
今年の当初7カ月間では、西欧はさらに12%の増加を示した。これは多くの西欧諸国における経済回復を反映している。経済が良好なときは、より多くの商用車が売れる。西欧では、われわれは2008年以来、大型商用車の最高の販売を記録した。しかし、危機以前の水準には依然、ほど遠い。
今年全体では、われわれは西欧で8%増の28万台を予想している。
さらに、西欧で登録された全商用車(6トン以上)の半数はドイツのグループ・ブランドのものである。
西欧のバン市場も活況である。われわれは既に過去2年間、2桁成長を経験した。バン市場は、今年はこれまでに12%増加している。
対照的に、米国のトラック市場は、今年は一息つくだろう。これは6年連続の成長の後では珍しいことではない。
中国の大型車の市場は弱含みの2年間の後、2016年には再び堅調に拡大するだろう。
ロシアとブラジルは心配の種のままである。これらの国々の需要は非常に低く、今のところは改善の兆しは見えない。
同様に、全体として見れば、世界の商用車市場(6トン以上)は今年、成長するだろう。同じことはバン市場にも当てはまる。同市場は。民間世帯からのオンライン注文の堅実な増加によって突き動かされている。
われわれはこのたびの第66回IAAを楽しみにしている。この世界をリードする見本市は、特にデジタル化、コネクティビティー、自動運転、アロングサイド・オルタナティブ・プロパルジョンという前向きの話題によって特徴づけられるだろう。それは言葉の真の意味において「Driven by Idea(アイデアが原動力)」である。
商用車業界は長い間、自らをモビリティーおよび物流サービスのプロバイダーであると考えてきた。デジタル化とオルタナティブ・パワートレインは、常に増え続ける貨物輸送を工夫し、それをより効率的で気候に優しいものにするための大きな機会を提供する。
▽問い合わせ先
Eckehart Rotter
German Association of the Automotive Industry (VDA)
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Tel.: +49-30-897842-120
E-mail: rotter@vda.de
ソース:German Association of the Automotive Industry (VDA)
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